まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

冬の玄関前を彩るパンジーやビオラたち

 晩秋から早春の花の少ない時期に、玄関前を彩ってくれるのは、パンジーやビオラの寄せ植えです。寒さに強く、色や形、大きさのバリエーションが豊かで、花期が長いのが特徴で、この時期欠かせない花たちです。

 花友が、「ここだけ春だね。」と言ってくれた言葉がうれしいです。寒中なので、大分花が傷んでいるのにもかかわらず・・・。

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 今でこそ大小さまざまな色もカラフルなパンジーやビオラですが、もともとは約200年ほど前にイギリスで自生する野の花であるビオラから改良が始まったそうです。より花を大きくしたり、限りなく円に近い花形をめざしたりして作られたのがパンジーで、それをもとにフランスで約150年ぐらい前に、花色をよりクリアーにし、はっきりしたブロッチ(花の中央にある円形の模様)のある品種が作られたそうです。

 日本では1950年ごろに欧米の品種を日本の気候に合わせて早咲きにしたり、花色をより鮮明にする改良が始められ、1966年にサカタとタキイの作り出した品種がアメリカで賞を取ったことにより、一般家庭に普及し、更に改良が進んだそうです。

 花を大きくする一方で小さくする改良も進められ、1990年にビオラが発表されて以来、パンジー、ビオラともに改良が加えられ、花色、形、大きさともにバリエーション豊かになっていったようです。

 現在は、パンジーとビオラの交配の中間タイプの花が出回るようになっていて、パンジーとビオラの区別がつかなくなっているようです。花径3㎝以下をビオラと言うそうです。花径1㎝の極小輪ビオラも登場しています。

 私は、ビオラが好きです。小さな花がびっしりと咲き、パンジーよりも寒さに強いように思います。10年ぐらい前は、ビオラは単色、しかも赤とか黄色といったはっきりした色だけだったように思いますが、最近は色も2色咲きや淡いピンクやラベンダー色、アンティーク調の色など、形もフリル咲き、ウサギの耳形咲きなど、色も形も豊富になってきて、楽しみが増してきました。パンジーの八重咲きはありますが、残念ながら、ビオラの八重咲きはまだ見たことがありません。

f:id:myuu-myuu:20170118172916j:plain↑ ビオラのフリル咲き・ミルフルの寄せ植え  

f:id:myuu-myuu:20170118173053j:plain↑ ビオラのフリル咲きとスイートアリッサムの寄せ植え

f:id:myuu-myuu:20170118173353j:plain↑ ウサギの耳形咲きの寄せ植え

f:id:myuu-myuu:20170118173510j:plain↑ 青と黄色の2色咲き・モルフォ(モルフォ蝶をイメージしているそうです。)奥の左がパンジーで右がビオラですが、写真ではほとんど区別がつかないですね。

f:id:myuu-myuu:20170118174313j:plain↑ アンティークカラーのビオラの寄せ植え

f:id:myuu-myuu:20170118174625j:plain↑ 黒い花色のビオラ・ブラックオパール

f:id:myuu-myuu:20170118174731j:plain↑ 網目模様のビオラタイガーアイ

f:id:myuu-myuu:20170118175143j:plain↑ 八重咲きパンジー

 

 私が高校生の頃、父が庭に板とビニールで囲った簡単な温室(?)を作ってくれました。無加温なので、それほどの保温効果はなかったですが、この中で自分で種から育てたパンジーを冬に花を咲かせ、友達にプレゼントして喜ばれたものでした。それが1960年代の終わりごろでしたから、ちょうどサカタやタキイのパンジーが注目を浴びていた頃だったのですね。

 今でも、パンジーやビオラを種から育てます。8月の終わりに「虹色スミレ」(パンジー)と「よく咲くスミレ」(パンジーとビオラの交配種)を撒きましたが、昨年の秋は長雨続きでせっかく出た芽も半分はとろけてしまいました。残った苗はやっと花が咲き始めたところです。

f:id:myuu-myuu:20170118175417j:plain↑ よく咲くスミレ(ライチとソーダ)とキンギョソウの寄せ植え(ライチはラベンダー色、ソーダは青色)これは買った株を早めに寄せ植えしたものです。f:id:myuu-myuu:20170118181216j:plain↑  虹色スミレのストロベリーポット植え(自分で種を蒔いたものです。ポケットは6個あるのですが、花が咲く前に植えこんだので、色が偏ってしまいました。)

 

 今は寒の時期、花も株も大部傷んでかわいそうです。早く寒が明けないかなあと心待ちにしています。

 

 

「まつこの庭」・冬のランコレクション(3)    カトレア

 今の時期、冬枯れた庭に咲く花はスイセンぐらいですが、温室の中ではランが花を咲かせています。小さい方の温室ではシンビジューム、大きい方の温室ではカトレアなどです。

 今回は、カトレアです。「まつこの庭」の温室には、カトレアが一番多く約150鉢ぐらいあります。

 一般にカトレアと言っているものには、カトレア属、ブラソボラ属、レリア属などがありますが、これらの族同士は交雑できるので、カトレア属の近縁種、交配種などまとめてカトレアと言っているようです。属や名称の変更などもあり、複雑なので、私もこのブログで同様にカトレアと言っています。

 原産地は、メキシコ、ベネズエラ、コロンビア、ブラジルなどの中南米で、特にブラジルがカトレアの種類が多く、国花がカトレアになっているほどです。

 カトレアを育てる前は、私にとってカトレアは、「紅白歌合戦の時に歌手が胸につける豪華な花」というイメージがありました。シンビジュームを育てるようになってからも、温度の問題などで一般人には育てられない高嶺の花と思っていました。昭和の終わりごろ、花木センターで咲き終わったカトレアが安く売られているのを見て、挑戦したくなりました。冬の寒い時期は職場の机の上で世話をしました。鉄筋コンクリートの建物は、木造の家と違い、暖房を切っても10℃以下にはならないことに気づいたからです。初めてピンクのカトレアが咲いた時の感動を今でも覚えています。温室を建てたきっかけは、カトレアをたくさん育てたくなったからです。カトレアを育てるようになって、30年ぐらいになります。

f:id:myuu-myuu:20170113103554j:plain↑ 初めて咲かせたカトレア(名前不明)30才になります。ここ3,4年株が弱り、花も咲かず、枯れてしまうかと心配したのですが、今年しばらくぶりに花を咲かせました。

f:id:myuu-myuu:20170113104006j:plain↑ ポカイタージェリナ     ↓ パーシバリアナ

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f:id:myuu-myuu:20170113104330j:plain↑ マキシマ・コンカラー    ↓ アンセプス・ゲレーロ

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f:id:myuu-myuu:20170113104555j:plain↑ ピュアーイエロー    ↓ チョンコルニー 

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f:id:myuu-myuu:20170113104929j:plain↑ アルマキーティップマリー    ↓ サンタバーバラ・サンセットショータイム

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f:id:myuu-myuu:20170113105241j:plain↑ サクラリトルレジェンド

 

 カトレアを育て始めて30年、初めの頃は「これぞカトレア」と思わせる園芸種の大輪のピンクやラベンダー色のカトレアが美しいと思っていましたが、ラン展やラン園巡りをするうちに、オレンジや黒みがかった赤の花を咲かせるカトレアや小ぶりの小さな花を咲かせる原種のカトレアに心惹かれるようになりました。ランの世界はまだまだ尽きそうにありません。

  

クリスマスローズが咲き始めました!!

 クリスマスローズが咲き始めました。

 「冬の貴婦人」とも呼ばれるこの花は、冬枯れた庭に凛として咲く姿は、この名前にふさわしいと思います。

 クリスマスローズは、学名をヘレボルスと言います。ヨーロッパでは、ヘレボレスの原種であるニゲル(ノイガーとも言います)のことを、「クリスマスの頃に咲くバラのような花」と言う意味で、クリスマスローズと呼ぶそうです。その他は、ヘレボレスと呼び、ヘレボルスのすべてをクリスマスローズと呼ぶのは日本だけだそうです。

f:id:myuu-myuu:20170108111426j:plain↑ ニゲル(一重咲き)    ↓ ニゲル(八重咲き)

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 日本で流通しているクリスマスローズの多くは、ヘレボレスの原種の交配種だそうです。ヘレボレスは、キンポウゲ科クレマチスアネモネの仲間で、原種は約20種だそうです。ヨーロッパ全域に分布し、地中海沿岸、バルカン半島黒海沿岸に多く自生するそうです。ヨーロッパ以外では、中国の四川省にチベタヌスという原種が1種類だけ自生しているそうです。

 日本でブームが起きたのは、2000年になってからで、広く知られるようになってからはまだ10年ぐらいです。

 クリスマスローズの咲き方は、大きく分けると、シングル咲き(一重咲き)、セミダブル咲き(半八重咲き)、ダブル咲き(八重咲き)の3つです。5枚ある花弁と思っているものは実はガクで、花弁は退化してネクタリー(蜜線)と呼ばれていて、めしべとおしべのまわりにあります。花形や色・模様などバラエティーに富んでいて、魅力にハマると大変です。

 

<シングル咲き>

f:id:myuu-myuu:20170108114010j:plain↑ 花弁が白、ネクタリーはピンク   ↓ 花弁がグレー、ネクタリーは黄緑

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<セミダブル咲き> ネクタリーが小花弁化しています。

f:id:myuu-myuu:20170108115322j:plain↑ 小花弁がハート型    ↓ 花弁がピンクと黄緑のバイカラー(2色咲き)

f:id:myuu-myuu:20170108114330j:plain↑ セミダブルは花の盛りを過ぎると小花弁が落ちます。左は落ちた花、右は花が開いたばかりで、小花弁が2段になっています。

f:id:myuu-myuu:20170108114935j:plain↑ 花弁が黄緑色の小輪咲き、小花弁は筒形(原種のドュメトルムの血を引き継いでいるので、花色が黄緑でしかも小輪で多花性)

 

<ダブル咲き>

f:id:myuu-myuu:20170108114643j:plain↑ 白にピンクのピコティ(縁取りのこと)とベイン(すじ模様のこと)

f:id:myuu-myuu:20170108114757j:plain↑ アプリコット色     ↓ 赤色と白のリバーシブル(裏側が白)

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<原種同士の交配種>

f:id:myuu-myuu:20170108114410j:plain↑ サヒニー・ウインターベル(ニゲル×フェチダス)

f:id:myuu-myuu:20170108114443j:plain↑ バラーディア・ピンクフロスト(ニゲル×リヴィダス)

 

 私がクリスマスローズと出会ったのは、今から15年ぐらい前です。通販で買った宿根草の福袋の中に入っていたものです。早春に白い花が咲いたのには、驚きました。それから2.3年後、ピンクや八重咲きの花を見かけるようになり、ブームが始まるころから私も夢中になり始めました。セミダブルやダブル、アプリコットや黒などの変わった色などを集め始め、交配も自分で行うようになりました。赤糸ピコティ(花弁に糸のように細い赤い縁取りが入る)の白のダブルが咲いた時には、感動しました。(残念ながら今年はまだ咲いていません。)

 「まつこの庭」には、鉢植え、地植え合わせて約300株のクリスマスローズがあります。クリスマスローズのピークは2月です。とても楽しみです。

 

「まつこの庭」・冬のランコレクション(2)シンビジューム

 新しい年が明けました。この3日間晴天続きで暖かで穏やかなお正月でした。

 喪中の我が家は、どこへも出かけず、家で静かに過ごしました。

 今年最初のブログは、「まつこの庭」の温室に咲くシンビジュームです。

 現在日本で販売されているシンビジュームのほとんどは、インド、ミャンマー、タイなどの北部山岳地帯に自生していた原種の改良種だそうです。日本や中国に自生する春ランや寒らんもシンビジュームの仲間ですが、栽培方法などが異なるために、東洋ランとして別に扱われているようです。

 シンビジュームは、他の洋ランに比べて低い温度でも生育できるので、家庭でも広く栽培されているようです。

 1980年代、バブルの頃贈答用として、大輪・大型種のシンビジュームが盛んに生産されるようになり、大輪・大型種と中輪・中型種を中心にシンビジュームブームが始まり、1990年代には下垂性のシンビジュームが人気となりました。最近は、大輪・大型種は豪華だけれど場所を取るという事で、やや小型のテーブルシンビジュームやシンビジュームと東洋ランとの交配で生まれた「和ラン」と呼ばれるシンビジュームが人気になっているようです。

 

<大輪・大型のシンビジューム> 高さが1メートルを超えます。。

f:id:myuu-myuu:20170103162901j:plain↑ マリーローランサン(高さが1メートルぐらい。1輪の花も大きいです。淡いピンクの濃淡がマリーローランサンの絵の雰囲気にぴったりです。)

 

<中輪・中型のシンビジューム>高さが50~70㎝ぐらいです。

f:id:myuu-myuu:20170103163340j:plain↑ ワインシャワー      ↓ 神秘 寿羽夢 (しんび すわむと読むのかな?)

f:id:myuu-myuu:20170103163733j:plain   オレンジ色の花弁がめずらしいです。新しい品種だそうです。

 

<小輪・小型シンビジューム>高さが50㎝以下です。花も小さく蜜につけます。

f:id:myuu-myuu:20170103165421j:plain↑ 名前不明(頂いた方の名前をつけてシンビジューム・しずこと呼んでいます。昔から栽培されていた古い種類だと聞きました。)

 

<下垂性シンビジューム> この種類は自然としだれます。白色のサラジーン・アイスキャスケードが有名です。

f:id:myuu-myuu:20170103164058j:plain↑ キャスケード・ピンクシャワー(かすかにピンク色がかります。)

f:id:myuu-myuu:20170103164709j:plain↑ サラジーン・コイヒメ

 

<テーブルシンビジューム> 戦後すぐから栽培されていた小輪系の品種を再改良した品種だそうです。株は小さくても花が比較的大きめのものもあります。

f:id:myuu-myuu:20170103170554j:plain↑ かふぇのあ (名前がわざわざ平がな表記です。)       

f:id:myuu-myuu:20170103170823j:plain↑ 名前不明(リップの形や色のイメージから、私はピーチ姫と呼んでいます。テーブルシンビジュームという名札がついて売られていて、個体名はありませんでした。下垂性タイプのようで、自然にしだれます。)

 

<和 蘭> シンビジュームと春ランや東洋ランとの交配でできた新しいタイプのラン

f:id:myuu-myuu:20170103171130j:plain↑ 大和撫子やまとなでしこ)花弁や葉がほっそりとしていて、色も優しいピンク色で、名前にぴったりです。

 

<原種シンビジューム>

f:id:myuu-myuu:20170103171826j:plain↑ トラシアナム  中国、タイ、ミャンマーの高地に分布し、湿った岩や木に着生するそうです。花茎は1メートルぐらいアーチ状に曲がり、花を十数花つけます。独特の香りがあります。

 

 シンビジュームは種類によっては、花茎が直立したり、自然とアーチ型に曲がったり、下垂したりするものなどがあります。しかし、場所を取るという事でわざと直立させたり、逆に直立するものを見た目が良いという理由でアーチ型やハート型に曲げたり、下垂させたりして売っているそうです。人間の都合で形を変えられる植物もいい迷惑です。我が家では、気ままに咲かせています。きちんと支柱を立ててあげない言い訳だったりして・・・。そうなんです。シンビジュームだけで30鉢ぐらいあるので、とても世話が間に合わないだけなのです。

 シンビジュームはまだ咲き始めたばかりなので、この先とても楽しみです。

「まつこの庭」・冬のバラ

 今年も残すところあとわずかとなりました。

 今年最後の「まつこの庭」は、冬のバラです。

 今の時期、バラが咲くには気温が低すぎます。にもかかわらず、軒下では、バラが花を咲かそうと最後の力を振り絞っています。葉を落とした木々の間でひっそりと小さな花を咲かせているバラもあります。つぼみのまま終わるバラもあるでしょう。寒さの中で咲こうとするバラは、どれも痛々しいけれど何と健気なのでしょう。

f:id:myuu-myuu:20161229162421j:plain↑ アクアポリス・ロマンティカ(フランスのバラ)

f:id:myuu-myuu:20161229163104j:plain↑ パシュミナ(ドイツのバラ)

f:id:myuu-myuu:20161229162931j:plain↑ かおりかざり  ↓ りくほたる(かおりかざりの枝変わり、日本のバラ) 

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f:id:myuu-myuu:20161229164030j:plain↑ ↓ アイズフォーユー(イギリスのバラ)どちらも今の時期のバラです。

f:id:myuu-myuu:20161229163901j:plainこのバラほど季節によって違う色の花を咲かせるバラはないと思います。特に中央の目(濃い色の部分)が、春はピンク、夏は赤、秋は紫と変化します。目の周りの色も、目の色に合わせて、うすピンク。白、濃いピンクと変化します。秋ももっと咲き進むと、青紫まで変化することがあります。

f:id:myuu-myuu:20161229162618j:plain↑ アンティークレース(フランスのバラ)

f:id:myuu-myuu:20161229165226j:plain↑ つるバラ・珠玉(シュギョク、日本のバラ)

f:id:myuu-myuu:20161229165355j:plain↑ ミニバラ・グリーンアイス(アメリカのバラ)

 これからの時期、バラは葉を落とし、休眠期に入ります。来春良い花を咲かせるための仕事が山ほど待っています。剪定、つるの誘因、鉢植えバラの土替え、施肥などです。3月には、休眠から覚めますから、それまでに仕事を終えなければなりません。庭の草花、雑草はお休みですが、私は休めません。冬ざれた庭での仕事は、気持ちもはずみませんが、そんな中でも、ひっそりと咲いているスイセンやツバキの花にほっと心が和みます。

f:id:myuu-myuu:20161229172604j:plain↑ ニホンスイセン   ↓ ワビスケツバキ

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  美容院へ行った時のこと、(その美容院は母娘でやっていて、私がもう40年近くお世話になっているのですが・・・)ブログの話になり、娘さんの美容師さんに「どうしてブログの名前が『まつこの庭』なの?」と聞かれました。きっとこの時、美容師さんの頭の中には、「まつこ=マツコデラックス」という先入観があったのではないかと思います。「私の名前がまつこだからよ。」と答えると「えっ!まつこさんだったの。」と驚いていました。私自身、還暦を過ぎても「まつこ」という名前に出会ったのは、高校時代の同級生と谷崎潤一郎の奥様が松子さんという2人だけでした。さすがに母親の美容師さんは、私の名前を知っていたようですが、娘さんの方はいつも姓で呼んでいたので知らなかったようです。

 私のブログ「まつこの庭」を読んでくださっている読者の方の中には、私の花友や知り合い、花好きな人だけでなく、ネットでマツコデラックスから入ってきて読者になってくださった方も何人かいると思います。読者の皆様、見て下さって本当にありがとうございます。5、6日に1回しか更新していませんが、毎日何人かの人が見ていてくださって、とてもうれしく、励みになっています。頑張って続けようという意欲がわいてきます。

 来年も見て下さいね!!       皆様、どうぞよいお年をお迎えください。

「まつこの庭」・シクラメンコレクション

 今年も残すところあと1週間となってしまいました。11月に雪が降り、今年の冬は・・・と身構えていたわりには、このところ11月並みの陽気が続き、比較的暖かな年末になりました。

 今回は、シクラメンです。

 シクラメンの自生地は、地中海沿岸地方で、冬に雨が多く、それ以外のシーズンは雨が少なく乾燥しているそうです。乾燥に耐えるように球根部分が発達し、クロッカス、シラー、スノードロップ、コルチカムなど、球根植物の種類が豊富だそうです。

 今出回っているシクラメンは、ペルシカムという原種シクラメンがもとになって改良され、色、形、咲き方などバラエティーの富んだものになったそうです。原種シクラメンは、春咲き、夏咲き、秋咲き、冬咲きとあって、ペルシカムは春咲きです。花屋さんやホームセンターで見かける原種シクラメンは、ほとんどが秋咲きのヘデリフォリウムと冬咲きのコームで、この2種類が、耐暑性と耐寒性が強く育てやすいからだと思われます。(庭植えでも大丈夫です。)ペルシカムは耐寒性がやや弱く、育てにくそうなので、お店では、取り扱わないのだと思います。f:id:myuu-myuu:20161224165808j:plain↑ 原種シクラメン・コーム  咲き始めたばかりです。葉の模様も美しいです。

 

 毎年、新しいタイプのシクラメンが登場して、新しいもの、珍しいもの大好き人間の私は、あれもこれも欲しくなってしまいます。シクラメンは夏越しが難しく、珍しいものは枯らしてしまうことが多いです。原種と園芸種合わせて30鉢ぐらいあります。昨年のシクラメンで無事夏越ししたシクラメンも何鉢かありますが、1鉢以外まだ咲いていません。冬に買ってきた花の咲いているシクラメンも、翌年は春に咲くようです。

f:id:myuu-myuu:20161224162532j:plain↑ フェアリーピコ(八重咲き)  ↓ フェアリーピコ(多花弁咲き、香りあり)   

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f:id:myuu-myuu:20161224162942j:plain↑ アバニコ(2色フリル咲き) ↓ ペチコート(下向きベル咲き)

f:id:myuu-myuu:20161224163135j:plain普通は花弁が反り返るのに、このシクラメンは、反り返らずに下向きに咲きます。

f:id:myuu-myuu:20161224163403j:plain↑ ウエディングドレス(ロココ咲き、花弁がフリル咲きでしかも下向き咲き)

f:id:myuu-myuu:20161224163632j:plain↑ かがり火(花弁の先に切れ込みが入る咲き方) シクラメンのことを和名で「かがり火花」と言うそうですが、名前にぴったりの咲き方のシクラメンですね。

f:id:myuu-myuu:20161224163954j:plain↑ プラチナリーフ(模様なしの光沢の葉を楽しむシクラメン北茨城市の生産者が栽培しているシクラメンの中からグレーの光沢をもつ葉を発見したそうです。花も普通に赤やピンク、白、八重咲きなどがあり、このシクラメンはピンクです。原種シクラメンも葉の変異が多いので、先祖返りかもしれませんね。

f:id:myuu-myuu:20161224164555j:plain↑ パピヨン(白の縁取りのある2色咲き)今春、お花屋さんの隅に3株寄せ植えになっていたガーデンシクラメンの1株です。3株別々に植え替えたところ、夏に休眠せずにどんどん大きくなり、ガーデンシクラメンとは思えぬ大株に成長し、8月からずっと咲き続けています。まだまだつぼみがたくさんあるので、楽しみです。あと2株はつぼみはありますが、まだ咲いていません。春が楽しみです。

f:id:myuu-myuu:20161224165159j:plain↑ セレナーディア・ライラックフリル(サントリーから出ているセレナーディアの一番新しいシクラメンです。多花弁咲きです。)

 

 1970年代初めに、「真綿色したシクラメンほど・・・」で始まる小椋 佳の「シクラメンのかほり」という歌が大流行したことがありました。今でこそ、香りのあるシクラメンも紫のシクラメンも当たり前にありますが、この時は、まだ香りのあるシクラメンも、歌詞の3番に歌われている「うす紫」のシクラメンもなかったそうです。この歌が大流行したおかげで、シクラメン=赤というイメージが払拭され、白のシクラメンが売れ、香りのあるシクラメンや紫色のシクラメンの開発のきっかけになったそうです。何しろこの歌のおかげで、「香りのあるシクラメンはどこに売っていますか?」とか「うす紫のシクラメンを売っているお店を教えてください。」という問い合わせが殺到したそうですから・・・。

 

f:id:myuu-myuu:20161224170727j:plain↑ ガーデンシクラメンの寄せ鉢(ガーデンシクラメンというのは、普通に生産されたシクラメンの中から比較的寒さに強いと思われるものを選んで、庭植えや寄せ植えにできますよという意味を込めて、ガーデンシクラメンと名付けたそうです。私はリースにしてみましたが、やはり寒さには弱く傷んでしまいました。)

 

 今日は、クリスマスイブ。

 クリスマスというと、私の子どもの頃を思い出します。わたしの家は田舎の貧しい農家でしたが、クリスマスにはケーキと赤いシクラメンの鉢がありました。兄が買って来たものです。兄は私と10歳違いでしたから、その時には、もう社会人として働いていました。ボーナスの中から家族を喜ばせるために買ってくれたのだと思います。「シクラメンのかほり」が流行するのは、私の大学生時代でしたから、ずいぶんと早い時期に私はシクラメンに出会っていたのですね。ちなみにシクラメンが広く栽培され、街中に流通し始めたのは、1960年代だそうです。

つくばラン展へ行って来ました!!(続)

 今回は、つくばラン展の愛好家団体のラン展についてです。中心になっているのは、つくば洋蘭会という団体で、会長さんは斎藤さんという方で、毎年東京ドームで行われる世界ラン展で何回もグランプリを取ったことがあります。つくば洋蘭会は6月とこの時期にラン展を年に2回開いています。いつ見ても、大株作りのランや珍しいランが展示されていて、圧倒されます。今回は、水戸市植物公園蘭科協会の人たちの作品も展示されていました。

f:id:myuu-myuu:20161219175028j:plain↑ カトレア・レディフェリバット      ↓ カトレア・レディッシュ

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f:id:myuu-myuu:20161219175323j:plain↑ カトレア・マキシマ・セルレア     ↓ グリアセン・パティニ

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f:id:myuu-myuu:20161219175744j:plain↑ デンドロビュームファレノプシス・ゲンティングブルー

f:id:myuu-myuu:20161219180322j:plain↑ フレッドクラークアラ・アフターダーク(黒色のランは珍しいです。私も持っていますが、花茎が2本しかつきません。3本も4本もつくのは、さすがですね。)

f:id:myuu-myuu:20161219180530j:plain↑ バンダ(名前不詳) バンダというと丸い花弁のものが多いですが、これは細いです。                       ↓ ゴメサ・グラベシアナ

f:id:myuu-myuu:20161219180759j:plain茶色のようなオレンジの色がとてもきれいでした。初めて見るランでした。

f:id:myuu-myuu:20161219180941j:plain↑ レリア・アンセプス(花茎が何本も立って花がたくさんついて見事でした。)

f:id:myuu-myuu:20161219181504j:plain↑ リカステ・アクィラ      ↓ シクノデス・ウィーディライト

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f:id:myuu-myuu:20161219181823j:plain↑ バルボフィラム・ファレノプシス (本当にすごく臭い!!です。これもハエの仲間を呼び寄せるのでしょうね。)

 ランの愛好家というと花色が美しいランはもちろんですが、花色や形が珍しいランというのにも目がない人が多いですが(私もそうですが・・・)、こんなに臭いと思うランの栽培をするというのは、ただすごい!!の一言です。栽培の仕方は難しいのでしょうね。

 

 今回のつくば蘭展は、アマチュアもプロの展示もどちらも見ごたえがありました。このところ、ラン以外の花に目移りしがちでしたが、ああやっぱりランはいいなあとしみじみ思いました。ランとの付き合いは、もう30年以上になりますから・・・。