まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

福神草の植え替えをしました !!

 昨年11月の初めに、福神草の冬越しのために1株は深さ約1メートルの穴に埋めて、もう1株の鉢植えは温室に鉢のまま取り込みました。それから半年が経ちました。温室に取り込んだ鉢植えの福神草は、4本の茎の内1本は枯れてしまいました。残り3本は葉がなくなってしまいましたが、茎だけ残りました。土から出してみると球根も無事のようです。温室内なら何とか冬越しが可能だということが分かりました。

f:id:myuu-myuu:20170508172505j:plain↑ 取り込んだ時の鉢植えの株      ↓ 半年後の株(土から抜いた株)

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 穴の中に埋め込んだ福神草は、一体どうなったか、ドキドキです。穴を掘って埋めるときも大変でしたが、(福神草を譲っていただいたおじさんに言われた通り、何しろ1メートルも穴を掘らなければならなかったのですから。)掘り起こすのも一苦労です。埋めるときは、球根を穴に落とせばよかったのですが、今回は持ち上げなければなりません。持ち上げるときに少しでも楽なようにと茎を15㎝ぐらい残しておいたのですが、引っ張ったとたんに、茎は腐っていたらしくスポッと抜けてしまいました。球根を包んでおいた麻布も腐ってしまい、ボロボロです。幸い球根をしばっておいたひもは、ポリプロピレン製だったので腐らず、ひもを持って持ち上げることができました。麻縄で縛っていたら、腐っていたでしょうね。

f:id:myuu-myuu:20170508173705j:plain↑ 掘り起こした球根    ↓ 埋まっていた穴

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f:id:myuu-myuu:20170508173940j:plain↑ 左側は鉢植えの球根、右側は穴に埋めて置いた球根

 掘りあげた球根を分けなければなりません。手ではとても割ることができないので、鎌で切ることにしました。

f:id:myuu-myuu:20170508174549j:plain福神草のおじさんに、芽を確かめて5、6個に分けるようにいわれていたので、適当に5つに分けました。茎がついていたと思われる部分は腐っていて、ぬるっとしました。

f:id:myuu-myuu:20170508174841j:plain↑ 5つに分けた球根    ↓ 腐っていた部分を鎌で削ったところ

f:id:myuu-myuu:20170508175043j:plain茶色の部分は更に白い地肌が見えるまで削って、すこし乾かしました。

 5つのうち一番大きい球根と鉢植えで冬越しした球根の2つを地植えにしました。

 福神草のおじさんに聞いた通り、50㎝四方の地面を深さ30㎝ぐらいまでよく耕して、スコップ1杯の有機肥料(鶏糞とか豚糞など)と一握りの化成肥料をよく混ぜ、その上に球根を置きます。

f:id:myuu-myuu:20170508180531j:plainそして、球根がよく隠れるように、土を山形にかけ、水をたっぷりかけます。

f:id:myuu-myuu:20170508180640j:plain2番目に大きい球根は鉢植えにしました。残り3つの球根は、花友に譲るのに鉢に仮り植えしました。果たして無事芽が出るかどうかが心配です。

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 昨年の11月に冬越し準備のために切った福神草の茎を、物は試しと水や土に挿しておきました。ほとんどは腐ってしまいましたが、何本かは茎が緑色のまま冬を越しました。芽のようなものが見えますが、根は見えません。果たしてこの先どうなるのか、見守ろうと思います。

f:id:myuu-myuu:20170508182232j:plain↑ 水に挿しておいたもの     ↓ 土に挿しておいたもの

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 球根を植えてからどのくらいの期間で芽が出てくるのか、福神草のおじさんに聞くのを忘れてしまいました。私が福神草を譲ってもらった時には、すでに茎が5本ぐらい立っていて、花も咲いていたので、そのような質問すら思い至らなかったのですね。

 福神草のおじさんは、温室では冬が越せないと言ったのですが、私はダメでもともとと思って、温室に取り込んでみました。その結果、温室の中で冬越しが可能なことが分かりました。(私が温室の中に入れてはどうですか?とおじさんに質問したことに対して、無理だと答えたのは、もしかしたら、おじさんは無加温のビニールハウスのことと勘違いしたのかもしれません。)今秋から辛い辛い穴掘りをしなくて済みます。福神草を育てる上では、大きな収穫でした。

 何でも人に聞くのでなく、試行錯誤しながら育てることも大事なことですし、自分で一から育てる楽しみがあると思えば、それはそれでいいことですね。

 球根からちゃんと芽が出ることを祈っています。水や土に挿した茎についた芽から根が出ることも。うれしい報告ができるといいなあと思っています。

 

 

    

 

一足早くバラの花が咲き始めました !!

 今の時期、街中を車で走ると、黄色のモッコウバラが咲いているのを見かけます。モッコウバラは他のバラに先駆けて、4月の終わりごろから咲き始めます。残念ながら「まつこの庭」には、黄色のモッコウバラは枯れてしまってありません。白の一重咲きの香りモッコウバラはありますが、咲くのが遅いのです。その代わり、我が家のバラの先駆けのバラは、ナニワイバラです。5月に入って、やっと2,3輪咲き始めたところです。

↓ ロサ・ラエヴィガータ(ナニワイバラ) 中国の原種バラ

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 フロリバンダ(中輪四季咲き)やハイブリッド(大輪四季咲き)のバラが咲き始めるのは、5月も半ばを過ぎてからです。ところが、我が家の四季咲きのバラが、4月の終わりごろから咲き始めたのです。温室やビニールハウスに入れて置いたバラたちです。

f:id:myuu-myuu:20170505181043j:plain↑ ハイブリッド・夜来香(イエライシャン) ↓ ハイブリッド・ミスティーパープル

f:id:myuu-myuu:20170505181139j:plain↓ ハイブリッド・サイレントラブ    

f:id:myuu-myuu:20170505181215j:plain上の3つのバラは、私の好きな日本のバラの女性育種家河本純子さんのバラです。通販で3本セットで1本分の値段で買ったものです。2月に届いたので、夜だけ温室に入れ、昼間は外に出しておきました。夜来香とミスティーパープルは4月の終わりごろから咲き始めました。ブルー系のバラなので、香りが素晴らしいです。サイレントラブは、咲き始めたばかりです。

f:id:myuu-myuu:20170505181245j:plain↑ ハイブリッド・ダブルディライト   私がバラの花を好きになるきっかけとなったバラです。花色(クリーム地に赤の覆輪で咲き進むと赤一色になる。)も香りも良いことからダブルディライト (二重の喜びという意)という名前が付けられたそうです。

f:id:myuu-myuu:20170505181332j:plain↑ ポリアンサ(小輪多花性のバラ)・イエスタデイ  ツルバラとして扱われることもあります。イギリスのバラです。 

f:id:myuu-myuu:20170505181400j:plain↑ ツルバラ・ローブリッター(ドイツのバラ)

f:id:myuu-myuu:20170505181443j:plain↑ ロサ・キネンシス・オールドブラッシュ(中国の原種バラ) 花友から頂いたものです。花友の実家に昔からあったそうです。

 

 今年の冬は、バラがたくさん枯れました。ツルバラや地植えにした四季咲きのばらなど10本ぐらいです。12月には誘引して大丈夫と思ったバラもです。おそらく寒さのせいでしょう。カミキリムシが入って、弱っていたバラもあるでしょう。地植えで元気に冬を越したのは、アイスバーグ(ドイツのバラ)の枝変わりの仲間たちです。ドイツは日本より緯度が高く、冬の寒さが厳しい所で生まれたバラなので、我が家の寒い庭でも大丈夫だったのでしょう。

 これからが本格的なバラのシーズンなので、とても楽しみです。

 

 

まつこの白い庭

 今「まつこの庭」は、オーニソガラム・ウンベラタムの白い花で庭一面が白に染まっています。

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f:id:myuu-myuu:20170502175001j:plainオーニソガラムは、ユリ科の球根植物で、ヨーロッパ、アジア、南アフリカに約150種類あるそうです。ウンベラタムは耐寒性が強く、繁殖力も旺盛です。我が家の庭がよほど気に入ったらしく、とにかく庭中に広がって増えてしまいました。この花は、太陽が出ていないと花を開きません。10時頃花が開き、夕方4時ごろには閉じてしまいます。ですから、この白い庭はいつでも見られるわけではなく、時期だけでなく天候や時間も限定されます。

f:id:myuu-myuu:20170502180227j:plain↑ 花を閉じた様子  花の表は白いですが、裏は緑色です。花を閉じてしまうと、ただの緑色の雑草のようにしか見えません。

 「まつこの庭」にはこの時期、オーニソガラムだけでなく、白い花の咲く植物が多いです。イチリンソウ、ニリンソウカモミール、シャスターデージー、ドウダンツツジなどです。シャガも群生すると遠目には白く見えます。

f:id:myuu-myuu:20170502180944j:plain↑ カモミール   ↓ 大きい花がシャスターデージー、小さいのはオーニソガラム

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f:id:myuu-myuu:20170502181258j:plain↑ ドウダンツツジ      ↓ 穂咲き白花マンサク

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 白の花の次に多いのはブルー系の花です。オーニソガラムに混じって、アジュガやシラー・カンパニュラ(紫色の他に白やピンクもあります。)、ムラサキハナナなどが、庭のあちこちに点在して彩りを添えています。

f:id:myuu-myuu:20170502181602j:plain↑ アジュガジュウニヒトエ)  ↓ シラー・カンパニュラ

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f:id:myuu-myuu:20170502182051j:plain↑ ラナンキュラス・ゴールドコイン   ↓ ナガミヒナゲシ

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 兄が庭を見て、「ブログを見ている人は、まさかこんなに草ぼうぼうの庭だとは思わないよなあ。写真は都合のいいところしか写さないからなあ。」と、まるでわたしの「まつこの庭」が詐欺だと言わんばかりの口ぶりでした。わたしもそれはよく自覚しています。だからこそ、今の時期の「まつこの庭」が大好きなのです。庭一面にオーニソガラムやカモミールオオアラセイトウナガミヒナゲシなどが咲いて、雑草を覆い隠してくれるからです。この時期だけ、草取りのことを考えずに、うっとりと花を眺めていられるのです。

チューリップももう終わりです !!

 「早く暖かくなあれ」と思っているうちに、急に春を通り越して夏のようになり、4月もあっという間に終わりです。ゴールデンウイークを迎えたというのに、なんか春らしい春を感じないうちに、初夏になってしまったような感じです。

「まつこの庭」のチューリップたちも咲き始めは、いつもより遅かったのに、終わるのは例年並みのようです。今回は、遅咲きのチューリップです。

f:id:myuu-myuu:20170430172051j:plain↑ 玄関前のチューリップたち     ↓ 赤一重フリンジ(ふちがギザギザ)咲き

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f:id:myuu-myuu:20170430172230j:plain↑ 色うつりチューリップ・シャーリー  咲き始めはクリーム色、次に白くなり紫の縁取りが入り、最後は全体が薄紫色に色がうつり変わっていきます。

f:id:myuu-myuu:20170430172644j:plain↑ ユリ咲き・バレリーナ(オレンジ色)  ↓ 一重咲きピンクダイヤモンド

f:id:myuu-myuu:20170430172526j:plain (奥のピンクのフリンジ咲きはハウステンボス

f:id:myuu-myuu:20170430172945j:plain↑ 一重咲き・クイーンオブナイト  ↓ パーロット咲き

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f:id:myuu-myuu:20170430173507j:plain↑ 枝咲き(1本の茎から枝分かれして花が3つも4つも咲きます。)

f:id:myuu-myuu:20170430173647j:plain↑ ユリ咲き・バラードゴールド   ↓ 原種チューリップ・レディジェーン

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f:id:myuu-myuu:20170430173832j:plain↑ 八重咲きチューリップと香りスイセン・ガリル

 チューリップも終わりですが、スイセンも終わりの時期を迎えました。

f:id:myuu-myuu:20170430174101j:plain↑ 香りスイセン・スージーとパンジー・良く咲くスミレの寄せ植え

f:id:myuu-myuu:20170430175121j:plain↑ 原種スイセン・バルボコジューム・ゴールデンベル

f:id:myuu-myuu:20170430174330j:plain↑ スズランスイセンスノーフレーク) スズランスイセンと言っていますが、正確には、スイセンと同じヒガンバナ科ですが、スイセンとは別の種類で、スノーフレークと言います。スノードロップにちょっと似ています。

 

f:id:myuu-myuu:20170430180331j:plain↑ フリージア (「まつこの庭」には、フリージアがないので、花友が届けて下さいました。きれいに咲きました。ありがとうございました。)

f:id:myuu-myuu:20170430180643j:plain↑ 黄色と薄紫のハンギングバスケット(手前の黄色の花は黄花クローバー)

 今、「まつこの庭」はオーニソガラム・ウンベラタム(球根植物)の花で一面白の庭です。連休中は何とか楽しめるかなあと思っています。

 秋から咲き続けていたビオラやパンジーたちもいよいよ終わりです。連休いっぱい楽しんで、模様替えをしようと思っています。

 

 

「まつこの庭」・春のラン

 4月24日は「植物学の日」でした。植物分類学の父と言われる牧野富太郎の生誕を記念して制定されたそうです。牧野博士は、小学校中退後、独学で植物学を学び、1500種以上の植物に名前を付けたそうです。学歴がなかったため、長い間東大の助手を務め、理学博士の学位を受けられたのは、65才の時だったそうです。

 牧野博士の名前は知っていましたが、そんな苦労があったことを知りませんでした。このエピソードを知ってから、ますます牧野博士が偉大に思えます。

 

 今回は、「まつこの庭」の温室で咲く春のランです。牧野博士は、ランにも名前を付けたようです。つくば蘭展で見た薄紫のバンダに付けた和名「翡翠ラン」などは、本当にぴったりの名前だと思いました。           ↓ バンダ・翡翠ラン

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<カトレア>

f:id:myuu-myuu:20170427171834j:plain↑ スキンネリー   ↓ スキンネリー・セルレッセンスオーキッドグレード 

f:id:myuu-myuu:20170427171806j:plainスキンネリーは、メキシコ、グアテマラホンジュラスなどの中米の湿度の高い産地に自生しています。

f:id:myuu-myuu:20170427172650j:plain↑ マキシマ・セルレア(薄い紫色の意味)    ↓ マキシマ・アルバ(白の意味)

f:id:myuu-myuu:20170427172733j:plainマキシマは、南米太平洋側のエクアドル、コロンビア、ペルーのジャングルに自生しています。ラベンダー色が普通です。

f:id:myuu-myuu:20170427173220j:plain↑ ラブパッション・オレンジバード

 

<デンドロビューム> 雪ダルマ以外は原種です。

f:id:myuu-myuu:20170427173410j:plain↑ ファメリー 普通は全体的に黄色ですが、これはリップ(唇弁)以外の花弁がピンク色です。インドからマレー半島に自生します。  

f:id:myuu-myuu:20170427173801j:plain↑ ピエラルディ(アフィルム) インド、中国南部からマレー半島に自生。     

f:id:myuu-myuu:20170427173910j:plain↑ ロディゲシィ(ラオス、中国南部に自生。)   ↓ 雪ダルマキング(交配種)

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<その他のラン>

f:id:myuu-myuu:20170427174033j:plain↑ シェードエビデンドラム     ↓ レベッカノーザン・グレープフルーツ

f:id:myuu-myuu:20170427173956j:plainグレープフルーツという名前が付いていますが、シナモンの香りが混じっていて、グレープフルーツのさわやかさからはちょっと遠い香りかな?と思います。

f:id:myuu-myuu:20170427174119j:plain↑ ミニミニコチョウラン  花の大きさは4㎝くらいです。

 

 4月5月はランの植え替えで大忙しです。特に連休中は遠出をしないで植え替えをしようと思います。植え替えるランがあと50株ぐらいあります。

「まつこの庭」・春の山野草

 急に暑くなったせいか、「まつこの庭」の草花たちは順番を無視するかのように花を咲かせ始めました。チューリップや白のハナニラが終わらないうちに、オーニソガラムやシャガが咲き始め、いつもよりちょっと早く白い庭になってしまいました。

f:id:myuu-myuu:20170423190933j:plain↑ 庭を白く染めるオーニソガラム・ウンベラタム

 

 今回は、「まつこの庭」に咲く春の山野草です。

f:id:myuu-myuu:20170423191152j:plain↑ 一輪草(イチリンソウ)    ↓ 二輪草(ニリンソウ

f:id:myuu-myuu:20170423191414j:plain一輪草と二輪草はよく似ていますが、名前の通り一輪草は1茎に1輪、二輪草は2輪花を咲かせます。花の大きさは、一輪草の方が大きく、二輪草の2倍ぐらいあります。葉の形も、一輪草は切れ込みが深く、二輪草の方は少し丸みを帯びています。

f:id:myuu-myuu:20170423191924j:plain↑ さくら草    ↓ イワヤツデ(タンチョウソウ)

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f:id:myuu-myuu:20170423192159j:plain↑ タチツボスミレ     ↓ アメリカスミレ(ビオラ・ソロリア)

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f:id:myuu-myuu:20170423190852j:plain↑ シャガ     ↓ ムラサキハナナ(オオアラセイトウ

f:id:myuu-myuu:20170423192754j:plain3月からずっと咲き続けています。中国原産です。35年ぐらい前に勤め先の同僚から種を頂いて、それからずっと絶やさずに今日まで来ました。最近「紫の花伝書」という本を読む機会を得、この花には様々な物語が秘められていることを知りました。戦後、この花を中国から持ち帰り、日本に広めた人が5人いるそうです。私が頂いた種は、どうやらその中の一人、石岡出身の陸軍薬剤少将だった方が伝えた種をおすそ分けしてもらったようです。またこの花は、昭和40年代に新聞紙上で昭和天皇まで巻き込んで、「花ダイコン談義」を沸き起こしたそうです。オオアラセイトウという学名があることを指摘なさったのが、昭和天皇だったそうです。陛下は生物学者で動植物を愛された方だけにさすがですね。

f:id:myuu-myuu:20170423194406j:plain↑ クサノオウ(漢字では「瘡の王」と書くそうです。瘡というのは皮膚病のことです。クサノオウは瘡を治す効果があるということから瘡の王と呼ぶそうです。)

f:id:myuu-myuu:20170423195539j:plain↑ カラスノエンドウ   ↓ ヘビイチゴ

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f:id:myuu-myuu:20170423200139j:plain↑ ヒメオドリコソウ   ↓ キランソウ(ジゴクノカマノフタ)

f:id:myuu-myuu:20170423195750j:plainキランソウは別名ジゴクノカマノフタという名があります。キランソウは葉が地面に張り付くようにロゼット状に広がることから、まるで地獄の入り口に蓋をするようだという意味でこの名があるという説があります。また薬草として用いられさまざまな病気に効果があるとされ、「病気が治って死者が減るため、地獄の釜に蓋をする」という意味での説もあるそうです。後の意味で別名「医者殺し」とか「医者泣かせ」という名もあるそうです。

 山野草の中には珍重されるものもあれば、一方では雑草扱いされるものもあります。でも、一つ一つの花には、隠された物語があるのですね。それを知るという事は、花を愛でることと同じくらい私には楽しみなのです。 

 

チューリップの花が真っ盛り !!

 春を通り越して初夏のような天気が続いたかと思うと、突然春の嵐で雨風が強くなったりして、最近のご近所の方との挨拶は、「こう目まぐるしく天気が変わっては、年寄りは体がついていけませんね。」です。

 「まつこの庭」は今、チューリップが真っ盛りです。

f:id:myuu-myuu:20170420121232j:plain↑ オレンジと黄色の2色一重咲き・ケスネリス  八重の黄色・モンテカルロ

↓ 同じ花を上から見ると

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f:id:myuu-myuu:20170420121549j:plain↑ ユリ咲き・エレガントレディ   ↓ 同じ花を上から見ると

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f:id:myuu-myuu:20170420121444j:plain↑ ユリ咲き・プリティウーマン

f:id:myuu-myuu:20170420122257j:plain↑ 一重咲きと八重咲きチューリップのミックス植え

f:id:myuu-myuu:20170420122422j:plain↑ 一重の白と黄色のチューリップ  ↓ 一重赤と黄の2色咲きチューリップ

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f:id:myuu-myuu:20170420122658j:plain↑ フリンジ咲き・ハウステンボス  フリンジ咲きは花弁のふちに細かい切れ込みが入ります。                   

f:id:myuu-myuu:20170420122813j:plain ↑ 八重咲き・アイスクリーム 赤いつぼみの中からもこもこと白い花びらが出てきたところは、本当にアイスクリームのようです。このチューリップは普通のチューリップの10倍の値段で、なかなか買えないし、せっかく植えても写真のようには咲かず、いつもがっかりさせられるのです。3分の1の値段になっていたので、挑戦してみました。初めてきれいに咲かせられました。

 

 チューリップの原産地はトルコで、オランダに渡り、そこで品種改良され、世界的に人気のある花の一つとなったそうです。今でこそ生産世界一を誇るオランダですが、17世紀前半に「チューリップ狂時代」とか「チューリップバブル」とか呼ばれた時代があったそうです。そのころオランダは、スペインから独立を勝ち取り、世界貿易の中心だったので、富裕層である王侯貴族や大商人の間でチューリップの花が愛されていました。需要が高まると供給が追い付かず、球根の値段が高騰します。やがて一般の人まで投機を始め、その結果法外な値段でチューリップの球根が取引されるようになり、やがて崩壊します。これが「チューリップ狂時代」とか「チューリップバブル」と呼ばれた現象です。1636年~1637年にかけてのわずか1年のできごとだったそうです。

 その時一番の高値をつけたチューリップが下のしま模様のチューリップです。その当時オランダで大活躍していた画家レンブラントにちなみ、レンブラント咲きと称したそうです。ちなみに、レンブラントは、チューリップの絵は描いていないそうです。

f:id:myuu-myuu:20170420124511j:plainこのしま模様のチューリップ1個で庶民が住む家が4軒買えたそうです。後で分かったことですが、実はこの珍しい花を咲かせる球根はウイルスに感染してモザイク病に罹ったチューリップだったのです。もちろん球根は枯れ死してしまい、残っていません。絵の中に描かれて残っているだけです。  ↓ 当時描かれたチューリップの絵

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 現在、モザイク病ではない突然変異や品種改良によってすじ模様やぼかし模様のチューリップが作り出され、レンブラント咲きと称しているようです。

f:id:myuu-myuu:20170420130547j:plain↑ 八重レンブラント咲き      ↓ レンブラント咲き・スプリンググリーン

f:id:myuu-myuu:20170420130755j:plain見比べてみると、いくら家4軒が買えるほど高価なチューリップでも、モザイク病と知ってしまったせいか、病的で美しいとは思えません。現在のチューリップのレンブラント咲きの方が、わたしには美しくかわいらしく見えます。