今日は雨風が強く、メイストーム(5月の嵐)というそうです。
白とブルーの庭だった「まつこの庭」は 、オーニソガラムやシラーカンパニュラータやアジュガが終わり、5月に入り別の表情を見せています。オーニソガラムの白からキャットミントやシャスターディジー、オルヤラが主役の白い庭になりました。
手前がキャットミント、奥がシャスターディジー、その間にコンフリーです。
↑ キャットミント ↓ シャスターディジー
↑ オルラヤ(バラのパートナープランツとして使われることが多いです。)
玄関前のビオラとチューリップのプランターもチューリップが終わり、ビオラがまだまだ元気です。10月からすでに7か月もの間咲き続けているご長寿植物(?)です。玄関前の模様替えもあとちょっとの間、待てそうです。
真ん中の黄緑の葉は、ルプス・サンシャインスプレンダーです。
↑ キンギョソウ(黄色の花)とネメシア(白い花)とビオラ(右側の花)
↑ フクシア中心のキャンパスプランター小さなイスの上の花は左がマーガレットとフクシア、右がミニローズ・モカです。
↑ 満開のナニワイバラ ↓ 満開のクレマチス・ジョセフィーヌ
シラーカンパニュラータやアジュガのブルーの花に代わって、
↑ シラー・ペルビアナ ↓ ダッチアイリス などが咲いています。
そして庭のあちこちに点在して、オレンジ色の塊を作ったり、白い花に彩りを添えているのが、ナガミヒナゲシです。
ナガミヒナゲシは、ケシ科の一年草で、地中海沿岸原産で、ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニア、北アフリカ、西アジア、日本などに広く分布しています。花色はオレンジと赤です。私の庭ではピンク色っぽい花も咲きます。和名のナガミヒナゲシは漢字で長実雛芥子(長実雛罌粟)と書くように、果実は細長く、和名はこの実の形から付けられています。1つの実の中に約1500個の種子が入っていると言われ、1株の茎に多いものだと約100個の実を付けるそうですから、約15万粒の種子を持っていることになり、その繁殖力の強さが想像できます。
日本には、輸入穀物に紛れて入って来たと推測されていて、ナガミヒナゲシが最初に確認されたのは1961年に東京だったそうですが、2007年には全国で繁殖が確認されたそうです。余りにも細かい種なので、自動車のタイヤなどに付着して全国に広がったのではないかという学者もいます。帰化植物として全国に自生していますが、目にするようになったのは、ここ10年ぐらいで、歴史はまだ新しい植物なのですね。
夏目漱石の小説に「虞美人草」というのがありますが、虞美人草というのはヒナゲシのことだそうです。中国の武将項羽の愛人「虞」が葬られたお墓に咲いた真っ赤な花を「虞美人草」と名付けたという由来があるそうです。(ちなみに漱石の小説の内容は、虞その人の話ではありません。)「コクリコ坂から」という映画がありますが、このコクリコというのは、フランス語でヒナゲシを意味するそうです。
ナガミヒナゲシは、他のケシと違って麻薬性もなく、まだ危険外来種として特定外来物には指定されていないようですが、繁殖力が強いので、注意が必要と呼びかけている都道府県もあるようです。私の庭では、去年より少なくなったような気がします。