まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

秋バラを見にガーデンをはしごしました !!    (その1)

 花友2人と私の3人で、秋バラを見に群馬のトレジャーガーデンと栃木のあしかがフラワーパークへ行って来ました。群馬と栃木の2つのフラワーガーデンをはしごするなんてできるの?と思いますよね。どちらも私のところからは100㎞ちょっとです。高速道路だとインターチェンジは隣同士です。トレジャーガーデンとあしかがフラワーパークはせいぜい20㎞ぐらいかなと思って出かけました。実際には15㎞であまりの近さに驚きました。そんなわけではしごするのが可能だったのです。

 家を8時ちょっと前に出た時は曇り空で、いつ雨が降って来てもいいような天候でした。トンネルを抜けると小雨が降って来て、ヒヤリとさせられましたが、北関東道東北道を通って、館林インターで降りるころには青空が広がっていました。3人の中には雨女はいないねと大笑いしました。

 最初にトレジャーガーデンへ行きました。9時半過ぎに着くと、駐車場には車が1台しか無くて、ちょっと不安になりました。まさかお休み?。開園したばかりだったので、お客さんがまだきていなかったようです。

 春だったら、ピエール・ド・ロンサールがゲートでお迎えしてくれるのですが、残念ながらピエール・ド・ロンサールは1季咲きのバラなので、秋には咲かないのです。

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f:id:myuu-myuu:20181025181220j:plain↑ アイスバーグ     ↓ スィートマザー

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f:id:myuu-myuu:20181025181508j:plain↑ コンテ・デ・シャンパーニュ    ↓ つるミミエデン

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f:id:myuu-myuu:20181025181634j:plain↑ チャーリーブラウン  バラの後ろに見える赤や黄色の輪のようなものは、ジニアの植栽で、円や♡型です。

f:id:myuu-myuu:20181025181705j:plain↑ ピンクのバラとピンクの変わり咲きコスモスの混植

f:id:myuu-myuu:20181025182132j:plain↑ バレリーナローズヒップ(バラの実)

 トレジャーガーデンはバラと宿根草が混植されています。

f:id:myuu-myuu:20181025182940j:plain↑ ムーレンベルギア  ギャザリングで使った花材のムーレンベルギアがこんなに大株で鮮やかになるとは思いませんでした。

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f:id:myuu-myuu:20181025183914j:plain↑ ダリア     ↓ ガウラ

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 バラのガーデンの外にはさまざまな草花を植栽した広いエリアがあるのですが、以前は秋にはコスモスの他に様々なサルビアなどが植えられていました。今回はコスモスとウインターコスモスとキバナコスモスが少しだけで、サルビア類はなくほとんどがただの野原になっていたのが残念でした。

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 バラのガーデンより広い草花のエリアを散策するのも楽しみだったのですが、そんなわけで予定していた時間より早くトレジャーガーデンを後にして、あしかがフラワーパークへ向かいました。                (その2へつづく)

 

秋のギャザリング

 2カ月に一度のギャザリングの教室がありました。今回は5回目で、秋の草花を使ったギャザリングで、参加者は4人でした。2回続けて多肉植物のギャザリングだったので、ちょっと基本を忘れてしまっていたところがあり、思い出しながらの作業でした。

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f:id:myuu-myuu:20181023145841j:plain写真を撮っていたら、先生のお宅のクロネコちゃんが一緒に写真に納まりました。ネコの顔辺りでふわふわしているのが、ムーレンべルギアの穂です。

 私は今回どこから見ても正面になるように作ってみました。

 14種類の植物を21ポット使いました。メインはピンクのセロシア・シャロンと黄色のキンギョソウと背の高いススキのような穂を付けているムーレンべルギア(写真には写りにくいです。)をすえ、その周りに水色のサルビア・アズレアと赤のカレックスと赤い葉のアルテルナンテラの組み合わせを3組あしらい、その間に白い小花のしだれるリッピア・メキシカンスイートハーブとピンク色のカルーナ・ガーデンガールズとレース状の葉のダスティーミラーの組み合わせ、ダルマギクと緑色のカレックスの組み合わせ、白い花のベロニカ・シャ―ロッテとビオラ・アンティコとハツユキカズラの組み合わせを植えこみました。

 ムーレンべルギアは背が高く、リッピア・メキシカンスイートハーブはしだれるので、高さが1メートル近い作品になってしまいました。玄関に飾りました。

 白い小花のしだれるリッピア・メキシカンスイートハーブとピンク色のカルーナ・ガーデンガールズとダスティーミラーの組み合わせを正面にすると、

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 ダルマギクと緑色のカレックスの組み合わせを正面にすると、

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 白い穂状の花のベロニカ・シャ―ロッテと白のビオラ・アンティコとハツユキカズラの組み合わせを正面にすると、

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 作品が完成してみると赤のカレックスが少しうるさいような気がしました。ダルマギクの存在感が大きく、どうしてもダルマギクが正面みたいになってしまいます。赤のアルテルナンテラは効果的だったような気がします。今回も花友に同じ器、同じような花材を使っているのにボリュームがあるねえと言われました。先生からお褒めの言葉も頂き、とても楽しい時間を過ごせました。

 これから先、植物が馴染んでいくにつれ、どんな表情を見せてくれるのでしょうか。

 

 

「まつこの庭」の秋の草花(4)

 秋も深まってきました。今朝は全国的に冷え込んだようで、私の家の軒下では6℃でした。明け方ネコのミューちゃんがお布団にもぐりこんできたのも納得です。

 さすがの夏の花も弱って、「まつこの庭」は秋の草花が主役です。

f:id:myuu-myuu:20181022122642j:plain↑ ピンクレウカンサ     ↓ ウインターコスモス

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f:id:myuu-myuu:20181022123445j:plain↑ コキア     ↓ ハゲイトウ

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f:id:myuu-myuu:20181022123703j:plain↑ キク     ↓ チャ

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f:id:myuu-myuu:20181022123848j:plain↑ サザンカ     ↓ 八重咲きサザンカ

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f:id:myuu-myuu:20181022124057j:plain↑ ダルマギク    ↓ シュウメイギク

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f:id:myuu-myuu:20181022124215j:plain↑ ヒメツルソバ   ↓ 斑入りヒメツルソバ

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f:id:myuu-myuu:20181022124431j:plain↑ サルビア・イエローマジェスティ   ↓ 斑入りフジバカマ

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f:id:myuu-myuu:20181022124629j:plain↑ フジバカマの蜜を吸うアサギマダラ

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 アサギマダラは渡りをするチョウとして有名です。「まつこの庭」で見るのは初めてです。以前アカボシゴマダラをアサギマダラと間違えたことがありましたが、今回は間違いないと思います。南へ帰る途中、ちょっと休憩というところなのでしょう。

 台風の塩害がいろいろと問題になっていますが、植物にも大きな影響があり、秋なのに日本各地で桜が咲いているそうです。私の庭の桜もちらほら狂い咲きをしています。

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 イチョウ並木のイチョウなども黄葉ではなく、半分色が変化していて何だろうと思っていましたが、それも塩害の影響だとか。

 今年の紅葉に酷い影響がないといいのですが・・・・・。

 

ひたちなか海浜公園へコキアを見に !!

 夕方のテレビでひたちなか海浜公園の32000本のコキアが見ごろだと放送していたので、出かけました。

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 家を7時50分に出て、9時すぎに海浜公園に着きました。開園前だというのに駐車場にはたくさん車がありました。県外ナンバーが多いのに驚きです。駐車場で7匹のワンちゃんを連れた人を見かけました。スタンダードプードルという種類だそうです。犬を連れた人がとにかく多いです。

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 お天気はいいし、何だかコキアを見る前からいいものを見たなあという感じです。

 みはらしの丘のふもとには、ソバやコスモスが植えられていました。見ごろにはまだちょっと早い感じでした。

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 丘いっぱいにもこもことした赤いじゅうたんを敷き詰めたようなコキアは、見る場所や角度、光の当たり方などによってさまざまな表情を見せます。青空の下のコキアは特に鮮やかさを増し、輝くような赤です。

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 コキアはヒユ科バッシア属の一年草ユーラシア大陸乾燥地帯原産です。かつては、コキア属に分類されていたことからコキアと呼ばれているそうです。和名はホウキグサと言い、日本には中国から伝来したと言われているそうです。ホウキグサの名の通りホウキの材料として利用されたり、実は「とんぶり」とか「畑のキャビア」とか言われ、秋田では郷土料理として食されるそうです。

 海浜公園のコキアは観賞用のもので、ホウキや食用になるコキアとは別種で、草姿が丸くなり、秋に紅葉するのが特徴だそうです。塩害にも強いそうです。今年は台風の塩害で植物に色々な影響が出ているのに、鮮やかに紅葉している訳が納得出来ました。我が家のコキアは丸くならないし、紅葉も今一つなのでおかしいなあとは思っていたのですが、ホウキ用のコキアだったようです。

 帰り際にローズガーデンへ寄りました。思ったよりバラの種類が少なく、ちょっとがっかりでした。白バラのアイスバーグが見事でした。

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 ひたちなか海浜公園のコキアを見たのは初めてです。以前はコスモスが一面に植栽されていたように思います。ひたちなか海浜公園の春のネモフィラと秋のコキアは日本国内だけでなく、外国にも知れ渡っているようです。今日も中国語が大部飛び交っていました。後で知ったのですが、この日はNHKの取材だけでなく、ロシアのテレビ局の取材も入っていたようです。今年はネモフィラとコキア両方見られてよかったです。

 

「まつこの庭」のアキギリ

 秋も深まり、今年もたくさんアキギリが咲きました。株が大きくなっただけでなく、あちこちにこぼれ種から育った株が花を咲かせたり、自然交配して新しい色のアキギリが生まれたりしました。 

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 普通アキギリというと紫色のものを言いますが、私の庭では、こぼれ種から紫も濃淡、白と紫の2色咲きなど新しい色のアキギリが生まれました。ピンク色や白のアキギリももともとは紫からの変種です。

<紫色とその変種のアキギリ>

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f:id:myuu-myuu:20181017120054j:plain↑ これなどはピンク色に近いですね。

<ピンク色とその変種>

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f:id:myuu-myuu:20181017120211j:plain↑ これなどはほぼ白に近いピンク色です。(赤いものはミズヒキソウです。)

<白アキギリ>

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 黄色の花のものは、アキギリとは区別され、キアキギリと言います。

<キアキギリとその変種>

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f:id:myuu-myuu:20181017121154j:plain↑ これは葉に斑が入り、普通のキアキギリより花の色が薄いです。

f:id:myuu-myuu:20181017121258j:plain↑ 写真で見ると、白ですが、かすかに黄色味がかっています。おしべとめしべが赤いです。つぼみは黄色です。↓  今年初めて見た色です。

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 水戸の植物園では、いろいろなアキギリをコレクションしていますが、なかでもキアキギリとアキギリの交配種で黄色と赤のバイカラー咲きのアキギリがとてもステキです。私の庭でもいつかそのような交配種が生まれたらいいなあと思っています。

 



 

「まつこの庭」のグリーンカーテン(3)

 10月も半ばになり、朝夕肌寒さを感じるようになりました。台風の心配はなくなりましたが、連日時折小雨がまじる曇り空で、なかなか秋晴れの日がないのが残念です。

 グリーンカーテンもそろそろ終わりの時期を迎えました。

 9月の終わりごろの最盛期の時は、葉にも花にも勢いがあったのですが、

f:id:myuu-myuu:20181014135418j:plain先日の台風で痛めつけられたこともあって、すこし寂しい感じのグリーンカーテンになってしまいました。アサガオ・平安の香りや変わりアサガオ・スプリットペタルは花が終わって、種が出来ています。普通のアサガオと同じような種です。

f:id:myuu-myuu:20181014135321j:plain上の方で咲いているのは、フジマメです。赤いサヤの実もできました。

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f:id:myuu-myuu:20181014135854j:plainサヤの中の種も赤いのでしょうか?

 真ん中のあたりで咲いているのが、変わりアサガオ・ミナロバータです。

f:id:myuu-myuu:20181014140022j:plain葉はアサガオの形ですが、花はとうていアサガオとは思えない姿をしています。花の付き方はフジマメのようです。赤とオレンジと黄色のグラデーションがきれいです。

f:id:myuu-myuu:20181014140429j:plain種の袋にはつぼ型の花が咲くと書いてありましたが、つぼ型にはならず、花の色が赤からオレンジへ、オレンジから黄色へ、黄色から白へと変化すると、先端を突き破っておしべとめしべが出てきます。まだ種らしきものはできていません。

 別のスクリーン仕立てのミナロバータは、今花が真っ盛りです。

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f:id:myuu-myuu:20181014143735j:plain↑ トケイソウとミナロバータ   ↓ トケイソウ

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 別のグリーンカーテンオキナワスズメウリはたくさん実を付け、赤く色付きました。カラスウリの実は緑色のときは縞模様があり、赤く色付くと縞模様が消えますが、オキナワスズメウリは色付いても縞模様が残ります。それがとてもかわいいです。

f:id:myuu-myuu:20181014143053j:plain葉の陰に隠れて実が目立たないのが残念です。

f:id:myuu-myuu:20181014143352j:plain↑ オキナワスズメウリと一緒にまだ咲き続けているスネイルフラワー   

f:id:myuu-myuu:20181014142954j:plain↑ マルバルコウソウ   ↓ ルコウソウ(白花)細い葉がルコウソウの葉です。

f:id:myuu-myuu:20181014144341j:plainルコウソウマルバルコウソウもこぼれ種から育ちました。

f:id:myuu-myuu:20181014144443j:plain↑ マンデビラ・サンパラソル

 

 今年初めて花友からもらった種で育てた変わりアサガオ・ミナロバータは、思ったよりずっと美しい赤とオレンジと黄色と白のグラデーションの花でした。6月の終わりごろに種を貰って、蒔いたのは7月の初めごろになってしまったのですが、蒔いた翌日に芽が出たのにはびっくりしました。気温と発芽適温が一致したのでしょう。別の花友は、私より少し早く蒔いたら、あまり発芽がよくなかったそうです。しかもせっかく発芽したものもとろけてしまったそうで、2、3本しか成長せず、花もあまり見られず、私のミナロバータをとても羨ましがりました。

 初めて見たミナロバータの花、すごく感動しました。初めての花との出会いは本当にうれしいです。花友に感謝です。来年は、グリーンカーテンにできたさまざまな種を花友たちにおすそ分けしようと思います。

 

「まつこの庭」の困ったツル植物たち

 ガーデナーにとって一番厄介なのは、草取りだと思います。

 私の庭では雑草の中でも特に困るのがツル植物です。大事にしている草花に絡みつき、葉を茂らせ、太陽の光を遮り、ひどい時にはその大事な草花を枯らしてしまう事さえあります。初夏から秋まで猛威を振るいます。6月頃までは、なんとか生えて来ては抜く、生えて来ては抜くを繰り返していますが、7月8月になるともうツル植物の成長のスピードに抜く作業が追いつかず、諦めるしかなくなります。秋になって涼しくなるとさすがのツル植物も成長が止まりますから、それから退治(?)するしかありません。

 「まつこの庭」で猛威を振るうツル植物ワースト5は、

   1位 ヤブガラシ、 2位 カナムグラ、 3位 カラスウリ

   4位 ヤブマメ、 5位 マルバルコウソウです。

ヤブガラシ

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 ヤブガラシはヤブカラシとも言い、漢字で書くと「藪枯らし」です。ブドウ科の植物で東南アジアに広く分布し、巻きひげが伸びて他の植物に絡みつき、這い上がり、植物の上に覆いかぶさるように葉を茂らせ、太陽の光を遮ります。ひどいと覆いかぶさった植物を枯らしてしまうまであるので、ヤブガラシ(藪枯らし)の名があるそうです。

 ビンボウカズラという別名も持っています。庭の手入れどころではない貧しい人の家に生い茂るとか、この植物に絡まれた家屋が貧相に見えるとか、この植物が生い茂ることで貧乏になるとか諸説あるようです。

 ヤブガラシはとにかく抜いても抜いてもあとからどんどん出てきます。地下茎を縦横無尽に張り巡らせているので、それこそ根こそぎ退治しないことには永久にヤブガラシとの戦いが続くと覚悟しなければなりません。

 ところがこの厄介者のヤブガラシの花は、チョウやハチの蜜源植物(虫が蜜を吸う植物)になっています。花が小さいので、口の小さい虫にとっては都合がよいようです。特にアオスジアゲハがよく集まってくることで有名です。ヤブガラシは花が咲いても、遺伝子の関係で結実しないそうですが、地下茎がしっかりと冬越しするので翌年また猛威を振るうわけです。

 

<カナムグラ>

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 カナムグラはアサ科の一年草のツル植物で、漢字で書くと「鉄葎」です。葎と言うのは、繁茂して藪を作るツル草の総称です。カナムグラは「鉄葎」と書く様に鋭い鉤のようなトゲがあり、それで茎や木、電柱にまで絡みつきます。抜こうとして引っ張るとトゲが手に食い込んで痛いのなんの、まさに鉄葎です。そんなカナムグラを食草(幼虫が食べる草)にしているのが、チョウのキタテハだというので、驚きです。

 カナムグラは雌雄異株で、夏の終り頃から花を咲かせますが、雌株には雌花が、雄株には雄花が咲くそうです。正直な話、私はカナムグラが雌雄異株であることを今年初めて知りました。今迄、花が咲いた時に引っ張ると粉のようなものが飛び散るので、それを花だと思っていました。ところがそれは雄花だったのです。雄花は立ち上がるようにしてたくさんの花を付けます。粉のように飛び散ったのは花粉で、花粉症の原因になるそうです。

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 雌花は垂れ下がるように花を咲かせます。

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 庭のカナムグラをよく観察してみると、雄花に比べると少し花が咲くのが遅く、花の数も少ないようです。そもそも雄株より雌株の方が圧倒的に少ないように思いました。ビールの原料になるホップと形がよく似ているそうです。

 

カラスウリ

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 カラスウリ(烏瓜)はウリ科のつる植物で、日本や中国が原産で、日本では北海道以外日本全国どこにでも自生しています。鳥は赤い実を好んで食べることから、比較的大きな実のカラスウリはカラスが食べるのだろうと思われたことからそう呼ばれるようになったという説と鮮やかな実の色が唐から伝来した朱墨に似ている事から唐朱瓜(カラシュウリ)と呼ばれ、耳で聞くとカラスウリと聞こえることからカラスウリとなったという説があるそうです。ちなみに特にカラスはカラスウリを好んで食べるという事はないそうです。

 カラスウリもカナムグラと同じように雌雄異株で、雌花を付ける雌株と雄花を付ける雄株があります。カラスウリの雄花と雌花はほとんど同じで、花の元を見ないと区別がつきません。雌花は元が膨らんでいます。

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 カラスウリは受粉のために夜行性のガ(主にスズメガ)を引き寄せます。そのために目立つように白いレースのような美しい花を咲かせます。

 カラスウリの実も緑の濃淡の縞模様がかわいらしいです。

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f:id:myuu-myuu:20181011165346j:plain 秋になり、実が色付くと、青い時にあった縞模様がなくなり、美しい朱色の実になります。

 妖しいまでに美しい花や鮮やかな実を見てしまうと、抜くのがかわいそうになるから不思議です。草花に絡みつき困らせられたことを忘れてしまうほどです。

 カラスウリは地中にあるダリアのような塊根や種から繁殖しますが、秋になると夏の間に伸びたツルの一部が地面に向かって伸び、地表に触れると根を出し、新しい塊根を形成するそうです。子孫を残すためにあらゆる知恵を絞っているのには驚きです。

 

<ヤブマメ>

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 ヤブマメはマメ科のツル植物で、朝鮮半島から中国、日本全国に見られます。細いツルが茎に絡みつくと、引き離すのが難しく、花茎ごと折れてしまうことがあり、厄介です。夏の終り頃からきれいな紫色の花を付けます。今、花が真っ盛りです。

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f:id:myuu-myuu:20181011171049j:plain↑ ヤブマメとカラスウリ(赤い小さな花はバラ・レッドキャスケード)

 ヤブマメは花が終わるとサヤ形の実を付けますが、地中にも閉鎖花(花が開かないで自家受粉し結実する花の事、スミレなどがよく知られます。)を付けます。茎の一部が地中に枝を伸ばし、土の中で実を実らせるというので、驚きです。

 

マルバルコウソウ

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 マルバルコウソウは熱帯アメリカ原産で、ヒルガオ科のつる植物で、ルコウソウの仲間です。ルコウソウは葉が細いですが、これは葉が丸いことからこの名があります。日本には江戸時代末期に観賞植物として入って来たようですが、今では関東以北を除いた地域に野生化しているようです。以前は中部地方以西にしか見られなかったようですが、温暖化に伴い北上してきたようです。

 私の庭ではいつごろから見られるようになったか定かではないのですが、今年爆発的に増え、繁茂しました。花は夏の終り頃から咲き始め、今真っ盛りです。花はかわいいのですが、とにかく他の植物を攻撃する姿(?)は驚きです。他の困ったつる植物同様大事な植物に絡みつくのには、本当に困ったものです。

 

 毎年夏になると雑草と言われるツル植物と格闘をしていますが、植物は植物なりに子孫繁栄のためにいろいろと知恵を働かせています。大事な植物に絡みつき、覆いかぶさり、厄介者と思っている雑草でも、美しい花や実を付け、人間や他の動物を喜ばせ、それが子孫繁栄に繋がっているのですから、植物の知恵はただ「すごい!!」と思うだけです。人間がかなうはずもありません。