まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

晩夏のまつこの庭

 今の時期、毎年のように西日本を豪雨が襲います。今年もまた北九州の方が豪雨被害に遭われました。温暖化の影響で降る雨の量が想定をはるかに超え、とんでもない被害をもたらしたようです。一日も早く復興し、日常の生活に戻ることが出来るようただ願うばかりです。

 天気予報の長期予報では、残暑が厳しく長引くようです。涼しくなったなあと思ったのも束の間、また暑くなりました。老いた身には、寒暖の差は大きく響き、体調を狂わせます。花に覆いかぶさるように茂った雑草は見苦しいですが、とてもとても手が回りません。「何より健康第一」と開き直るしかありませんね。

 8月最後は、今の時期の「まつこの庭」の様子です。

f:id:myuu-myuu:20190831172032j:plain↑ 玄関前のコリウス    ↓ 玄関前の花壇

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f:id:myuu-myuu:20190831172901j:plain↑ ハツユキカズラ(花が咲いたように見える白とピンク色のものは若葉です。)

f:id:myuu-myuu:20190831172217j:plain↑ 通路の左側の花壇    ↓ 通路の右側の花壇

f:id:myuu-myuu:20190831172458j:plain庭のあちこちに白い花を咲かせる福神草とルドベキア・タカオの黄色の固まりが見られます。                         ↓ 福神草

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f:id:myuu-myuu:20190831172632j:plain↑ サルスベリ    ↓ 姫ヒマワリ・レモンクイーン

f:id:myuu-myuu:20190831172759j:plainサルスベリも姫ヒマワリも雑草に負けそうになりながら、花を咲かせています。

f:id:myuu-myuu:20190831173647j:plain↑ メドーセージ   ↓ オシロイバナ

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f:id:myuu-myuu:20190831173917j:plain↑ 黄花コスモス  黄花コスモスもこぼれ種からどんどん増え、今や雑草の様です。

f:id:myuu-myuu:20190831174031j:plain↑ 松葉ボタンの寄せ植え  ↓ ランタナの寄せ植え

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f:id:myuu-myuu:20190831174155j:plain↑ カリブラコア・カメレオン   ↓ バラ・バーガンディアイスバーグ

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f:id:myuu-myuu:20190831174459j:plain↑ フウセンカズラ   ↓ アサガオ・平安の香り

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f:id:myuu-myuu:20190831174702j:plain↑ 変わりアサガオ・スプリットペダル   ↓ 野生アサガオマルバルコウソウ

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 私の庭ではこのマルバルコウソウが爆発的に増えて、バラやマユミ、椿などの樹木に絡みついて困って居ます。花は可愛いのですが、ヤブガラシやカナムグラ、カラスウリなどと並んで厄介なつる植物になっています。

f:id:myuu-myuu:20190831175358j:plain↑ ヨウシュヤマゴボウ   ↓ タマノカンザシのつぼみ

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f:id:myuu-myuu:20190831175741j:plain↑ シュウカイドウ   ↓ シュウメイギク・ダイアナ

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 今の時期は、夏の終りの花と秋の初めの花が混じって咲いています。まだまだ夏の花が元気ですが、少しずつ秋の花へと移って行くところです。

 

ギャザリング・築山御苔(つきやまみごけ)

 2カ月に1度ギャザリング教室があります。6月は先生の都合でお休みでしたが、今回9回目の教室がありました。

 ギャザリングというのは、根の付いた花苗の土を落として小さな花束にし、そのいくつかの花束を土の代わりのベラボン(ヤシの実のチップ)に植えこんだものです。根の付いたフラワーアレンジメント、アレンジメント風寄せ植えと思ってください。 

 今迄にこんな作品を作りました。

f:id:myuu-myuu:20190828141654j:plain↑ バスケット植え   ↓ 多肉植物のリース

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f:id:myuu-myuu:20190828141926j:plain↑ ハンギングバスケット

 今回は今まで作ったことのない築山御苔(つきやまみごけ)です。簡単に言ってしまうと、和風ギャザリング、ギャザリング風苔玉(こけだま)というところでしょうか。

 私の作品を表から見ると、

f:id:myuu-myuu:20190828142746j:plain後ろから見ると、こんな風です。

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 私の作品はボリュームがありすぎて、築山御苔というよりは和風ギャザリングと言った方がぴったりくるかもしれません。

 この作品には、9種類の植物が植えこまれています。キンミズヒキ(すうっと花茎が伸びている黄緑色の葉)、ランタナ(ピンクの花)、コンシンネ(赤い筋の入った細い葉)、斑入りヤブラン(白い斑の入った細い葉)、シェフレア(白い斑入りの丸葉)、フィットニア(白い網目模様の丸葉)、ネフロレピシス(細かいシダのような葉)、ロニセラ(ネフロレピシスに似ているがロニセラは木でネフロレピシスは草)、斑入りチヂミザサ(白い縞模様の葉)です。山野草や観葉植物などいろいろな種類の植物が使われています。

 作り方は、

 ① ケト土をよく練って、丸くし、真ん中に穴をあけます。

 ② 植える植物の土を落とし、枯れた葉や余分な根を切り、何本か合わせて1つの花束を作ります。どこから見てもいいように調整をします。

 ③ 穴をあけたところに花束を差し込んで、根をしっかり土で覆い、形を整えます。

 ④ 土の部分にハイゴケを貼り付けます。土と苔が密着するように握ります。

 ⑤ 苔が剥がれないようにテグス糸で巻きあげます。

 一番時間をかけたのは、花束作りです。先生に何度も見て頂いて調整をしました。

 参加者の作品です。

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 このように皆の作品を並べてみると、いつものことながらやっぱり私の作品はボリュームがありすぎです。先生からはみんなそれぞれに個性が出ていてよくできましたとお褒めの言葉を頂きました。

 次回は10月です。また新しい花や花の楽しみ方との出会いが待っています。楽しみです。






  

タイタンビカスとフヨウ

 タイタンビカスはあまり聞きなれない花だと思いますが、フヨウの花(中国・日本原産)にそっくりです。私は初めハイビスカスに語感が似ている所があるので、タイタンビカスはハイビスカスとフヨウの交配種かなと思っていました。

f:id:myuu-myuu:20190826181943j:plain↑ タイタンビカス・ブライトレッド    ↓ フヨウ

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 タイタンビカスは日本でアメリカフヨウとモミジアオイの交配で作られたそうで、フヨウは交配に関わっていないそうです。もちろんハイビスカスもです。アメリカフヨウもモミジアオイも北アメリカ原産のアオイ科の植物で、フヨウの仲間です。私はモミジアオイは日本のものとずっと思っていたので、ビックリしました。思い込みというのは困ったものです。

f:id:myuu-myuu:20190826185533j:plain↑ アメリカフヨウ   ↓ モミジアオイ(白花)

f:id:myuu-myuu:20190826185727j:plainアメリカフヨウは花弁が重なっていますが、モミジアオイは花弁の間が空いています。モミジアオイは、葉が紅葉の形をしているので、この名があります。このピンクがかったアメリカフヨウと白のモミジアオイを交配すると下のような花になるのかも知れませんね。(全くの想像ですが・・・・。)

f:id:myuu-myuu:20190826185758j:plain↑ タイタンビカス・ピーチホワイト

 フヨウは落葉性低木ですが、アメリカフヨウとモミジアオイ宿根草です。フヨウは別名モク(木)フヨウと言い、アメリカフヨウのことを別名クサ(草)フヨウと言うそうです。フヨウは寒さにやや弱い所があり、日本でも北の方では冬越し出来ない所があるそうです。しかし、アメリカフヨウやモミジアオイは寒さに強く、タイタンビカスはその血を引き継いでいるので、北海道でも冬を越せるそうです。そのせいか最近あちこちの植物園などで植栽に使われるようです。

 私は最近までタイタンビカスは寒さに弱いものと決めつけ、というのもハイビスカスの交配種だと思っていたので、鉢植えにして冬は軒下に取り込むようにしていました。無駄な努力をしていたものですね。地植えで十分冬越しできるようです。それどころか、背が高くなり株も大きくなり、コントロールするのが大変だそうです。鉢植えにして置くのがちょうどいいのかもしれません。

  

 

 



 

夏の花(5)

 8月ももうすぐ終わり。猛暑も一段落し、朝夕涼しくなり、しのぎやすくなってきました。梅雨が長かったせいか、ミンミンゼミが鳴きだしたのはお盆のちょっと前、ツクツクホウシやクマゼミはお盆を過ぎてからでした。セミにとっては本当に短い夏を惜しむかのように連日鳴いていますが、例年ほどの賑やかさが感じられないような気がするのは私だけでしょうか?

 ここ1週間ほどにわか雨が続き、水かけをしなくて済んだのはよいのですが、草取りをさぼっていたら、雑草に庭を占領されてしまいました。雑草に混じって夏の花がまだまだ元気に咲いています。

f:id:myuu-myuu:20190824114704j:plain↑ 福神草とコリウス     ↓ ヒマワリ

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f:id:myuu-myuu:20190824114157j:plain↑ エキナセア    ↓ トケイソウ

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f:id:myuu-myuu:20190824115219j:plain↑ 西洋アサガオ・ブラックナイト  ↓ 変わりアサガオ・スプリットペタル

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f:id:myuu-myuu:20190824115120j:plain↑ ムクゲ     ↓ ハイビスカス

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f:id:myuu-myuu:20190824121116j:plain↑ パイナップルリリー   ↓ ジンジャー

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f:id:myuu-myuu:20190824115043j:plain↑ ↓ 温室の中で咲く木立ベゴニア

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 山野草もたくさん咲いていますが、珍しいものは貴重種として大事に扱われ、増えすぎたり、他の植物に巻き付いたりする厄介ものは雑草扱いされます。植物に罪はないのですが・・・・。
f:id:myuu-myuu:20190824114534j:plain↑ クサギ   ↓ ソクズ(クサニワトコ)

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f:id:myuu-myuu:20190824114620j:plain↑ ヤブガラシ     ↓ ヨウシュヤマゴボウ

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 クサギやソクズ、ヤブガラシヨウシュヤマゴボウなどは私の庭では爆発的に増え、困った雑草になっています。

f:id:myuu-myuu:20190824113315j:plain↑ ツユクサ    ↓ オミナエシ

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f:id:myuu-myuu:20190824120725j:plain↓ ヤブミョウガの花と実  ↓ ヒレアザミ

f:id:myuu-myuu:20190824120146j:plain茎に魚のひれのようなものが付いているのでこの名があります。ヨーロッパ、東アジア原産の帰化植物で、野生化しています。

f:id:myuu-myuu:20190824113534j:plain↑ カクトラノオ

f:id:myuu-myuu:20190824121944j:plain↑ 白花ヤブラン    ↓ タカサゴユリ

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 お盆の頃から車で走っていると、道路の法面などに群生しているのを見かけます。野生化しているので、ほぼ雑草扱いですが、私の家ではヤブガラシやカナムグラなどのつる植物にからまれてなかなか増えてくれません。この白い花が大好きで、花友に種を分けてもらって、庭中に種をバラまいたのですが、一向に増える気配がありません。

 植物は、増えて欲しいものはなかなか増えず、増えるどころか絶えてしまったり、減って欲しいものが逆に増えたりして、思う様にはいきません。

 

変化アサガオ

 今年も佐倉にある国立歴史民俗博物館・くらしの植物苑へ変化アサガオを見に行って来ました。変わった花、珍しい花大好きの私は、飽きもせず3年連続のお花見です。

 くらしの植物苑の企画「伝統の朝顔」は、1999年に始まり、今年20周年記念だそうです。くらしの植物苑だけでなく博物館にも展示がありました。初めてくらしの植物苑を訪れたのは、今から10年ぐらい前でしょうか。初めて変化アサガオを見た時は「えっ!! こんなアサガオがあるの?」と驚いただけでしたが、見るたびに変化アサガオについての理解が深まり、楽しみが広がり、毎年出かけるようになりました。

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 アサガオとは思えないような切れ込みが入ったナデシコのような花弁、花火のような細い花弁、幾重にも重なった花弁、斑入り葉はもちろん、柳のような細い葉、波打っているような葉、握りこぶしのような葉、そんな花や葉をもったアサガオが変化アサガオです。しかも葉や花弁の色や模様、形だけでなく、性質や花の大小、咲き方、つるの性質まで変異が10種類ぐらい分類され、その一つ一つに名前が付けられています。

f:id:myuu-myuu:20190821134237j:plainこの花に付けられている名札(見たて名)です。

f:id:myuu-myuu:20190821134316j:plain正木系統で、上の段は葉の変異を示し、下の段は花の変異を示します。黄色がかったセミのような形をした葉で、栗皮茶色の丸い形の大輪咲きという意味だそうです。特別この個体には団十郎という名前が付いているようです。

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f:id:myuu-myuu:20190821135730j:plainこれは出物系で、斑入りの緑色(普通のアサガオの葉色)で笹のような葉で、茶色に覆輪が入り、車絞りという模様で、細かく切れ込みが入った花弁で牡丹咲きという意味だそうです。

 見たて名を見ると葉や花の色、形、花の咲き方まで分かるようにしてあるので、プロは見たて名で花をイメージできるそうです。

 変化アサガオは大きく正木(まさき)系統と出物(でもの)系統に分けられます。前者は比較的単純な突然変異で、種ができるので、毎年同じ花が咲かせられます。後者は変異が複雑なので、多くはおしべやめしべが退化したり、花弁化したりして種ができません。種が採れなくてどうやって育てるの?という疑問がわきますよね。目的とする変異をもつであろうという種を蒔き、同じ株から採れた種を蒔くと、変異が単純で種が採れる株(親木)と変異が多く種が採れない株(出物)に分かれます。出物は隠れている変異の遺伝子を持つ親木の種を蒔いて、変異があるアサガオを選んで育てることになるそうです。双葉の段階で変異があるかどうか解るそうです。親木から採れる種を蒔き、また種を採りの繰り返しで、昔の人は出物である変化アサガオを伝えてきたのです。

 遺伝子やメンデルの法則を知らない江戸時代の人は、経験を積み重ねることによってメンデルの法則に到達し、変化アサガオを伝えてきたというわけですね。スゴイです!

f:id:myuu-myuu:20190821144723j:plain↑ 吹雪(細い縞模様)   ↓ 吹掛絞り(霧吹きのような模様)

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f:id:myuu-myuu:20190821145510j:plain↑ 縞(模様) ↓ 納戸色(薄い灰色)で時雨絞(かすかな青い筋模様)

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f:id:myuu-myuu:20190821145250j:plain↑ 石畳咲き    ↓ 采咲(さいざき)牡丹(細かく切れ込みの入った八重咲き)

f:id:myuu-myuu:20190821133934j:plain↑ 葉は黄弱渦柳葉(黄色がかった少しデコボコのある柳の葉の形をした葉)

f:id:myuu-myuu:20190821150416j:plain↑ 吹掛絞で采咲牡丹    ↓ 車絞(模様)で采咲牡丹

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f:id:myuu-myuu:20190821151147j:plain↑ 吹雪星咲(花弁の切込みが星型)牡丹     ↓ 風鈴(花弁の形)獅子咲牡丹

f:id:myuu-myuu:20190821151401j:plain↑ 葉の形は握爪龍葉(竜が爪を握っているような葉という意味) 

 獅子咲は花弁が不規則に切れ、花弁の先が風鈴のような形になっています。花の変異も複雑ですが、葉も複雑な変異です。

f:id:myuu-myuu:20190821152651j:plain↑ 海松葉(ミルバ)葉が柳葉より細い    

f:id:myuu-myuu:20190821152909j:plain↑ 弱渦打込乱菊葉(葉にデコボコが有り縁を巻き込み菊のような葉)

 花や葉だけでなく、茎の変異もあります。

f:id:myuu-myuu:20190821153507j:plain↑ 茎の石化(帯化)    ↓ 枝垂れ(つるが巻き付かない)

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f:id:myuu-myuu:20190821153808j:plain↑ 渦小人(うずこびと) 葉と葉の間が狭く茎が伸びないです。花は咲きます。

 

 一番最初に変化アサガオを見に行った時に、変化アサガオの本を買ったら変化アサガオの種を貰えました。翌年蒔いたら、発芽率は悪いし、育てて見たら普通の白い花だったのでがっかりしました。出物の出方が分かった今では、あの時にできた種を翌年蒔けば、変化アサガオに出会えたかもしれなかったのにと思うと残念です。

 今年また種を貰いました。また挑戦して見ようと思います。アサガオの名前は「黄勾玉葉燕紫獅子咲」です。一体どんな花でしょう。

 

 












  



2度目のホヤ・サクラランの花

 6月に咲いたホヤ・カルノーサが2度目の花を咲かせました。

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 カルノーサはホヤの1つの品種で、花径1,5㎝位の小さな花が20~30個集まって、7~8㎝位の半球形の花を形作っています。サクラのような色の花を咲かせるので、別名サクラランの名があります。ランの名前が付いていますが、ランの仲間ではなく、ガガイモ科の植物です。普通サクラランというとこのカルノーサのことを言います。カルノーサは沖縄に自生しています。株全体はこんな風です。

f:id:myuu-myuu:20190818115000j:plainツル性の植物で、ツルが長く伸びないと花は咲きません。園芸店などでは観葉植物として売られている事が多く、ツルはカットされて売られているので、花が咲くものとは誰も思っていないでしょう。育てている人もツルが伸びるとじゃまだと思い、ツルを切ってしまうので、花を見ることはないと思います。性質を知っていれば、一目で魅了される花を見られるのに、残念です。

 また、ホヤは1度咲くとその咲いた後に2度目の花を付けます。2度目の花が同じシーズン中のこともあれば、翌年のこともあります。花が咲いた後にまた咲くということを知った時には翌年のことだと思っていて、1シーズンに2度咲くのを知ったのはまだ最近のことで昨年です。花が終わったからと花ガラを切り落とすと花が見られなくなります。

f:id:myuu-myuu:20190818131535j:plain↑ 花が咲いた後(先へ先へと花を付けます。) ↓ カルノーサのつぼみ

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 カルノーサは葉の変異が多く、普通の緑色の葉だけでなく、黄色の斑入りのバリエガータ(中斑と外斑がある)、黄色とピンクの斑入りのリップカラー、葉がねじれているコンパクタという種類があります。

f:id:myuu-myuu:20190818122800j:plain↑ カルノーサ・バリエガータ(外斑)の葉   ↓ カルノーサ・バリエガータの花

f:id:myuu-myuu:20190818122912j:plain葉は違いますが、花は同じ形で色もほぼ同じです。多少色の濃淡があるようです。

f:id:myuu-myuu:20190818123222j:plain↑ カルノーサ・バリエガータ(中斑)    ↓ カルノーサ・リップカラー

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f:id:myuu-myuu:20190818123616j:plain↑ カルノーサ・コンパクタ(中斑)

 ホヤは一般的にツル性の植物(例外もあります)で、花は多肉質で光沢があり金平糖のような形をした花が多数集まってボール状に咲きます。日本の南部(沖縄)から熱帯アジア、オーストラリアなどに約200種自生しているそうです。花色は白、黄色、ピンク、赤、青などです。ホヤと言う名前は、イギリスの園芸家のホヤ氏に由来するそうです。

 私の温室では今、カルノーサの他に5種類のホヤが咲いています。

f:id:myuu-myuu:20190818124738j:plain↑ ベラ      ↓ クミンギアナ

f:id:myuu-myuu:20190818124825j:plainベラとクミンギアナは花がそっくりですが、葉が違います。

f:id:myuu-myuu:20190818130736j:plain↑ ベラの葉    ↓ クミンギアナの葉

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f:id:myuu-myuu:20190818130711j:plain↑ サンライズ    ↓ wayetii(何と読むのか分かりません。)

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f:id:myuu-myuu:20190818131347j:plain↑ 天の川・織姫(葉に斑が入っていないものを彦星と言います。)

 このホヤは花の形が変わっているだけでなく、ツル性ではなく木立性です。

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 私のところでは、ホヤが20株ぐらいありますが、まだ半分ぐらいしか花を見ていません。ラン用の温室に同居しているので、水かけがランと同じになってしまいますが、それでは水が多すぎるようです。何株か枯らしてしまいました。ホヤの花を見るのには、ツルを伸ばす、水をかけすぎない、花ガラを切らないということが大事なので、少しずぼらなぐらいがちょうどいいようです。

 



 

 



 

夏のラン 2

 やっとミンミンゼミが鳴き始めました。例年より1か月ぐらい遅いような気がします。

 今年も台風がお盆の時期にやって来て、交通機関は計画運休とかで、お盆休みの帰省客を困惑させているようです。とにかく被害が大きくならない事を願うだけです。

 今回は7月から8月にかけて「まつこの庭」の温室で咲いた夏のランです。夏咲きのランは元々少ないのですが、それでも少しずつ咲いています。

f:id:myuu-myuu:20190815095726j:plain↑ カトレア・トロピカル・チップ   ↓ カトレア・インターグロッサ

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f:id:myuu-myuu:20190815100017j:plain↑ ↓ ミディコチョウラン

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f:id:myuu-myuu:20190815100212j:plain↑ ミニバンダ・ルースネアリー   ↓ デンファレ・ワインハーモニー

f:id:myuu-myuu:20190815100419j:plainデンドロビュームの多くは比較的寒さに強いのですが、これは寒さに弱く、コチョウラン(ファノレプシス)に似た花を咲かせるので、デンドロビュームファノレプシスと言います。略してデンファレです。花の少ない夏の温室が少しでもにぎやかになればと思い、今年仲間入りさせました。来年うまく咲かせられればいいのですが・・・・・。

f:id:myuu-myuu:20190815101106j:plain↑ シンビジューム・和ラン・ふるさと(駿河蘭系)

 和ランは洋ランのシンビジュームと東洋ランとの交配で作られた品種です。株が小型で小輪の花をたくさん付け、耐寒性、耐暑性があり、香りのあるものを目指して交配されています。このふるさとは春と秋に2回咲く性質をもっているそうですが、私のところでは、秋ではなく夏に咲いてしまいます。去年も夏に咲いて異常気象の影響かと思っていたのですが、今年もまた夏咲いてしまったので、この株の性質なのかもしれません。

f:id:myuu-myuu:20190815110420j:plain↑ 大輪コチョウラン    ↓ ミディコチョウラン

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f:id:myuu-myuu:20190815110101j:plain↑ ミニコチョウラン

 ランは夏、まさに今の時期が生長期で、光を充分に当てる必要があります。今年の梅雨時は例年の1割程度しか日照時間がなかったそうなので、冬から春のランの開花にどんな影響を与えるか、ちょっと心配です。