初秋のこの時期のバラは、花色が薄く、花も小さいです。夏バテしているバラもあり、咲いている花の数も少ないです。
バラの生育適温は、15~25℃程度と言われています。初夏のバラは、気温の上昇と共に一気に開花し、初夏しか咲かない一季咲きのバラも咲き、にぎやかです。その代わり花の命も短いです。真夏はバラには暑すぎて、まばらにしか咲きません。気温が下がっていく晩秋は、ゆっくりと開花するので花色も濃く、花弁の数も多く、大きな花を咲かせ、長い時間楽しめます。その代わり花数は少ないです。初秋の時期は、残暑が残っていることもあり、夏バテから回復できないバラも多いので、花色が薄く、小さな花しか咲かすことができないのです。
※バラの名前のあとの( )は産出国名
↑ エアリアル(日本) ↓ ローズ・デ・キャトル・バン(フランス)
↑ アイズ・フォー・ユー(イギリス) ↓ ブラックティー(日本)
↑ セラフィム(日本) ↓ 万葉(日本)とサルビア・コクシネア(ピンクの花)
↑ バレリーナ(イギリス) ↓ いおり(日本)
↑ かおりかざり(日本)
↑ ふれ太鼓(日本)とクレマチス・エトワールバイオレット(紫色の花)
初秋のこの時期、本来は花を咲かせてはいけない時期です。バラは剪定後、40~50日で次の花を咲かせると言われます。バラの花が一番美しく見える10月下旬ごろに花を見たければ、8月下旬から9月上旬に剪定をしなさいと言われます。だから、本来は初秋のこの時期、花は咲いていてはいけないのです。ところが、私は最も美しい花を見るために、今咲こうとしているつぼみや咲いている花を切ることがかわいそうでできません。花の色が薄くても、どんなに花が小さくてもそれはそれで美しいと思うのです。
今咲かせてしまうと、次の花は11月を過ぎるころになり、寒さの中でけなげに咲くバラもあるし、寒さで咲けないでしまうバラもあります。自然に任せるのが一番かと思っています。