まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

「まつこの庭」・シクラメンコレクション

 今年も残すところあと1週間となってしまいました。11月に雪が降り、今年の冬は・・・と身構えていたわりには、このところ11月並みの陽気が続き、比較的暖かな年末になりました。

 今回は、シクラメンです。

 シクラメンの自生地は、地中海沿岸地方で、冬に雨が多く、それ以外のシーズンは雨が少なく乾燥しているそうです。乾燥に耐えるように球根部分が発達し、クロッカス、シラー、スノードロップ、コルチカムなど、球根植物の種類が豊富だそうです。

 今出回っているシクラメンは、ペルシカムという原種シクラメンがもとになって改良され、色、形、咲き方などバラエティーの富んだものになったそうです。原種シクラメンは、春咲き、夏咲き、秋咲き、冬咲きとあって、ペルシカムは春咲きです。花屋さんやホームセンターで見かける原種シクラメンは、ほとんどが秋咲きのヘデリフォリウムと冬咲きのコームで、この2種類が、耐暑性と耐寒性が強く育てやすいからだと思われます。(庭植えでも大丈夫です。)ペルシカムは耐寒性がやや弱く、育てにくそうなので、お店では、取り扱わないのだと思います。f:id:myuu-myuu:20161224165808j:plain↑ 原種シクラメン・コーム  咲き始めたばかりです。葉の模様も美しいです。

 

 毎年、新しいタイプのシクラメンが登場して、新しいもの、珍しいもの大好き人間の私は、あれもこれも欲しくなってしまいます。シクラメンは夏越しが難しく、珍しいものは枯らしてしまうことが多いです。原種と園芸種合わせて30鉢ぐらいあります。昨年のシクラメンで無事夏越ししたシクラメンも何鉢かありますが、1鉢以外まだ咲いていません。冬に買ってきた花の咲いているシクラメンも、翌年は春に咲くようです。

f:id:myuu-myuu:20161224162532j:plain↑ フェアリーピコ(八重咲き)  ↓ フェアリーピコ(多花弁咲き、香りあり)   

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f:id:myuu-myuu:20161224162942j:plain↑ アバニコ(2色フリル咲き) ↓ ペチコート(下向きベル咲き)

f:id:myuu-myuu:20161224163135j:plain普通は花弁が反り返るのに、このシクラメンは、反り返らずに下向きに咲きます。

f:id:myuu-myuu:20161224163403j:plain↑ ウエディングドレス(ロココ咲き、花弁がフリル咲きでしかも下向き咲き)

f:id:myuu-myuu:20161224163632j:plain↑ かがり火(花弁の先に切れ込みが入る咲き方) シクラメンのことを和名で「かがり火花」と言うそうですが、名前にぴったりの咲き方のシクラメンですね。

f:id:myuu-myuu:20161224163954j:plain↑ プラチナリーフ(模様なしの光沢の葉を楽しむシクラメン北茨城市の生産者が栽培しているシクラメンの中からグレーの光沢をもつ葉を発見したそうです。花も普通に赤やピンク、白、八重咲きなどがあり、このシクラメンはピンクです。原種シクラメンも葉の変異が多いので、先祖返りかもしれませんね。

f:id:myuu-myuu:20161224164555j:plain↑ パピヨン(白の縁取りのある2色咲き)今春、お花屋さんの隅に3株寄せ植えになっていたガーデンシクラメンの1株です。3株別々に植え替えたところ、夏に休眠せずにどんどん大きくなり、ガーデンシクラメンとは思えぬ大株に成長し、8月からずっと咲き続けています。まだまだつぼみがたくさんあるので、楽しみです。あと2株はつぼみはありますが、まだ咲いていません。春が楽しみです。

f:id:myuu-myuu:20161224165159j:plain↑ セレナーディア・ライラックフリル(サントリーから出ているセレナーディアの一番新しいシクラメンです。多花弁咲きです。)

 

 1970年代初めに、「真綿色したシクラメンほど・・・」で始まる小椋 佳の「シクラメンのかほり」という歌が大流行したことがありました。今でこそ、香りのあるシクラメンも紫のシクラメンも当たり前にありますが、この時は、まだ香りのあるシクラメンも、歌詞の3番に歌われている「うす紫」のシクラメンもなかったそうです。この歌が大流行したおかげで、シクラメン=赤というイメージが払拭され、白のシクラメンが売れ、香りのあるシクラメンや紫色のシクラメンの開発のきっかけになったそうです。何しろこの歌のおかげで、「香りのあるシクラメンはどこに売っていますか?」とか「うす紫のシクラメンを売っているお店を教えてください。」という問い合わせが殺到したそうですから・・・。

 

f:id:myuu-myuu:20161224170727j:plain↑ ガーデンシクラメンの寄せ鉢(ガーデンシクラメンというのは、普通に生産されたシクラメンの中から比較的寒さに強いと思われるものを選んで、庭植えや寄せ植えにできますよという意味を込めて、ガーデンシクラメンと名付けたそうです。私はリースにしてみましたが、やはり寒さには弱く傷んでしまいました。)

 

 今日は、クリスマスイブ。

 クリスマスというと、私の子どもの頃を思い出します。わたしの家は田舎の貧しい農家でしたが、クリスマスにはケーキと赤いシクラメンの鉢がありました。兄が買って来たものです。兄は私と10歳違いでしたから、その時には、もう社会人として働いていました。ボーナスの中から家族を喜ばせるために買ってくれたのだと思います。「シクラメンのかほり」が流行するのは、私の大学生時代でしたから、ずいぶんと早い時期に私はシクラメンに出会っていたのですね。ちなみにシクラメンが広く栽培され、街中に流通し始めたのは、1960年代だそうです。