まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

「まつこの庭」・春の山野草

 急に暑くなったせいか、「まつこの庭」の草花たちは順番を無視するかのように花を咲かせ始めました。チューリップや白のハナニラが終わらないうちに、オーニソガラムやシャガが咲き始め、いつもよりちょっと早く白い庭になってしまいました。

f:id:myuu-myuu:20170423190933j:plain↑ 庭を白く染めるオーニソガラム・ウンベラタム

 

 今回は、「まつこの庭」に咲く春の山野草です。

f:id:myuu-myuu:20170423191152j:plain↑ 一輪草(イチリンソウ)    ↓ 二輪草(ニリンソウ

f:id:myuu-myuu:20170423191414j:plain一輪草と二輪草はよく似ていますが、名前の通り一輪草は1茎に1輪、二輪草は2輪花を咲かせます。花の大きさは、一輪草の方が大きく、二輪草の2倍ぐらいあります。葉の形も、一輪草は切れ込みが深く、二輪草の方は少し丸みを帯びています。

f:id:myuu-myuu:20170423191924j:plain↑ さくら草    ↓ イワヤツデ(タンチョウソウ)

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f:id:myuu-myuu:20170423192159j:plain↑ タチツボスミレ     ↓ アメリカスミレ(ビオラ・ソロリア)

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f:id:myuu-myuu:20170423190852j:plain↑ シャガ     ↓ ムラサキハナナ(オオアラセイトウ

f:id:myuu-myuu:20170423192754j:plain3月からずっと咲き続けています。中国原産です。35年ぐらい前に勤め先の同僚から種を頂いて、それからずっと絶やさずに今日まで来ました。最近「紫の花伝書」という本を読む機会を得、この花には様々な物語が秘められていることを知りました。戦後、この花を中国から持ち帰り、日本に広めた人が5人いるそうです。私が頂いた種は、どうやらその中の一人、石岡出身の陸軍薬剤少将だった方が伝えた種をおすそ分けしてもらったようです。またこの花は、昭和40年代に新聞紙上で昭和天皇まで巻き込んで、「花ダイコン談義」を沸き起こしたそうです。オオアラセイトウという学名があることを指摘なさったのが、昭和天皇だったそうです。陛下は生物学者で動植物を愛された方だけにさすがですね。

f:id:myuu-myuu:20170423194406j:plain↑ クサノオウ(漢字では「瘡の王」と書くそうです。瘡というのは皮膚病のことです。クサノオウは瘡を治す効果があるということから瘡の王と呼ぶそうです。)

f:id:myuu-myuu:20170423195539j:plain↑ カラスノエンドウ   ↓ ヘビイチゴ

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f:id:myuu-myuu:20170423200139j:plain↑ ヒメオドリコソウ   ↓ キランソウ(ジゴクノカマノフタ)

f:id:myuu-myuu:20170423195750j:plainキランソウは別名ジゴクノカマノフタという名があります。キランソウは葉が地面に張り付くようにロゼット状に広がることから、まるで地獄の入り口に蓋をするようだという意味でこの名があるという説があります。また薬草として用いられさまざまな病気に効果があるとされ、「病気が治って死者が減るため、地獄の釜に蓋をする」という意味での説もあるそうです。後の意味で別名「医者殺し」とか「医者泣かせ」という名もあるそうです。

 山野草の中には珍重されるものもあれば、一方では雑草扱いされるものもあります。でも、一つ一つの花には、隠された物語があるのですね。それを知るという事は、花を愛でることと同じくらい私には楽しみなのです。