竹林で竹の子を折っていた夫が、ギンリョウソウを見つけました。
ギンリョウソウは、漢字で「銀竜草」と書き、透明感のある白い色をしていて、ちょうど竜が頭をもたげたような形をしていて、高さは10㎝ぐらいです。植物でありながら、全く葉緑素を持たないので、光合成はしません。地下でベニタケの仲間の菌類に寄生し、養分を貰って生きているそうです。(そのような植物のことを腐生植物というそうです。)5、6月頃に地下から茎を伸ばし、一輪の花を付けます。頭のように見えるのが、花です。花の中は、青く目のように見えるのがめしべで、周りの黄色いのがおしべです。虫が媒介して受粉し、実ができるそうです。
我が家の竹林で初めてギンリョウソウを見たのは、10年ぐらい前です。3年ぐらい続けて同じ場所、同じ時期に見ることができたのですが、竹を大量に切ってからは、環境が変わってしまったせいか、見られなくなりました。それから2,3年して別の場所で見かけるようになりましたが、そこも大量に木を切った後は、見られなくなりました。今回、3年ぶりぐらいに、全く別の場所で見ることができました。
3か所に分かれて、2本、3本、8本と茎が立っていました。その周辺を探してみましたが、他には見当たりませんでした。
ギンリョウソウはシャクジョウソウ科の多年草で、腐生植物として最も有名だそうです。別名ユウレイタケとも言い、中国では水晶蘭(スイショウラン)と言うそうです。
ギンリョウソウは日本全国に分布し、山地のやや湿り気のある場所に生育するそうです。日本の他に、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国、台湾、インドシナ、ビルマ、ヒマラヤなどに広く自生しているようです。
これから毎年見られることを期待しています。