「まつこの庭」には、ユズの木が12本あります。昨年は、不作の年でしたが、今年はどうやら豊作のようで、びっしりと花を付けています。
↑ ↓ どちらもユズの花
フクレミカン(福来ミカン)も少し遅れて花を開きました。どちらも5枚の白い花弁でよく似ていますが、フクレミカンの方が、花が少し小さく、花弁が反り返りません。
↑ フクレミカンの花
↑ ↓ どちらもカキの花
葉と同じ緑色をしているので、花が咲いても目立ちません。4枚の緑色をしている部分はガクで、やがてカキのヘタになるところです。黄緑色の部分が花で、右側の花は開いていておしべやめしべが見えますが、左側の花はツボミです。
柑橘類と柿は同じ時期に花が咲くのですね。
今の時期、春先に花が咲いた花木には実が付いています。
↑ サクランボ 赤くなったとたんに小鳥が、食べてしまいました。
↑ ↓ ビックリグミ どういうわけか、実が形よく赤くなりません。
↑ ジューンベリー ↓ カリンの実
今日咲き終わった花の処分をしていて、新しい発見がありました。
春先、今年はどういうわけかカラスノエンドウが大量発生し、雑草退治で悩ませられたのですが、どうしてカラスノエンドウというのか、不思議に思っていました。マメ科植物で赤紫の花が咲き、やがて緑色をしたサヤができ、カラスの名前が付くような黒い色とは無縁のように思っていました。花の終わったナガミヒナゲシやカモミールを抜いていた時に黒いものが目に入りました。
カラスノエンドウの実だったのです。名前の由来はどうやらこの完熟した黒い実にあったようです。今までは、種がこぼれないうちにと思って、緑のサヤの段階で抜いていたように思います。今回は、あまりに大量だったために抜くのが遅れ、完熟してしまったようです。これを見て、カラスノエンドウの名前に納得しました。
甲斐伸枝さんという絵本作家が描いた「雑草のくらし」という絵本(空き地の雑草の移り変わりについて5年間観察を続けたその記録です。)に、ちゃんとカラスノエンドウのことが描いてありました。
「夏の初めのある晴れた朝、
パチッと澄んだ音をひびかせて、真っ黒なサヤがはじけた。
とたんに種子が三メートルも四メートルも飛び散って、地面に散らばる。」
と、真っ黒なサヤがはじけ、地面に飛び散る様子が、絵本の画面いっぱいに。
食べられる実がなる木だと観察にも力が入りますが、雑草だと実がならないうちに抜かないと・・・と思い、雑草の実には目がいかないものです。雑草というものにも、命があり、暮らしがあるのですね。
「雑草という草はないんです。どの草にも名前があるんです。」という昭和天皇の言葉が思い出されます。