まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

「まつこの庭」・夏の花

 今日7月2日は、半夏生(はんげしょう)です。半夏生と言うのは、「七十二候」(しちじゅうにこう)の一つで、夏至から数えて11日めごろです。このころに半夏(カラスビシャク)が生え始め、田植えを終える目安とされていました。

 昔の人は、季節を表すのに、1年を先ず夏至冬至に分け、さらにそれを春分秋分と分けました。これを二至二分(四節)と言います。さらにその間に立春立夏、立秋、立冬(四立)を入れ、八節にしました。さらに一節の間を3等分し、節目節目に名前を付けて、より季節の移ろいを表現しました。これを二十四節気(にじゅうしせっき)と言います。2-4-8とくれば、次は16のはずですが、どうも1年は12カ月だったので、8と12の最小公倍数をとって、24に分けたようです。二十四節気は半月毎の季節の変化を示していますが、さらに約5日ずつ分けて、気象の動きや動植物の変化を知らせることで繊細な季節の移ろいを感じさせてくれるようにしたのが、「七十二候」です。昔の人の知恵はすごいですね。

 このごろ、スーパーに「半夏生には蛸を食べよう」というちらしが貼ってあるのに気づきませんでしたか? 関西地方では、この日に蛸を食べる習慣があるそうです。このころは、田植えが終わってひと息ついたころで、神様に蛸を供えて豊作を願うそうです。稲が八本足の蛸のようにしっかり根を張り、無数の吸盤のようにたくさん実を結ぶことを願うのだそうです。また、蛸には疲労回復に効果のあるタウリンが含まれているそうで、田植えの疲れをとるのに効果があることを経験で知っていたのでしょう。関東では、特に江戸では、蛸は冬の食べ物と決まっていて夏には蛸を食べなかったそうなので、このような習慣は無かったようです。今NHKで「みおつくし料理帖」という江戸時代の関西出身の女料理人のドラマを放送していますが、その中に「ありえない」という料理が登場します。その正体は、「きゅうりと蛸の酢の物」ですが、江戸っ子にとって蛸は冬の食べ物であって、夏に出される料理ではないということで、口を揃えて「きゅうりと蛸の酢の物」に「ありえない」というニックネームをつけたのです。

 

 ところで、半夏生の頃に、花が咲き上部の葉が白くなる植物があります。

f:id:myuu-myuu:20170702142940j:plainこの植物に付けた名前が、「半夏生」(ハンゲショウ)だったのです。片白草(カタシログサ)という別名もあるように「半化粧」の意味もあったようです。一般には白いのが花と思われがちですが、白いのは葉でひものように垂れ下がっているのが花です。葉が白くなるのは、花が咲く時で、表面だけ白く、裏は緑色です。ちなみに、ハンゲショウドクダミの仲間で、同じようなにおいがあります。

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昔の暦なら半夏生を過ぎれば、夏は終わりに近づくわけですが、実際はこれからが夏本番というところですね。「まつこの庭」では、夏の花が次々に咲き始めています。

f:id:myuu-myuu:20170702145902j:plain↑ ユリ・トライアンフフェター  ↓ ダリア・ムーンワルツ

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f:id:myuu-myuu:20170702150103j:plain↑ インドハマユウ     ↓ フロックス・ブルーパラダイス

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f:id:myuu-myuu:20170702150256j:plain↑ ヘメロカリス     ↓ キキョウ

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f:id:myuu-myuu:20170702150519j:plain↑ ギボウシ  ↓ ガクアジサイ

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f:id:myuu-myuu:20170702150741j:plain↑ バラの2番花・レディオブシャーロット  ↓ ナンテンの花

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f:id:myuu-myuu:20170702151154j:plain↑ クレオメ    ↓ 温室の中で咲く木立性ベゴニア

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f:id:myuu-myuu:20170702151413j:plain↑ ペチュニアとクロアゲハ

 今日は、梅雨の晴れ間、朝から気温が上がって、暑いです。昔の暦では、半夏生の頃は梅雨明けだそうですが、まだまだ開けそうにはないようです。