まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

「くらしの植物苑」へ変化アサガオを見に行って来ました !!

 佐倉市にある国立歴史博物館にある「くらしの植物苑」へ「伝統の朝顔」(変化アサガオ)展を見に出かけました。いつもなら9時30分開苑なのですが、この時期はアサガオの為に1時間繰り上げて8時30分開苑です。 6時半過ぎに家を出て、開苑10分前に着きました。

 曇り空でしたが、やはりアサガオは半分ぐらい閉じていました。

f:id:myuu-myuu:20170819114916j:plain

 葉や花が普通の朝顔とは違い、一見すると「えっ! これがアサガオなの?」と誰でも声を上げると思います。

f:id:myuu-myuu:20170819115022j:plain

 変化アサガオは江戸時代に2回ブームがあったそうです。第一次ブームは文化・文政期に起こり、単純な突然変異が見られるアサガオで正木(まさき)系統と言われ、どの株からも種が採れ、親と同じ花を咲かせることができるそうです。第二次ブームは嘉永安政期に起こり、比較的変化が単純で種が採れる株と葉や花が変化に富んでいる代わりに種が採れない株に分離するそうで、これを出物(でもの)系統と呼ぶそうです。出物と言われる変化アサガオは、種が採れなくて一体どうやって花を咲かせるの?という疑問がわきますよね。咲かせたいと思う変化アサガオの遺伝子を持っているであろうと予想して種を蒔くそうです。芽が出て本葉を見ると大体分かるそうです。

 メンデルの法則を知らなかった江戸時代の人たちは、遺伝子の存在も知らなかったでしょうね。きっと詳細な記録を取りながら、栽培を繰り返し、その栽培技術を後世に伝えてきたのでしょうね。経験の積み重ねからメンデルの法則に到達したというわけですね。明治時代に第三次ブームが起き、「大輪アサガオ」が加わり、現在は西欧やアジア周辺の品種が取り入れられ、新たなブームが起きているそうです。 

f:id:myuu-myuu:20170819123107j:plain↑ 正木系統の変化アサガオ   ↓ その名札

f:id:myuu-myuu:20170819123236j:plain上段は葉の変化を表し、下段は花の変化を表します。黄色味がかった葉に斑が入り、セミのような形をしているという葉の説明です。花は薄茶色で縞の模様が入り、丸咲きで大輪であるという花の説明です。これなどはまだ正木系ですから比較的変化が単純な方ですが、出物系になると表記も複雑です。

f:id:myuu-myuu:20170819124058j:plain↑ 出物系の変化朝顔    ↓ その名札

f:id:myuu-myuu:20170819124134j:plain葉はそれほど複雑ではないようですが、花の色や咲き方が複雑で色々な変化が重なっていることは、私にも分かりますが、説明はできません。

f:id:myuu-myuu:20170819115848j:plain

f:id:myuu-myuu:20170819115930j:plain

f:id:myuu-myuu:20170819124807j:plain

 変化アサガオは何度見ても不思議な花だなあと思います。

 NHKの「趣味の園芸」でおなじみの金子明人さんも熱心に変化アサガオに見入っていました。

f:id:myuu-myuu:20170819124906j:plain↑ 黄色の朝顔・黄色イポメア(ケニア産)花は小さいですが、色が鮮やかです。

 変化アサガオは夏の時期の特別展示なので、「くらしの植物苑」には他にも暮らしに密着した作物や染料などの原料となる植物、暮らしを彩る植物などが植えられていました。「ウリとヒョウタン」の展示もありました。

f:id:myuu-myuu:20170819125459j:plain↑ ヒョウタン・カーリング(ウインタースポーツのカーリングストーンにそっくりです。)  

f:id:myuu-myuu:20170819130237j:plain↑ マクワウリ・金俵甜瓜(キンピョウマクワウリ)↓マクワウリ・虎御前(トラゴゼン) 

f:id:myuu-myuu:20170819130317j:plain

f:id:myuu-myuu:20170819130844j:plain↑ ナタマメ(福神漬けに入っている豆のさや)  ↓ 粟(アワ)

f:id:myuu-myuu:20170819130807j:plain

f:id:myuu-myuu:20170819130727j:plain↑ オオボウシバナ(ジャンボツユクサかと思いました。京友禅の下絵を描く染料になる青花紙の原料に用いられるそうです。)

 

 歴史民俗博物館では、漆(ウルシ)の企画展もしていたので、そちらも見ました。夏休み中なので、子ども連れのファミリーもたくさん見学していました。

 お昼は、博物館の中にあるレストランで食べました。レストランへと降りる階段からアサガオグリーンカーテンをみました。

f:id:myuu-myuu:20170819132117j:plain

 変化アサガオは年度見ても不思議です。糸のように細い葉や花、渦をまいたような葉、花弁のない花、何色も重なっている複雑な色の花、それら一つ一つの変化に名前を与え、後世に伝えてきた先人の植物愛(?)ってすごい!と思います。