まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

まつこのピンク色の庭

 今、「まつこの庭」はピンク色の庭になっています。

 庭のあちこちにシュウカイドウとシュウメイギクが群生して、ピンク色の塊を作っています。シュウカイドウもシュウメイギクも中国原産で、半日陰で湿り気の有る土地を好み、耐寒性が強い植物なので、湿り気の多い「まつこの庭」はよほど居心地がよいのでしょう。

f:id:myuu-myuu:20170920154742j:plain↑ シュウカイドウ        ↓ シュウメイギクf:id:myuu-myuu:20170920155016j:plain

 シュウカイドウは、日本各地で半野生化しているので、日本原産と思われがちですが、江戸時代に中国から渡来した帰化植物です。春に花が咲くバラ科の海棠(カイドウ)に似た花を、秋に咲かせることから秋海棠(シュウカイドウ)の名があります。

f:id:myuu-myuu:20170920161637j:plain↑ シュウカイドウ ↓ 木立ベゴニア   同じ仲間であることが分ります。

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 シュウカイドウは熱帯産のベゴニアの仲間ですが、中国原産なので耐寒性が強く、戸外で冬越しをします。しかもこのシュウカイドウは地下に球根を作って増えるだけでなく、種からも葉のわきにできるムカゴからも増えます。シュウカイドウは雌雄異花同株(1つの株に雌花と雄花が咲きます。)で、雄花は上の方に咲きますが、雌花は三角錐の子房(やがて種になります。)をもち、下方に垂れ下がるように咲きます。

f:id:myuu-myuu:20170920161453j:plain↑ シュウカイドウの雄花     ↓ シュウカイドウの雌花

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 シュウメイギクは、中国からの帰化植物ですが、京都の貴船地方で野生化した貴船菊(キブネギク)が本来のシュウメイギクで、濃いピンクの八重咲きです。現在シュウメイギクとして出回っているものは、キブネギクの変種や交配種のようです。キクという名前は付いていますが、菊の仲間ではなく、アネモネの仲間だそうです。 

 普通シュウメイギクというと白い花を思い浮かべると思いますが、「まつこの庭」のシュウメイギクは、「ダイアナ」という品種で、濃いピンクの一重咲きです。

f:id:myuu-myuu:20170920163218j:plain↑ 白のシュウメイギク  ↓ ピンクのシュウメイギク・ダイアナ

f:id:myuu-myuu:20170920163448j:plain花弁の形が不ぞろいなのが、この品種の特徴です。実は、花弁と思っている部分は、ガクなのだそうです。花弁は退化してしまったそうです。

 ピンク色のシュウメイギク・ダイアナは爆発的に増え、8月の終わりごろから咲き続けるのに、白のシュウメイギクは咲くのが遅く、しかもなかなか株が増えません。ダイアナはよほど「まつこの庭」がお気に入りのようです。

 

 「まつこの庭」は、シュウカイドウやシュウメイギクだけでなく、他にもピンクの庭を造っている植物があります。夏の名残の植物や秋の山野草などです。

f:id:myuu-myuu:20170920164406j:plain↑ オシロイバナ   ↓ マンデビラ・サンパラソル

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f:id:myuu-myuu:20170920164559j:plain↑ 花壇の縁取りになっているハツユキカズラ  ↓ フロックス

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f:id:myuu-myuu:20170920165044j:plain↑ ダリア           ↓ 斑入りフジバカマ

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f:id:myuu-myuu:20170920165638j:plain↑ コスモス       ↓ バラ・スィートマザー

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 世界には、約25~27万種類の花の咲く植物があるそうですが、その中で何色の花が多いか調べたデータがあるそうです。白系統が30%、黄系統が30%、赤系統が10%、青(紫)系統が20%、その他10%となっているそうです。春の花は黄色、夏の花は白、秋は赤が多いとも言われていますが、チョウなどの昆虫は蜜を吸うのに黄系統の色を、鳥は木の実を食べるのに赤系統の色を認識できると言われているので、それも関係しているのでしょう。「まつこの庭」は、春が白、夏が黄色、秋がピンク色が多いと思います。ピンク色は赤系統に属するのでしょうか?

 最近は、花色も豊富になって表現の難しい色の花がたくさん出てきています。茶色がかったアンティーク調の色とか、ニュアンスカラーと言われるくすみやグラデーションが入った色、濃い紫のブラックと言われる色など、花の楽しみが広がってきています。