「まつこの庭」の温室でヌタンスが咲きました。
「ヌタンスって何?」と思いますよね。こんな花です。
ほとんどの人が初めて見ると思います。花は垂れ下がって下向きに咲きます。(ヌタンスというのは「頷く」という意味だそうです。)ピンク色したものがガクで、その下の紺色のラインが入ったグリーン色のものが花弁です。下に下がっている黄色のものはおしべです。花の形や色がとてもエキゾチックな感じです。
花茎はピンク色です。株全体はこんな感じです。ピンク色が目立ちます。
ヌタンスはビルベルギア・ヌタンスと言い、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチンなどに自生するパイナップル科の植物です。和名はヨウラクツツアナナスと言い、英名は「女王の涙」と言うそうです。ヨウラクというのは、インドの仏様の飾り物を意味するそうですから、「女王の涙」といい、この花は高貴なイメージなのでしょう。
ヌタンスは株の真ん中が筒のようになっていて(それで和名にツツが入るのでしょう。)水がたまっています。初めそういう性質を知らなかったので、水がたまったままでは株が腐ってしまうと思い、逆さにして水を出していました。今思うと笑ってしまいます。この株の真ん中から花茎が伸びて来ます。初めは緑色をしているのですが、つぼみが見える頃にはピンク色に変わってきます。そして、茎の先から不思議な形と色をした花が枝垂れて咲きます。
ヌタンスは、-5℃位までなら耐えられる半耐寒性植物です。関東以南なら地植えが可能ですが、この辺では、鉢植えにして軒下で冬を越します。戸外では4、5月に開花するそうですが、温室に入れて置いたので早めの開花となったようです。
このヌタンスは、初め人形教室の先生から名前を調べて欲しい、株分けもしてほしいということで預かったのですが、その時は花が咲いていなかったので、見当もつきませんでした。見た目は株の真ん中が筒状になっていることから、グズマニアという植物に似ているなあという印象はあったのですが、花を見てビックリ。見たことはもちろんありませんし、全く想像もできないような花が咲いたのですから・・・・。観葉植物の図鑑でグズマニアの近くのページで「ヌタンス」という名を見つけることができました。この植物は、増えるのが早く、株分けしていただいたものが3株になってしまいました。先生にお返しした株もきっとまた株分けが必要になっていることでしょう。
「まつこの庭」の温室では、ラン以外の同居植物が他にもいくつか咲いています。
↑ ↓ レウシア
↑ ↓ セントポーリア
↑ レモンマリーゴールド ↓ 夏越ししたシクラメン(フリル咲き)
↑ ↓ オキザリス
↑ キャットテール ↓ インパーチェンス
この花は1年中花を咲かせ種を飛ばし、花が絶えることがありません。色も赤、白、ピンク、ローズ色とさまざまです。
温室に入れなくても軒下で十分に冬越しできるものもありますが、花の無い時期に一足早く花を楽しめるというメリットがあります。私はせっかちなのかもしれません。