秋アジサイと言っても、秋に咲くアジサイがあるわけではありません。
初夏に咲いたアジサイの花弁の色が時間の経過と共にアンティーク調に変化していったものを、秋アジサイとか秋色アジサイと言っているようです。以前から切り花のアジサイのドライフラワーを楽しむということがありましたが、最近は積極的に枝に花を付けたまま楽しむという風潮になってきているようです。
これは「マジカル・ハイドランジア」というオランダ産のアジサイですが、最初からピンクや紫、水色などが微妙に混じりあっている花を咲かせます。咲き進むと花弁の縁からグリーン色がさしてきて、最後は全体が緑色になります。
↓ 秋色のダークパープル(もともとは濃い紫色でしたが、何とも言えず微妙な表現の難しい色に変化しています。)
アナベルは咲き始めはグリーンですが、咲き進むと白やピンクに変わりますが、更に咲き進むとまたグリーンに戻ります。
以前は花が終わったアジサイということで値下げして売っていることが多かったのですが、最近は秋色アジサイが人気で、より色がきれいに変わるように品種改良したり、わざわざ色が変わってから出荷してくる業者さんもいたりするというので、驚きです。アジサイ業界も様変わりです。以前のように、秋色アジサイを安く手に入れるという事は難しくなりました。
今の時期に咲くアジサイもあります。タマアジサイです。いつもなら8月の終わりごろなのですが、今年は少し早いようです。
玉のようなつぼみが割れて、装飾花が飛び出すように咲きます。まるでくす玉のようです。これはヨウラクタマアジサイと言いますが、普通のタマアジサイは真ん中の両性花が紫色です。テマリタマアジサイもあります。タマアジサイは関東地方から岐阜県あたりに自生し、岐阜以西では見られないそうです。
↑ 山アジサイ・光月 6月の開花期には、葉全体が緑で普通の山アジサイと同じような花が咲きますが、今頃の時期になると新しい葉が白く変化します。(葉が白く変化するのがハンゲショウに似ているかもしれません。)葉を楽しむアジサイです。
7月もいよいよ終わりなので、秋色アジサイの花を切りました。あまり遅くまで咲かせると来年の花に差し障りがあるからです。