まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

タマノカンザシ

 例年お盆過ぎから咲き始めるタマノカンザシが、今年は9月に入ってからやっと咲き始めました。辺りに強い香りを漂わせています。

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 私の庭のタマノカンザシは八重咲きです。純白の花で花の元から先まで約13㎝、花径は約10㎝もある大きな花を咲かせます。香りもあり、この花を見ると、誰だって魅了されると思います。株を分けてあげた花友は、一目でこの花が好きになり、ギボウシを庭にたくさん植えたいと言い出しました。

 タマノカンザシはギボウシの1つの品種で、オオバギボウシやコバギボウシなどの日本に自生するギボウシとは違い中国原産で、江戸時代に日本に入って来たそうです。葉は黄緑色で、オオバギボウシと同じぐらい葉も大きく、大株になります。

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f:id:myuu-myuu:20190905125203j:plain株張りが直径1.2mぐらいあります。5本花茎が上がって来たのですが、全部きれいに咲けるかどうか分かりません。これまで花茎が上がっても、咲かないで黄色くなって終わってしまった事が何度もあったからです。

 タマノカンザシは、朝から一日中花を咲かせる他のギボウシとは違い、夕方花を咲かせ、お昼ごろには花を閉じてしまいます。夕方白い花を咲かせる花特有の香りももっています。八重咲きタマノカンザシは、一重咲きのタマノカンザシの突然変異で現れた株から選抜したものだそうです。楊貴妃がタマノカンザシを殊の外愛でたそうですが、一重咲きよりは八重咲きの方が楊貴妃には合っているような気がします。

 私の庭にはもう1株タマノカンザシがあります。株張りが直径1mぐらいで、花茎が2本上がっていますが、一重咲きか八重咲きかまだきれいに咲いたのを見た事がないので、分かりません。ちょっと楽しみでもあります。

f:id:myuu-myuu:20190905131216j:plainちょっと八重咲きのものとは、葉の形や質感、花茎の様子など違うような気がします。

 ギボウシはほとんどが6月頃開花します(コバギボウシは8月頃です)が、今の時期に開花しているギボウシはタマノカンザシとタマノカンザシの交配種だと思って良いと思います。香りギボウシという名前で売られていることが多いです。

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f:id:myuu-myuu:20190905132719j:plain花色は薄い紫色のスジが入り、花の大きさもタマノカンザシの半分ぐらいしかありませんが、爽やかな香りがします。私はタマノカンザシの香りは強すぎてあまり好きではありませんが、この香りギボウシの優しい香りは大好きです。

 ギボウシはドイツの医師シーボルトが祖国に持ち帰りヨーロッパに広めた日本の植物の一つですが、交配はヨーロッパの方が進んでいて、日本に流通している多くのギボウシの交配種は輸入されたものだそうです。6月頃に花を咲かせるギボウシは花を楽しむというよりは、葉の変異がバラエティーに富んでいて葉を楽しむものになっています。実際オオバギボウシの花は花茎が1mにもなり、花が咲くと暴れてしまってどうにもなりません。今の時期に咲くギボウシは、葉の変異はそれ程なく花そのものを楽しむものと言って良いと思います。