立春を過ぎてやっと冬らしい冬がやってきましたね。でもちょっとの我慢。また暖かくなるそうです。
今回は、今私の庭の温室で次々に咲いている冬のラン、シンビジュームです。
現在日本で販売されているシンビジュームのほとんどは、インド、ミャンマー、タイなどの北部山岳地帯に自生していた原種の改良種で、洋ランとして扱われています。日本や中国に自生する春ランや寒ランもシンビジュームの仲間ですが、栽培方法などが異なるために、東洋ランとして別に扱われているようです。
シンビジュームは他の洋ランに比べて、低い温度でも生育できるので、広く普及し、一般家庭でも栽培されているようです。
1980年代、バブルの頃贈答用として、大輪・大型種のシンビジュームの改良・生産が進み、大型種、中型種を中心に一大ブームを引き起こします。1990年代には下垂性のシンビジュームが人気となりました。
2000年代に入ると、大輪・大型種は豪華だけれど、場所を取るという事で、やや小型のものが好まれるようになり、最近はテーブルシンビジュームや和ランと呼ばれるシンビジュームが人気になっているようです。
<大輪・大型種のシンビジューム> ↓ マリーローランサン
高さが1mぐらいあり、1輪の花も大きく花径7,8㎝ぐらいあります。花もちがよく100日位咲き続けると言われます。初めはカップ咲きですが、だんだん花が広がり、花径は10㎝位になります。花色も段々濃くなります。ピンクの濃淡が、マリーローランサンの絵の雰囲気にぴったりなので、この名があります。今でも高額です。花の豪華さといい、値段といい、バブルの遺産のような花です。私の一番好きなシンビジュームです。欲しかったのですが、高くてなかなか手が出せず、咲き終わりを半額で手に入れました。
↑ ↓ 原種シンビジューム・トラシアナム
いずれも原種シンビジューム・トラシアナムです。中国、タイ、ミャンマー原産で、独特の香りがあります。花茎が1mぐらいあり、アーチ状に曲がり、十数輪の花を付けます。私はトラシアナムを2株持っていて、色合いが違います。上のトラシアナムは今咲いていて茶色が強く、下のは12月の終わりごろ咲き、咲き始めはグリーンでした。
<テーブルシンビジューム>
戦後すぐから栽培されていた小輪系の品種を再改良した品種だそうです。株は6,70㎝ぐらいですが、花が大きめのモノもあります。
↑ ミリオンキッス ↓ ルビーアイズ・ウインク
↑ ミルクティ ↓ エメラルドスカイ
<和ラン> シンビジュームと東洋ランとの交配種です。
↑ ひなまつり 10鉢ぐらいある和ランは1月中にはみんな咲きました。
下垂性のシンビジュームもいくらかあるのですが、まだつぼみです。
温室の中のたくさんのシンビジュームを眺めると、私がランに夢中になってからの約40年間の歴史を思い起こします。古い種類から新しい種類まで、その時その時夢中になった思い出が、たくさんのシンビジュームとともに詰まっていることに今更ながらに気付き、感慨深いです。