まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

バラとクレマチス

 6月になりました。このところ暑くなったり、寒くなったり、天候が定まりません。年が大きくなると気温差に付いていけず、どうしても体調を崩しがちです。

 1月からの長かったコロナ第6波もやっと減少傾向が見えてきました。今年もお花見ドライブの貴重な時期を逃してしまいました。寒冷地のバラやアジサイなどはまだチャンスがあるかもしれませんが、今年の梅雨入りは早いそうなので、それも無理かもしれませんね。庭に咲く花で我慢するしかないようです。

 今回は、まつこの庭で咲くバラとクレマチスです。今、ツルバラが盛りです。

↑ ↓ 珠玉

↑ ↓ キング

↑ ↓ ツクシノイバラ

↑ 安曇野   ↓ 安曇野ギボウシ寒河江アスチルベ(白とピンクの花)

↑ 安曇野とオルラヤとシャスターデージー 

 今咲いているツルバラは小輪のものばかりですが、大輪のピエール・ドゥ・ロンサールやレオナルド・ダヴィンチもあるのですが、まだ咲いていません。

 ツルバラの他にもいくらか木立性のバラが咲いています。手入れが行き届かず、花付きがあまりよくありません。咲いても虫に食べられたりして可哀そうなようです。

↑ ↓ ベビーフォラック

↑ ティラミス    ↓ ティラミスとガーベラ

↑ ベビーロマンティカ  ↓ ブルームーンストーン

↑ クイーンエリザベス   ↓ いおり

↑ プリンセス・シャルレーヌ・ドゥ・モナコ  ↓ アウグスタ・ルイーゼ

 ツルバラは地植えですが、木立性のバラはほとんど鉢植えです。これまでに一体何鉢のバラを枯らしたことか・・・・・。ツルバラも大きく育ったと思ったら突然枯れることもありました。カミキリムシの仕業です。今冬、私の庭ではポールズヒマラヤンムスクをも枯らすほど丈夫だった群星が半分枯れました。私の庭は湿気が多いので、バラにはあまり合わないようです。手間もかけられないので、ちょっとかわいそうです。

 

 イングリッシュガーデンでは、バラのパートナープランツとしてクレマチスがよく一緒に植えられます。私も真似をして植えてみましたが、花期がなかなか合わず一緒に楽しむのは難しいです。

↑ サマリタンジョー  ↓ ルージュカージナル

↑ ロウグチ  ↓ ロココ

↑ ↓ 名前不明

 ベル型のクレマチスは花期が遅いらしく、まだロウグチが咲き始めたばかりです。プリンセス・ダイアナはまだ咲いていません。

 バラもクレマチスも盛りを過ぎましたが、まだつぼみのものがあるので、まだまだ楽しめそうです。

 

ペチュニアとカリブラコア

 初夏から晩秋まで玄関前を彩ってくれるのは、ペチュニアカリブラコアです。花色が豊富で、花期が長く、初心者でも育てやすいなどから世界中で愛され栽培されているそうです。

 ペチュニアは、ナス科の1年草で南米原産で、和名はツクバネアサガオです。

 ペチュニアはブラジル先住民の言葉で「煙草」を意味するそうです。煙草の原料となる葉タバコと同じナス科の植物です。私が子どものころ、実家では農作物として葉タバコを作っていました。その匂いや花の形などが似ていたように思います。

↑ ラブリーアイ   ↓ ブルーフラッペ

 1989年にサントリーが日本の高温多湿の気候に対応できるようにペチュニアを品種改良したサフィニアを契機に年々品種改良が進み、新しい品種が発表され、楽しみの多い植物となっています。無い色はないと言われるほど花色は赤、ピンク、白、赤紫、青紫、黒紫、黄、緑、茶など、咲き方は1色だけでなく筋模様が入ったり、ハートや星形の模様が入ったり、花弁の元に白のぼかしが入ったり、花弁の縁が白や別の色で彩られるピコティ咲きなどバラエティーに富んでいます。花形も一重咲き、八重咲き、花弁がフリル状に波打ったり、朝顔のように平らに咲くものなど、花の大きさも大輪(花径10㎝以上)、小輪(花径5㎝以下)とその中間の中輪と様々です。私は小輪でたくさん花を付けるものが好きです。

↑ サフィニアアート・ももいろハート    ↓ サフィニアアート・江戸しぼり

↑ サフィニアアート・あずきフラッペ  ↓ ペチュニアの寄せ植え

 手前のオレンジ色はカスカディアス(咲き進むと黄色からオレンジ、ピンクと色が変わります。)と右後ろの黄緑とクリームの2色咲きは純翠(じゅんすい)、左後ろの黄色は名前なし、真ん中に植えてあるのはガザニア2種類です。

↑ いちまつ(紫色)とももいろハートとラベンダーの寄せ植え

↑ エメラルドコットン   ↓ 桜ふたえ

↑ 花衣・藍染

 

 カリブラコアは、ペチュニアと同じナス科の植物で、南アフリカ温帯地域の原産で、以前はペチュニアと同じ属でしたが、独立しました。カリブラコアはほとんどが小輪咲きですが一重咲き、八重咲きとあり、色もペチュニアと同様に豊富です。茎が木質化するので、夏の暑さによる蒸れに強く、冬越しもペチュニアより容易です。

↑ ピンクレモネード 

 ↑ ウノダブル・アプリコットとダリア、キンギョソウ、ファリアセアの寄せ植え 

↑ ウノダブルの寄せ植え(グレープフリル、アプリコット、サクラ)

↑ ミリオンベル・プチホイップの寄せ植え(黄はピーナツバター、オレンジはマーマレード、茶はラムレーズン)

 

福神草の植え付け

 福神草を育て始めてから今年で7年目です。例年なら5月の連休が終わるころに福神草の植え付けを始めるのですが、今年は重い腰がなかなか上がらず、と言うのも福神草が増えすぎて植えるのが億劫になったということや腰痛の心配があるからです。昨年けがをして入院していた花友から、6月になってから福神草を植えても花が咲いたと言う話を聞いていたので、少しぐらい遅れても大丈夫と思い、なおさら腰が重くなりました。重い腰がやっとあがったのは、5月も半ばです。暮れの内に福神草を譲る約束ができていたからです。温室に入れておいた発泡スチロールの箱から福神草の球根を出してみると芽が大きくなっていてびっくりです。

 翌日はもっと芽が伸びたような気がして、またビックリです。

 福神草はショウガ科の根茎植物なので、球根は食用のショウガにそっくりです。東南アジア原産で、スペキオススと言い、現地では食用にされることもあるそうです。

 取り敢えずギャザリングの先生の分2個と約束の鉢植えを10個作りました。

 それからは毎日少しづつ地植えをしています。以前福神草を譲った花友が冬越しに失敗した言うので、福神草をたくさん貰ってもらいました。あと1/3ぐらい残っています。5月中には何とか植え付けを終えたいと思っています。

 

<鉢植えの場合>

① 芽が2,3個付くように球根を分けます。(見やすいように洗いました。)

丸々として先が少し出っ張っているのが芽で3個見えます。へこんで丸いものは昨年の茎のあとで、やはり3個見えます。

② 鉢は8号程度の大きさのもの(球根に合わせて)、土は市販の培養土を使います。底に1握り程度の有機肥料を入れて土を乗せ(球根が直接肥料に触れないように)、その上になるべく球根の芽が中央に来るように置いて、球根が隠れる程度に土をかけ、水をたっぷりかけます。

<地植えの場合>

① 鉢植えと同じように芽が2,3個付くように分けます。大きいまま植えるとたくさん茎が上がりたくさんの花を付けて見事ですが、秋に掘り上げる時が大変になります。小分けにした球根を並べて植えるとよいかと思います。

② 1株に付き、大体50㎝四方の土地を深さ30㎝ぐらい耕し、スコップ1杯ぐらいの有機肥料と1握りの化成肥料を入れ、よく混ぜて平らにします。

③ ②の上に球根を置き、球根が隠れる程度の土を山形にかけ、たっぷり水をかけます。

 鉢植え、地植えともに植え付けから1か月ぐらいで5月の終わりごろから6月の初めごろには芽が出てくるのですが、今年は植え付けが遅かったので果たしてどうでしょうか。梅雨の時期に茎がぐんぐん伸びて7月の終わりごろには花が咲きます。10月いっぱい毎日1~3個ぐらいづつ白いクレープペーパーのような花を咲かせ続けます。

 例年より半月遅れた福神草の植え付けですが、これからの生長を見守っていきたいです。



 

ホヤの花 2022-1

 まつこの庭の温室にホヤの開花シーズンがやってきました。

 ホヤはガガイモ科(キョウチクトウ科)のつる植物で、九州・沖縄から熱帯アジア、オーストラリア、太平洋諸島に約200種が自生しているそうです。蝋細工のような花を付けます。英名はワックスフラワーです。

 早い時は3月の終わりごろから咲き始めるのですが、今年は4月の終わりごろから咲き始めました。

↑ パキクラダの花  ↓ パキクラダの葉

  このパキクラダは昨年手に入れたもので、花を見るのは今年初めてです。名前が付いていなかったのですが、今年白い花を付けたので、ネットで調べて名前が分かりました。葉は多肉植物のようです。花の真ん中には次の花の蕾が用意されています。

 ホヤの花は1度花が付いたところ(花座)にまた花を付ける特徴がありますが、咲いている花の真ん中につぼみがはっきり見えるのは珍しいと思います。もう一つ珍しいのは、ガクが反り返ることです。

 ほとんどのホヤはガクと花弁がフラットに咲きます。

↑ カルノーサ・パーフェクトグリーン   赤い模様のある星形のものが花で、その周りの星型のものがガクです。

↑ カルノーサ・パーフェクトグリーンの花    ↓ パーフェクトグリーンの葉

 カルノーサは沖縄に自生しています。花色がサクラのように優しいピンク色であることから、サクラランの和名を持ちます。1つの小さい花は径1.5㎝ぐらいで、20~30個の花を球状に付け、花径は8㎝前後です。カルノーサは葉の変異が多く、緑一色のものをパーフェクトグリーン、葉の中央にクリーム色の斑が入るものをエキゾチカ、

葉の縁にクリーム色の斑が入るものをバリエガータ、

このクリーム色の斑入りがピンク色の変わったものをリップカラー、

と言います。エキゾチカとバリエガータは葉色が違っても、花色はほぼ同じですが、リップカラーは花色のピンクが濃いです。

エキゾチカ、バリエガータ、リップカラーなどのカルノーサは観葉植物として売られていることが多いですが、ツルは短く切られているので、花が咲くことはあまり知られていないようです。(カルノーサだけでなくホヤ一般に言えますが、長く伸びたツルに花を咲かせます。)

 カルノーサには、葉がねじれているものもあり、コンパクタと言います。

↑ コンパクタの葉  ↓ つぼみの膨らんだコンパクタ

コンパクタにも緑一色だけでなく外斑、中斑のものがあります。花色はサクラ色ですが、葉がねじれているように花は少しフリルがかっています。

↑ マチルダの花  ↓ マチルダの葉

↑ ゴールデンマージンの花  ↓ ゴールデンマージンの葉

これも昨年手に入れたもので、やはり観葉植物コーナーで売られていました。名前が付いていたので、名前のゴールデンにつられて黄色の花だと思っていましたが、予想外のピンク色の可愛い花でした。葉の大きさなどから想像していたよりずっと小さな花で1つの花は1㎝に満たない花で、ガクより花がずっと小さくて、よくよく見ないとその可愛らしさが分かりません。

↑ ↓ ラクノーサ 

4月の終わりごろから絶え間なく小さな花を複数咲かせています。1つの花は5㎜ぐらいで、20個前後の花が平らに円状に付きます。

↑ ↓ プビカリクス・ロイヤルハワイアンパープル

このプビカリクスは光の具合によって色が紫や灰色に見えたりする不思議なホヤです。葉はカルノーサより細めですが、花の形や大きさはカルノーサと同じぐらいです。

 この株にはほかのプビカリクスも植わっていたようで、ロイヤルハワイアンパープルとは別の花も咲きます。同じ株のように見えるのですが、つぼみの状態が全く違います。

 ホヤの開花シーズンが昨年は5回、一昨年は7回ありました。今年は果たしてどのくらいあるでしょうか? まだ花を1度も見たことのない種類もあるので、楽しみです。



 

 

春のラン 2 デンドロビューム

 今日は1週間ぶりに太陽を見ることができました。ここ1週間はまるで梅雨を思わせるような天気が続き、洗濯物がなかなか乾かず、何より庭仕事が思うように出来ず、ちょっと気が滅入るような日々でした。昨日はギャザリングの先生がオープンガーデンをするので、その前の準備のためのボランティアに出かけました。コロナのためにギャザリングのメンバーが全員揃うことがなく、中には2年ぶりに会う人もいて、久しぶりの再会を喜び合いました。仕事の手よりおしゃべりの方がはかどりました。

 今日は暑くなる予報でしたが、思ったよりはカラッとしていて、何よりの洗濯日和です。洗濯機を4回も回しました。軒下や温室内の植物に水かけもしました。お天気がいいと気持ちも晴れます。

 今回は4月から5月にかけて私の温室で咲いたデンドロビュームです。

 冬から早春に咲くデンドロビュームは竹の節のような場所に花を付けるものが多いのですが、春から初夏に咲くデンドロビュームは花茎がフジの花のように垂れて花が咲いたり、茎自体が枝垂れて花を咲かせるものが多いです。

↑ ↓ ブロンカルティエ・紅ボタン

 ブロンカルティエベトナム原産です。この紅ボタンはブロンカルティエの中でも色が濃いピンクなので、この名があるようです。花茎が20~30㎝ぐらいになり、20~30個の花をフジの花のように枝垂れさせて咲きます。

 このベニボタンは2年前に3株に分けたのですが、そのうちの一番大きい株は去年6つも花芽を付けたせいか、今年は1芽しかつかず、しかもその貴重な1芽を折ってしまったので、早めに3株に株分けをして合わせて5株になりました。そのうち1株は早々と貰われていき、あと1株も行き先が約束されています。私の所で元気に育ったので、新しい場所でもきっときれいな花を咲かせてくれることでしょう。

↑ グリーンアイ  ↓ シースカイ・紅小町

↑ スターダスト・ファイヤーバード 

 グリーンアイと紅小町とファイヤーバードはいずれも茎にある節に花を付けるタイプで、園芸種です。 

 ↑ セクンダム・アルバ   セクンダムはインド、東南アジア原産で、普通は花色が赤紫色ですが、これは白です。セクンダムは横に突き出した花茎に花を付けます。

↑ アグレガタム(インド、中国南部原産)  ↓ ファーメリィ(インド、マレー半島原産)

アグレガタムとファーメリィは花茎が下垂するタイプです。

↑ ロディゲシィ(ラオス、中国南部原産)

↑ ↓ ピエラルディ(アフィラム)インド、中国南部原産

ロディゲシィとピエラルディ(アフィラム)は花茎そのものが下垂するタイプです。

 ランは夏咲きのものが少ないので、初夏にいくらか花が咲くとランの花のシーズンは終わりです。秋までランは生育期で、新しい株ができます。温室は花が見られず寂しいですが、替わってホヤが開花シーズンを迎えます。

 

クレマチスとバラ

 クレマチスもバラも私の庭では今年は咲くのが遅く、連休を過ぎてから咲きだし、クレマチスが盛りを迎えました。近くに住む花友がお花見にきて、「私の家のクレマチスはもうお花が終わったよ。」と言っていました。3㎞ぐらいしか家が離れていないのに、驚きです。バラも最近やっと咲き始めた感じです。クレマチスもバラも我が家はよそ様の庭より遅れているようです。

 クレマチスは、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、オセアニアに約300種が分布しているそうです。その多くはつる性植物で、クレマチスはつる植物の女王と言われているそうです。日本の原種には、カザグルマセンニンソウ、ボタンヅル、ハンショウヅルがあります。今の時期花を付けているクレマチスは、カザグルマや中国原産のテッセンを元に交配されたものが多いようです。

↑ ↓ ジョセフィーヌ 

ジョセフィーヌは半八重咲きですが、開花が進むと外回りの花弁が落ち、真ん中の花弁が開き、2度花を楽しめます。別のクレマチスのようです。

↑ 雪おこし   ↓ デミーズダブル

↑ 星のフラメンコ  ↓ ロココ

↑ ウエスタプラッテ  ↓ トリーヌ

↑ ニオベ  ↓ レベッカ

↑ アンドロメダ  ↓ ダッチェスオブエジンバラ

↑ ↓ 名前不明

 草取りが間に合わず、真夏にはほとんどのクレマチスが雑草の中に埋もれてしまいます。草と一緒に刈られてしまうもの、枯れてしまうものもありますが、健気に生き残り、翌春元気に花を咲かせてくれます。雑草と一緒に刈ってしまわないように、底を抜いた鉢ごと土に植えるようにしています。細めに手入れすれば、クレマチスは1年間に2度3度と花を咲かせられるそうですが、とても手が回りません。

 一方、バラは花の女王と言われます。花が大きく、花弁の重なりが多い園芸種のバラは女王の名にふさわしいですが、私は小ぶりの花や原種が好きです。日本には、サンショウバラ、ハマナス、ノイバラなど15種の原種があるそうです。

↑ ↓ サンショウバラ

箱根から富士山周辺に自生しています。淡いピンクから濃いピンクまで色幅があるそうですが、私の家のサンショウバラは色が薄いです。高木になる種として他のバラとは一線を画している日本固有種だそうです。葉がサンショウの葉に似ていることからこの名があるそうです。絶滅危惧種に指定されているそうです。

↑ ↓ 八重サンショウバラ・羽衣

サンショウバラの中でも八重咲きで花色が濃いので、羽衣の名が付いているようです。

↑ ↓ ピンクノイバラ

ノイバラは北海道から九州にかけて日本全国の雑木林や川べりなどに自生しています。これは花色がピンクがかっています。遠目には白っぽく見えます。

↑ ↓ カラフトイバラ

北海道と長野県と群馬県の一部に自生しています。

↑ ハトヤバラ(ピンクナニワイバラ)

ハトヤバラはナニワイバラの色変わりでピンクナニワイバラとも言います。

↑ ナニワイバラ

 ナニワイバラは日本の原種バラと思われていますが、中国原産です。伝わったところが難波だったので、この名があるそうです。ハトヤバラはナニワイバラの変種と言っても、冬は落葉し、ツルもそれほど伸びず大きくならないので、とても扱いやすいです。性質が全くと言ってよいほど違うので、別種とする説もあるそうです。

 原種のバラはとても丈夫で、私の庭でも消毒などしないでも花をたくさん咲かせてくれます。手がかからないのがいいところです。自然放置するとどんどん大きくなるのが欠点かなと思います。

 園芸種もいくつか咲いています。

↑ 月月粉(ユイユイフェン)  ↓ かおりかざり

↑ アイズ・フォー・ユー  ↓ エブタイト

 一時期はバラに夢中になったこともありましたが、私のようにあれこれいろいろな花に気が向く人には、バラは世話がしきれません。何本枯らしたか分かりません。今あるバラを大切にしようと思っています。しかし、今日などNHK趣味の園芸で新品種を紹介しているのを見ると、欲しくなってしまうんですよね。体力的にももう花の世話はほどほどにしないと・・・・とは思っているのですが、誘惑は大きいですね。

 

ギンリョウソウ(銀竜草)の花

 私の庭は竹林に続いています。竹林の中では、春にはヒガンザクラが咲き、初夏までうんざりするほどたくさんの竹の子が出ます。4月いっぱいは竹の子を掘る業者が入りますが、5月の連休が終わると、その頃から竹の子がたくさん出回るようになるので採算が合わなくなり、業者は引き揚げます。そうなると自分で竹の子を折らなければなりません。今年は竹の子の出が悪く、例年のように100本、200本と折ることもありません。昨年100年に1度の竹の花が咲き、竹が枯れるという現象が各地で起こったそうですが、私の家の竹林の竹の子の出が悪いのもそれに関係があるのかもしれません。

 竹を折りながら、通路を歩いていて、ギンリョウソウを見つけました。例年5月の中旬ごろ現れます。昨年は見逃してしまいましたが・・・・・。今年は例年より少し早めだったようです。

 

 ギンリョウソウは漢字で書くと「銀竜草」で、透明感のある白い色をしています。花はちょうど銀色をした竜が首をもたげたような形をしていて、茎には白い鱗片状の葉がついていることからこの名があるそうです。別名を幽霊茸(ユウレイタケ)、中国では水晶欄(スイショウラン)と言われるそうですが、薄暗い竹林の中でギンリョウソウを見ると、どちらの名前も納得できます。高さは10㎝ぐらいしかなく、見逃しやすいです。私が見つけられたのは、そろそろ出るころだと意識して通路を歩いていたからだと思います。例年、大体同じ場所で見られます。

 ギンリョウソウはイチヤクソウ科(あるいはシャクジョウソウ科)の多年草で、日本全国の山地のやや湿った場所に自生しているそうです。日本の他には、千島列島、樺太朝鮮半島、中国、台湾、インドシナなどに広く分布しているそうです。

 ギンリョウソウは、植物でありながら全く葉緑素を持たないので、光合成ができません。地下でベニタケの仲間の菌類に寄生し、養分をもらって生きている腐生植物だそうです。1年のほとんどを地下で生活し、地上に顔を出すのは、5~6月の2か月間ぐらいで、その時に花を咲かせ、受粉し、実を付けるそうです。

 花は筒型で花弁の先が3~5裂していて、花の中を覗いてみると、

青く目のように見えるのがめしべ、周りの黄色のものがおしべです。マルハナバチなどの虫が媒介して受粉し、実ができるそうです。残念ながら私はまだ実をみたことがありません。この実をモリチャバネゴキブリが食べて、種を散布することが分かったのはつい最近のことだそうです。2017年に熊本の研究者が突き止めたそうです。

 私が竹林で初めてギンリョウソウを見たのは、今から15年ぐらい前だと思います。初めて見た時は、半透明の白い植物に衝撃を受けました。その存在を初めて知ったからです。おそらく竹林のいたるところでギンリョウソウが花を咲かせているのでしょうが、見つけることが出来たのはたまたま通路沿いに咲いていたからだと思います。

 竹の子が庭にまで侵入してきて困っている竹林ですが、春にはヒガンザクラ、竹の子、初夏にはギンリョウソウ、秋には赤や黄色の木の実と、楽しませてくれます。竹林には、まだまだ私の知らない秘密の楽しみが隠れているかもしれません。