まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

ガッツアリア・フラミンゴが真っ盛り

 今、まつこの庭ではダリア・ガッツアリア・フラミンゴが盛りを迎えています。

 フラミンゴは花弁の色が朱赤で、花弁は10~15枚ぐらいあります。ひらひらとした感じは皇帝ダリアの花弁によく似ています。先日訪れた中之条ガーデンズでも見かけましたが、私の家のフラミンゴほどたくさん花を付けていなかったように思います。ざっと数えてみたところ130個ぐらい花を付けていました。しかもフラミンゴは1株しかありません。こんなに花を咲かせたことはまだありません。自分でもびっくりです。

 ガッツアリアはメキシコ原産の皇帝ダリアと普通種ダリアとのハイブリッド種です。皇帝ダリアは短日植物で、花期が11月半ばで、しかも寒さに弱いので霜にあたるとつぼみがダメになります。早霜が心配される時期と花期が重なるので、つぼみをもっても花が咲かないで終わりになってしまうこともあります。また、皇帝ダリアは背丈が3~5mぐらいになり、目の高さで花を楽しむことができません。そこで霜が降りる前に、目の高さで花を楽しむことを目的に産出されたのがガッツアリアです。

 ガッツアリアは私が知る限りでは、ピンクシングル、ピンクダブル、ローズ、レッド、アプリコット、クリームダブル、フラミンゴの7種類あります。私の庭には全種類あったのですが、ピンクシングルとローズは枯れてしまい、レッドはまだ花を咲かせていません。今花が咲いているのは、フラミンゴ、ピンクダブル、アプリコット、クリームダブルです。しかし、フラミンゴほどはたくさん花を付けていません。ピンクダブルは6月ごろにたくさん花を咲かせて、今年2回目の開花です。

↑ ↓ ガッツアリア・ピンクダブル

↑ ↓ ガッツアリア・アプリコット

↑ ↓ ガッツアリア・クリームダブル

 今春ガッツアリアの株の近くにいくつかダリアが芽を出し、ガッツアリアの実生株と思われます。2株ほど花が咲きました。1つ目はダブル咲きです。ピンクダブルよりは花弁が細く、花弁数も少ないですが、色が濃いように思います。濃いピンクのスジ模様が入っているのが特徴的です。

 2つ目はやはりダブル咲きと同じような色ですが、1つ目ほどたくさん花弁はなく、13枚あります。半八重咲きというところでしょうか。

2つともピンクダブルの株より離れたところに芽を出した株ですが、おそらく先祖返りで、花色がピンクになったのでしょう。あと2株つぼみを持っているので、様子を見ることにします。

 普通のダリアもいくつか花を咲かせています。ダリアは夏の暑さが苦手で、今の時期が一番ダリアに適した時期なのだそうです。6月ごろカタツムリに食害されながらいくらか咲いたのですが、さすがに今の時期はカタツムリの動きも鈍り、無事開花できたようです。

↑ ↓ ダリア・白陽

↑ ダリア・彩雲   ↓ ダリア・ブラッキー

↑ ダリア・織姫    ↓ ダリア・リド

↑ ダリア・ブラックジャック   ↓ ダリア・名前不明

↑ ダリア・浮気心(花径25㎝)  ↓ ダリア・浮気心(花径13㎝)

 浮気心は巨大輪咲きダリアで、花径が25~30㎝ぐらいあり、花の重みで下を向いてしまいます。しかも浮気心の名前の通り、花によって色が違い、赤と白を咲き分けます。赤だけ、白だけの花もあるそうです。上の写真の浮気心は開ききっても下に白い花弁が1枚見える程度ですが、下の写真のまだ咲き始めたばかりの浮気心は白い花弁がたくさん見られます。株が小さいので、いろいろな咲き分けは見られないと思います。

 皇帝ダリアのつぼみが見えるようになりました。

 皇帝ダリアのつぼみが見えるようになると、早霜の心配です。ついこの前熱中症を心配していたのが噓のようです。もう冬の心配をするようです。今年は冬の訪れが早いようなので、少しずつ草花の冬越し準備を始めようと思っています。



 

山茶花と茶と椿

 コロナの感染者数がこの1週間、前週より増加しているようで、ヨーロッパでも感染拡大のようです。コロナの第8波の入口に差しかかかったようです。第8波はこれまで以上の感染者が出るのではないか、インフルエンザの同時流行も懸念されているようなので、とても心配です。

 まつこの庭では、今山茶花サザンカ)と茶(チャ)と椿・炉開き(ツバキ・ロビラキ)が花を咲かせています。この3つはツバキ科の同じ仲間です。

 山茶花サザンカ)はツバキ科の常緑小高木で、高さは5~6mで、10~12月に花を咲かせます。この花が咲くと小学校唱歌の「さざんか さざんか 咲いた道 焚火だ 焚火だ 落ち葉焚き~」という歌詞が浮かんできます。

 サザンカは今、盛りを迎えています。

 サザンカは日本特産種で学名はCamellia sasanquaで、学名にサザンカが入っています。暖地の山野に自生するサザンカは花が白のようですが、昔からある私の家のサザンカはピンク色で、花弁は5~6枚ですが、花弁の形がバラバラで整っていません。素朴な花の感じが好きです。

 チャはツバキ科の常緑低木で、中国原産で、学名はCamellia sinensis(中国のツバキの意)です。日本へは平安末期に僧栄西が中国から持ち帰り、緑茶用に栽培されるようになったそうです。茶摘みに便利なように低く刈り込まれて栽培されることが多いですが、そのまままにすると高さ7~8mにもなるそうです。

 サザンカと同じ10~11月ごろに白い花を咲かせます。サザンカの花は花径が7~8㎝ありますが、チャは半分の3~4㎝と小さな花を咲かせます。

 私が嫁いできたころは、家族総出で時には私の実家から母や妹が手伝いに来て茶摘みをしたものです。昔は自分の家のお茶葉を摘んで自家製お茶にするのが当たり前でしたが、いつごろ茶摘みをしなくなったのか記憶にないのですが、今はそんなことをする家はないように思います。

 そのチャとツバキとの交配で生まれたのが、ツバキ・ロビラキです。花や葉の形、大きさ、花の色は違っても、チャの花、姿形にそっくりです。花が咲いていなかったら、区別がつかないかもしれません。

 チャもロビラキも花径が3~4㎝で、花弁は5~6枚で、1枚1枚の花弁の大きさや形が不揃いで、形が整いません。

 ロビラキは1972年に新潟の民家で発見されたそうです。存在が分かってからまだ50年しか経っていないことになります。当時推定で樹齢100年だったそうですが・・・・。茶道の炉開きの頃、11月頃に花が咲くので、この名が付いたそうです。DNA検査で、チャとヤブ椿の変種・雪椿(ユキツバキ)との自然交雑種であることが分かったそうです。ロビラキにはツバキには含まれないはずの、チャに含まれるカフェインが含まれているそうです。種子親(めしべ)はツバキで、花粉親(おしべ)がチャだそうです。素人目には花の形や大きさ、カフェインを持っていることなどチャの要素が強いので、種子親がチャかと思ってしまいます。実際は逆なんですね。

 昨年はロビラキもチャも今年より1か月近くも早く9月のお彼岸ごろに咲いてしまいましたが、今年は例年並みなのか今頃で、サザンカも一緒の開花になりました。サザンカは今真っ盛りで、ロビラキは咲き始めたばかりです。ツバキの中では開花が早い方だと思います。ツバキの開花シーズンの始まりです。



 

 

 

中之条ガーデンズへお花見ドライブ

 天気予報が外れ続きで、晴れるのを待って、群馬の中之条ガーデンズへお花見ドライブに出かけました。我が家から北関東自動車道を経由して片道約180㎞、約3時間かかりました。中之条ガーデンズは今回3回目ですが、前の2回はコロナの前で、まだ中之条ガーデンズが造成途中の時でした。初春の花桃の時期と初夏の春バラの時期だったので、秋の時期は初めてです。しかも全面完成してからは初めて訪れるので、とても楽しみにしていました。

 家を出るときは曇り空で、栃木へ入ると雨が降り出し、先行きが心配になったのですが、群馬へ入ると晴れそうな雲になり、ほっと一安心。中之条ガーデンズへ付いた時は晴れ間も見え、心も晴れてきました。

↑ ↓ バラ園の切り取った壁の窓から望むスパイラルガーデン

 中之条ガーデンズは、バラと草花の「ローズガーデン」、宿根草中心の「スパイラルガーデン」、中之条の草花を植栽した「ふる里の野山」、自然の植物の「ナチュラルガーデン」、りんご畑の「中之条ファーム」など、季節ごとに変化する風景を楽しめる庭となっているそうです。

 入場するとすぐ見えるのは、大藤棚です。まだできたばかりのようで、フジは育っていないようです。

☆☆☆ ローズガーデン ☆☆☆

 7つのエリアに約400種、1000本のバラが宿根草や季節の草花と共に植栽されています。春のバラに比べると数も少ないですが、色鮮やかに咲いていました。

 バラと一緒に一年草のジニアやコスモス、コリウスなどが植栽されていました。バラと組み合わせるのは宿根草と言う思い込みがありましたが、一年草との組み合わせも素敵です。是非私の庭にも取り入れたいと思いました。

☆☆☆ スパイラルガーデン ☆☆☆

 スパイラルガーデンの中心は宿根草ですが、そのまわりの紫色に見える植物は、

数えきれないほどのアゲラタムです。白のアゲラタムも混じっています。

スパイラルガーデンの紫色の外側のピンク色はコスモスです。

 中心の宿根草はほとんど花が終わり、実になっていました。

↑ ルドベキアとガウラ  ↓ カレックスとセンニチコウ

↑ カレックスとペルシカリア

☆☆☆ ふる里の野山 ☆☆☆

フジバカマがたくさん植えられていたので、アサギマダラがいないかと探したのですが、さすがに遅かったようです。1匹も見ることができませんでした。

↑ リンドウ  ↓ シュウメイギク

☆☆☆ ナチュラルガーデン ☆☆☆

↑ グラスとワレモコウ  ↓ サラシナショウマ 

↑ ノコンギクとノアヤメ  ↓ ガマ

↑ ベニセタム    ↓ 斑入りホトトギス

↑ ルドベキア・マキシマ   ↓ ガッツアリア・フラミンゴ

中之条ガーデンズに植えられていた唯一のガッツアリア(ダリアも他には見なかったような気がします。)がフラミンゴだったのにはちょっとびっくり。今、私の庭でも真っ盛りなのです。

☆☆☆ 中之条ファームズ ☆☆☆

 加工用のリンゴやバラが植えられ、赤い小屋でワークショップなどが開催されるそうです。

 久しぶりに訪れた中之条ガーデンズは大きく変化していました。見どころが増えていただけでなく、春とは違う秋の中之条ガーデンズを堪能できたように思います。実りの秋を迎えた宿根草の庭は、華やかなバラの庭とは対照的に落ち着いた風景を作り出していました。

 このところ季節の変わり目で昼夜の気温差はもちろん日ごとの気温差も大きかったせいか、気温差アレルギーが起こりました。くしゃみや鼻水が出るのに熱はない、ちょっと体がだるいというように体調が悪かったのですが、久しぶりに出かけたお花見ドライブですっかり元気を取り戻しました。夫には現金だなあと笑われましたが、往復400㎞近くを一人で運転し、お花見に連れて行ってくれた夫に感謝です。

 

秋の山野草 2

 10月になってからの天気の目まぐるしさと言ったら、驚きです。夏から冬に1日で変わるのですから。10月初旬の冬並みの気温は史上初のようです。私の庭の温室に暖房を入れたのも、茶の間にこたつをセットしたのも、去年より2週間も早かったです。今日は昨日より気温が10℃高くなる予報でしたが、日中は20℃にも満たず、しかも午後から晴れのはずでしたが、一日曇りで、天気予報は大外れのようです。

 今回は、秋の山野草の2回目です。今私の庭はピンク色のシュウメイギク・ダイアナが盛りです。

 シュウメイギクキンポウゲ科多年草で、中国・台湾原産です。日本へは古い時代に中国から渡来したそうです。京都の貴船地方に野生化したものが見られ、貴船菊(キブネギク)とも言われるそうです。名前にキクが入っていても菊の仲間ではなく、キンポウゲ科アネモネの仲間だそうです。キブネギクは濃いピンクの八重咲きだそうです。

 ダイアナはピンクの濃淡の一重咲きですが、とても丈夫で、私の庭のあちこちにピンクの群生を作っています。ダイアナは日本で30年ぐらい前に作出されたそうですが、ダイアナ元妃と関係があるのかどうかは分かりません。30年前と言うと日本ではダイアナフィーバーが起こった頃ですから、もしかしたらダイアナ元妃に因んで名付けられたのかもしれません。

 私にとってシュウメイギクと言うと白い一重咲きを思い浮かべるのですが、どういうわけか私の庭では増えてくれないのです。

 淡いピンク色のシュウメイギクもあります。

 シュウメイギクの花のまわりにある花弁に見えるものはガクで、花弁は退化したそうです。
 

 他にもこんな山野草が咲いています。

↑ 白花ホトトギス   ↓ シモバシラ

↑ ノコンギク    ↓ ハマギク

↑ シオンと白ダリア    ↓ ススキとワレモコウの寄せ植え

↑ フジバカマ   ↓ 白花フジバカマ

↑ ↓ アキギリ 

↑  白花アキギリ    ↓ キバナアキギリ

 アキギリはシソ(サルビア)科の多年草で、日本の原種サルビアと言われています。春に花が咲く桐(キリ)の花によく似ているので、秋に咲く桐と言う意味で秋桐(アキギリ)と名付けられたそうです。アキギリは紫色が普通種ですが、変異が多く、紫の濃淡、ピンクの濃淡、白などがあります。キバナアキギリは色が違うだけでアキギリに姿形がそっくりですが、アキギリの変異種ではなく、アキギリは学名がサルビア・グラブレッセンス、キバナアキギリサルビア・ニポニカと言い、区別されているようです。自生地もアキギリは中部地方から近畿地方キバナアキギリは本州、四国、九州と異なっているようです。

 私の庭では、白とピンクが自然交配してできた白にピンクの筋模様のアキギリがあります。

↑ ↓ ギボウシ・グアカモール   

 グアカモールはとても良い香りがします。中国原産のタマノカンザシの交配種で、ピンクを帯びた白の花色と爽やかな香りを引き継いでいるようです。

↑ ギボウシ・コガラシ   葉がねじれているのは風のせいではないか、しかも花の時期が10月なので風は木枯らしなのではないか、それでコガラシ(木枯らし)と名付けられたのではないかと言われているそうです。

 

 コロナ感染者が確実に減ってきてはいますが、東京は2000人台、茨城は500人台です。昨年の今ごろは東京は100人以下、茨城は10人以下でした。慣れと言うのは恐ろしいと思います。500人でも減ってきていると思ってしまうからです。第6波が下がりきらないうちに第7波がきたように、下がりきらないうちに、第8波が来るのではないでしょうか。コロナ後遺症に苦しむ人の番組などを見るとちょっと油断している自分に気づき、心新たに気をつけなくちゃと思っているところです。







 

ホヤの花 2022-5

 気温が急降下して11月並みの陽気だそうです。今朝私の家の軒下で13℃でした。一昨日は日中30℃、真夏の陽気で、昨日は20℃、今日はお昼近くになっても外は13℃のまま、晩秋の陽気で、あまりの気温差は老体には応えます。こたつの準備が必要ですね。

 NHKの「いば6」の天気コーナーで、今年25℃以上の夏日が水戸で120日、つくばで124日あったと言っていました。1年の1/3は夏ということになるのでしょうか。日本から春と秋がなくなったとよく言われますが、正にその通りです。来週はまた気温が上昇すると言っていたので、夏日はもっと増えるでしょう。

 今回はまつ子の庭の温室で9月に咲いたホヤの花です。

 9月の終り頃から咲き始めて、今盛りを迎えているのが、リネアリスです。リネアリスは秋咲きのホヤです。

 ホヤの葉はほとんど楕円形のものが多いですが、リネアリスはちょっと変わっていて松葉のようです。

 細長い棒状の葉をびっしりと付けた30~80㎝の長い茎を下垂させ、先端に花径1㎝ぐらいの白い花を付けます。他のホヤのように花はボール状にはならず10~15個の花を円盤状に咲かせます。リネアリスは、ネパール、中国雲南省原産です。

 花の咲き方は、花の大きさは違いますが、ラクノーサに似ています。

↑ ラクノーサ     ↓ ヘウシュケリアナ

 ヘウシュケリアナは1つの花が5㎜に満たない小さな壺形の花です。外側の花はこれ以上開かず、隙間からホヤ特有の星形の花(副冠)が覗いています。(ホヤの花は花弁が二重になっていて外側の花は花冠と言い、内側の花を副冠と言うそうです。)

↑ カルノーサ    ↓ カルノーサ・リップカラー

↑ ↓ カルノーサ・コンパクタ

↑ ↓ カルノーサ・パープル

 リップカラー、コンパクタ、パープルはカルノーサの変異種で、葉や花の色が少しずつ変わっていますが、花の形は似ています。カルノーサはインド、ミャンマー、中国南部原産ですが、沖縄にも自生しています。↑ ホヤ・ムルティフローラ・天の川

 ムルティフローラはホヤのほとんどがつる状になりますが、これは木立性です。葉が緑一色のものを彦星、縁にクリーム色の斑が入ったものを織姫と言います。花は色、形とも同じです。花弁がとがっているのが特徴的で、流れ星のようです。

↑ 天の川・織姫  ↓ 天の川・彦星のつぼみ

 急に気温が下がって来たので、もうホヤはシーズンが終わりそうな気配です。温室に暖房を入れる季節になりました。せっかく再びつぼみを付けた彦星は、開花できるでしょうか。(ムルティフローラは暑くても、つぼみが落下して開花できないのです。) 

 これからの季節、温室はホヤに替わり、ランの開花シーズンを迎えます。

 

 

 

キンモクセイの香るころ  2022

  10月に入りました。空にはいわし雲が広がり、すっかり秋になりました。まつこの庭では、まだセミのツクツクホウシが鳴いています。ここ2,3日夏のような陽気が続きましたが、明後日にはすっかり空気が変わり、本格的な秋になるという予報です。

 私の庭では、2本あるキンモクセイの花が真っ盛りで、道路を隔てた前の家の大木のキンモクセイと共に、甘いちょっときつすぎるような香りを庭中に漂わせています。昨年は、9月の半ばと10月の半ばの2回、キンモクセイが咲いて全国で話題になりましたが、今年は例年並みの開花となったようです。

 私の庭の2本のキンモクセイは微妙に色が違うように思います。鮮やかなオレンジ色と黄色みがかったオレンジです。

 前の家のキンモクセイも鮮やかなオレンジ色です。

 キンモクセイは中国原産のモクセイ科の常緑小高木(4~6m)で、雌雄異株です。日本へは江戸時代に雄株のみ伝わり、挿し木で北海道と沖縄を除く日本各地に広がり、栽培されているそうです。キンモクセイは漢字で書くと金木犀で、木肌が犀の肌を連想させることからこの名があるそうです。

 キンモクセイは中国原産の白い花が咲くモクセイ(日本では銀木犀、ギンモクセイ)の変種とされ、ギンモクセイと一緒に日本に渡来したそうですが、オレンジの花が咲くキンモクセイの方が金を連想させ、縁起が良いとされ、珍重されたそうです。

 キンモクセイは、ジンチョウゲクチナシとともに日本三大芳香木と言われるそうです。

 私の庭では他にも香りを放っている植物があります。

↑ ↓ ジンジャー・リリー(ハナシクシャ)

 ジンジャー・リリーはショウガ科の多年草で、姿がショウガに似ています。インドを中心に東南アジアに広く分布し、白やオレンジ、黄色などの芳香をもった多くの園芸種が作られているそうです。寒さには弱く冬期は地上部が枯れますが、地中の塊根が冬越しします。短日植物なので、晩夏ごろから花が咲き始めます。私の庭には、白とオレンジ(ベニバナシュクシャ)、黄色(キバナシュクシャ)があります。

↑ ベニバナシュクシャ    ↓ キバナシュクシャ金閣

 白花はとても爽やかな甘い香りがしますが、ベニバナシュクシャはほとんど香りません。キバナシュクシャはとても強いバラのような濃厚な香りがします。白く細い花弁のジンジャー・リリーもあるのですが、今年はまだ花が咲いていません。

 夏の間中ずっと咲き続けた福神草は、赤い花柄が目立つようになり、終わりの時を迎えたことを知らせているようです。

↑ 咲き終わった花ガラ   ↓ 双子の福神草の花

 他にもこんな花が咲いています。ガーリックパインです。

 ガーリックパインはニンニクカズラとも言い、熱帯アメリカ原産で、ノウゼンカズラ科のつる植物です。つるは4~5mほど伸びるそうです。ガーリックパインの名前の由来は葉を揉むとニンニクのにおいがすることからだそうです。確かに葉をちぎって揉むとニンニクの匂いがします。寒さに弱いので、温室に入れなければならない植物であることは分かっていたのですが、赤紫色の可愛い花に惹かれてつい我が家に迎え入れてしまいました。(何よりリーズナブルなお値段だったことが決め手かも?) 

↑ コルチカム    ↓ ゴールデンピラミッド(ヤナギバヒマワリ)

 今ごろになって咲き始めた夏の花もあります。

↑ フウリンブッソウゲ   ↓ ボタンクサギ(今年3回目)

↑ バラ咲き松葉ぼたん   ↓ シルバーサンシャイン

 あんなに山が高かったコロナ第7波も確実に減少しつつあるようです。それでも拡大が始まった7月の初め頃よりまだまだ多い感染者数です。増えるときはあっという間でしたが、減るのには時間がかかり大変です。最近コロナの後遺症に悩む人のTV番組を見る機会が何度かあり、私のような基礎疾患のある高齢者はコロナに罹るわけにはいかないな、絶対罹らないようにしようと心新たに思いました。







 




 

アケビの実

 9月も終わりです。キンモクセイの香りが辺りに漂う季節になりました。残暑が長引くと言われ、覚悟していたのですが、思いのほか過ごしやすい初秋になりました。その代わり秋の代名詞のように言われる台風が7つも発生し、あちこちに被害をもたらしました。被害に遭われた方には申し訳ないのですが、幸いなことに私の住む地方はほとんど被害を受けずに済みました。私の庭では、背の高い植物の皇帝ダリアやシオン、トウゴマなどが倒れた程度でした。

 今回は私の庭で実ったアケビの実です。

 アケビアケビ科のつる性の落葉低木で、北海道を除く日本、中国、朝鮮の山野に自生しています。茎がつるになって他の木に絡みつきながら成長していきます。私の庭には昔から自生していて、庭のあちこちでユズの木やツバキ、サルスベリなど比較的背が高くなる木に絡みついているのが見られます。この写真のアケビはスモークツリーに絡みついています。

 春の4月初めごろ、花が咲きます。

 春先に伸びた新芽に長い総状花序を出して垂れ下がり、紫色の花を咲かせます。茎の基部に1~3個の大きな雌花、先端に多数の雄花が付きます。花には花弁がなく、花弁のように見えるのはガクで、雌花は中央部に3~9本のバナナのような形をしためしべがあり、雄花には6本のおしべがあります。めしべの元がふくらんで実になるので、最高9本の実が生るということになりますが、たいてい1つのことが多いです。今年は4個も実が付いたので、とても珍しいと思います。葉は掌状複葉で5枚ですが、葉が3枚のミツバアケビもあり、花は暗紅色です。

 実は最初緑色をしていますが、秋になり実が熟すと紫色に変わり、縦に裂けます。その間から白い果肉と黒い種子を覗かせる様子から、「開け実」と名付けられたと言われています。果実は甘く食べることができます。夫は子どもの頃よく食べたと言います。私は何となく食食べてみたいと思わず、まだ食べたことがありません。

 中国名は「木通」(モクツウ)です。漢方では、アケビの木の部分を消炎や利尿剤として利用したそうです。

 同じアケビ科の植物で、アケビは落葉性ですが常緑性のムベと言うつる性の常緑低木があります。見た目や実などよく似ていて、常緑であることが違うことから、ムベを「トキワアケビ」と言う別名もあります。他にも、実が丸く熟しても裂けずに丸いままでいることから「丸アケビ」、アケビに比べて全体がアケビより大きいことから「大アケビ」、実がやわらかくもちのような食感から「モチアケビ」というような別名もあるそうです。ご近所の盆栽仕立てのムベを見て前から欲しいと思っていたのですが、なかなかムベに出会う機会がありませんでした。たまたま近くの花木センターでムベの挿し木苗を見つけました。しかもリーズナブルなお値段でした。

↑ ムベの葉   ↓ アケビの葉

 アケビもムベも、葉は掌状複葉で5枚です。違いは、ムベは暖地性で関東地方南部以西、沖縄、朝鮮南部に自生することと、花色がアケビは紫色ですが、ムベはガクの外側が淡黄色、内側が暗紅紫色であることです。ムベはまだ背丈が50㎝ぐらいの苗なので、いつ花が咲き、実が生るか分かりません。気長に待つことにします。