12日までだった4回目の緊急事態宣言は、感染者数が減少してきているとはいえ、重傷者が高止まりしているという事で、今月いっぱいまで延長になりました。私の住む茨城も8月に比べれば減ってはきていますが、まだまだ楽観できる数字にはならず、自粛生活が続きそうです。
今回は8月の終わりごろから9月初めにかけて、まつこの庭の温室で咲いたランです。夏咲きのランはもともと少ないのですが、夏咲きのランは今年はほとんど咲かないで終わってしまいました。
8月の終わりごろから咲いているのは、秋咲きカトレアのパストラルロージーで、
花径は16㎝ぐらいある大輪が2輪花を付け、とても良い香りを放っています。リップ(唇弁)が大きく、花弁の縁にフリルが入っているので、原種カトレアのディグビナの血が入っているのかもしれません。
↑ 左側の花 ↓ 右側の花
カタツムリの食害を受けずにキレイに開花しました。
↑ オンシジューム・カリヒ(横10㎝、縦15㎝) 原種オンシジューム同士の交配種です。普通のオンシジュームと違って一度にたくさん花を付けることはなく、長い花茎に1輪ずつ咲きます。昆虫の触角のように突き出ているのがガクで、模様がついているのが花弁のようです。2本花茎があり、交互に花を付けます。5月、7月に続いて3回目の開花です。
↑ バンダ・ミカドブルー 昨年は4回も咲いたのですが、今年は5月に咲いて、今回2回目です。高い所に吊るしてあるので、まさかカタツムリに食害されるとは思っていなかったのですが、見ての通り、見事に(?)に食べられてしまいました。花もいつもより色が薄く、小ぶりの感じがします。
↑ カテレア・パープラータの実 ランは実そのものがなかなか結実しないのですが、自然交配して実が大きくなりました。この実の中にはたくさんの粉のような種が入っているのですが、残念ながら素人には種を蒔いても発芽させることができないようです。ランは発芽するのにはラン菌の助けが必要で、ラン菌は親株の付近にあるそうなのですが、そこに種を蒔いてもほとんど発芽せず、発芽しても数株だそうです。無菌培養という方法があるそうですが、そのための器具や施設が必要なんだそうです。簡単に増やすことができないので、ランは普通の草花より高価になってしまうのですね。
コチョウランの仲間がいくつか花を付けています。
↑ 大輪コチョウラン(花径12㎝) ↓ 原種コチョウラン・マンセビ(花径3㎝)
マンセビは同じ茎に思い出したように間をあけて、花を1,2輪付けます。
↑ ↓ ミディコチョウラン(花径5㎝)
↑ ↓ ビッグリップ(花径6㎝)
ランの花のつくりは外側の3枚のガク(ほぼ同じ形、大きさ)と内側の3枚の花弁からなりますが、花弁の1枚は特別な形をしていて唇を付き出したような形をしていることからリップ(唇弁)といいます。このリップの根元におしべやめしべがあります。
コチョウランのビッグリップはその名の通り他のコチョウランよりリップが大きいです。下の写真のピンクのストライプ模様が入ったコチョウランはリップが大きいだけでなく他の2枚の花弁とほぼ同じ形、大きさになっています。東洋ランなどではこの咲き方を三蝶咲きと言っていますが、洋ランでも他にカトレアやシンビジュームなどでも見られます。
ランはこれからが花のシーズンです。今夏は例年より日照時間が短かったそうなので、花にどんな影響があったのか、ちょっと心配です。