まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

つくば蘭展 2023  青いコチョウラン

 1月22日~29日まで筑波実験植物園で行われているつくば蘭展へ行ってきました。まだコロナ感染者がそれほど減少はしていませんが、蘭展は頻繁に開催されるわけではないので、思い切って出かけました。予想通り混んでいたので、いつもの蘭展のようにゆっくりすることなく大急ぎで見て回りました。

 入り口で見た青のコチョウランが衝撃的でした。

↑ ↓ コチョウラン・ブルージーンズ

 写真で見ると青紫色ですが、実物はブルージーンズの名の通り、紺色でした。よく青い色水を吸い上げさせたコチョウランが売られているのを見かけますが、それとは全くの別物でした。本物の青いコチョウランでした。

 ブルージーンズは千葉大学の研究チームがツユクサ青い花を咲かせる遺伝子を遺伝子組み換え技術を使って導入し、青いコチョウランの花を咲かせることに成功したのだそうです。市場に出回るのもそう遠くはないでしょう。

 今回の蘭展は植物園の所有するランと3つのラン愛好家団体のランを公開する共催の蘭展です。

 展示されているランはカトレアが多いですが、今回は個別の名前は控えてこなかったので、名前が表示できないのが残念です。

↑ バンダ    ↓ デンドロビューム

↑ シンビジューム  ↓ パフィオペディルム

 いつもながら愛好家団体の出品されているランは、大株で花がたくさん付いていて見ごたえがあります。栽培技術の高さを物語っています。愛好家団体のランは園芸種が多いですが、植物園の所有するランは原種で希少種が多いです。

↑ ↓ トリコグロッティス・アポエンシス(フィリピン固有の希少種)

 フィリピン南部のミンダナオ島の山中で採取されたものを筑波植物園が1980年から栽培、開花させ、1991年に新種として発表され、その後採取記録がほとんどない希少種がそうです。1㎝に満たないかわいいピンク色の花を咲かせています。

↑ ↓ シンビジューム・トラシアナム(中国、タイ、ミャンマー原産)

 トラシアナムは独特な強烈な香りをもっています。香りの感じ方が個人差が大きく、ピーチという人もいれば、糠漬けの匂いという人もいるそうですが、私にはどちらとも言えませんが、あまり心地よい香りとは感じられないです。私の家の温室でも今、つぼみが膨らみ始めたところです。

↑ ↓ デンドロビューム・パーヴルム・ミヌツム(南太平洋の島国・バヌアツ原産)

 つくば蘭展のパンフレットの表紙を飾っているランです。株は大きいのですが、葉や花は小さく、花は1㎝に満たないような小さな青い花を付けています。花もちが良く、1つの花が3~4カ月と長く咲き続けるそうです。1997年にバヌアツの山中で採取され、植物園で大切に栽培されているそうです。

↑ バニラの花(ブラジル、メキシコ、アフリカなどの熱帯に100種ほど自生)

 バニラはつる性のランです。実が香料としてよくお菓子の香り付けに使われます。実はよく見かけるのですが、花は見た事がなく、つぼみを見るのは初めてです。カトレアに似た花を咲かせるそうです。咲いたところを見たかったです。

 いつもながら植物園の所有するランには驚かされます。今回も珍しいランの数々に期待を裏切られませんでした。

 コロナ感染の心配から駆け足の蘭展鑑賞になりましたが、久しぶりにランを堪能できました。特にブルーコチョウランが印象に残りました。コロナが終息し、ゆっくりとランを鑑賞できる日が早く訪れることを願っています。