9月とは思えない猛暑に「暑い、暑い」と言っているうちに突然涼しくなり、遅くまで鳴いていたミンミンゼミやツクツクボウシの鳴き声も聞こえなくなりました。私の庭では今年はセミが鳴き始めるのが遅く、しかもいつもならうるさいほど鳴き、暑さに拍車をかけるほどなのに、今年は時々思い出したような静かな鳴き方でした。アメリカのシカゴではこの夏、17年に1回大発生する17年ゼミと13年に1回大発生する13年ゼミが同時発生してたいへんな事になっていたと、NHKの「ダーウィンが来た」で紹介していました。そのうるささは、電車が走る地下鉄構内のレベルだそうです。
今年はヒガンバナの花が遅れていましたが、やっと咲き始めたようです。車で走っていて、あちこちで見かけるようになりました。(私の庭では9月初めに咲いてしまいましたが、それでも2週間ぐらい遅れての開花でした。)
9月も今日で終わり。今回はまつこの庭で咲き始めた初秋の山野草です。
↑ アキギリ(白とピンクのバイカラー) ↓ アキギリ(紫の濃淡)
アキギリはシソ科(サルビア科)の多年草で、日本の原種サルビアと言われています。中部地方から近畿地方にかけての山地に自生しています。アキギリは漢字で秋桐と書くように、春に咲くキリ(桐)の花によく似ているので秋に咲く桐の意で、この名があるようです。アキギリは紫色が普通種ですが、色の変異が多く、紫の濃淡、ピンクの濃淡、白、あるいはそれらのバイカラー(二色)などがあります。
↑ キバナアキギリ(黄1色) ↓ 紅花キバナアキギリ(黄と赤のバイカラー)
キバナアキギリはアキギリに姿形がそっくりですが、アキギリの変異種ではなく、独立した種です。アキギリは学名をサルビア・グラブレッセンス、キバナアキギリは学名をサルビア・ニポニカと言い、別の種であることが分かります。また、キバナアキギリは本州、四国、九州の山地に自生していることもアキギリとは異なります。
私の庭ではアキギリが自然交配して、色々な花を咲かせています。
↑ ミズヒキソウ ↓ 白花ミズヒキソウ
↑ ペルシカリア・レッドドラゴン ↓ バニカム・ヴァーガタム・チョコラータ
↑ フジバカマ ↓ 白花フジバカマ
↑ ワレモコウ ↓ オナモミ(白っぽいつぶつぶが雄花、イガイガしたのが雌花)
↑ コルチカム ↓ リコリス
↑ 彼岸花(9月初旬に咲いたものとは別の株) ↓ ヤブマメの花
↑ チャ(茶)の花 ↓ チャの実
↑ ↓ シュウメイギクとメドーセージとミカンサス・パープルフォール(グラス)
9月を振り返ると猛暑、熱中症警戒アラートに始まり、何回もの台風襲来、豪雨(特に能登豪雨)、大谷選手の大活躍、自民党総裁選などが連日TVを賑わしました。忙しい月でした。私は夏バテが長引いて、なかなか庭仕事をする意欲がわきませんでした。ジャングル化した庭を眺めながらため息をつくばかりです。そんな中でも季節を察知し花を付け、癒してくれる植物たちに感謝です。