水戸市の郊外にある七ツ洞公園へ、小雨が降る中、花友と「秘密の花苑」の今盛りのイングリッシュローズを見に行って来ました。七ツ洞公園は、ナビに収録されていないので、たどり着くまで大変でした。
やっとの思いで辿り着いて、車を駐車した場所(後で駐車場が何か所かあることが分かりましたが。)から一番近かったのが、「秘密の花苑」でした。駐車場からは森しか見えず、一体どこにバラ園などあるのだろうと思わせるところが、秘密の花苑の由縁なのですね。
少し下ったところにレンガの塀に囲まれ、その周りをさらに木立に覆われた「秘密の花苑」がありました。
↑ 入り口付近の白バラのパーゴラ ↓ ハニーサックルのパーゴラ
どちらのパーゴラもビクトリア調だそうです。
この「秘密の花苑」のようにたくさんの草花を植えこんだ庭園様式を「コテージガーデン」といい、19世紀以降イギリスで流行したそうです。たくさんのイングリッシュローズとパートナープランツ(一緒に植えることでお互いを引き立てあう植物)が植栽されていましたが、残念なことに名札が付いていず、名前が分からないものばかりでした。比較的最近植えられたバラには、オースチン社のタグが付いているものもありましたが・・・。自分たちが好きで庭で育てているゴールデン・セレブレーション、コンテ・ド・シャンパーニュ、グレイスなどは分かっても、その他は分かりませんでした。ハマナスの交配種と思われるバラもあり、これもイングリッシュローズなのか、それともイングリッシュローズ以外のバラも植えられているのかどうかもよく分かりませんでした。ボランティアの手が入って、美しく整えられているだけに、名札が無いのがちょっと残念でした。
その後は、水の流れにそって散策しながら、池やダム、いろいろなイギリス風の庭園施設(?)を見ました。 ↓ 整備されたばかりの木道
左側の湿地帯には、ホタルが生息するそうです。
↑ 井戸の廃墟(フォリー)ここから水が流れ落ちていくようになっているようです。
↑ 絵になる風景(ピクチャレスク)理念を表すフォリー
↑ ダム(ダムD) ↓ 璧泉
↑ 池の脇に咲いていたヤマボウシ
七ツ洞公園は、5つの池と5つのダム、そして緑豊かな森から構成されています。自然風景を庭園設計に取り入れるという18世紀のイギリス風景式庭園の手法を取り入れて、イギリスの会社の設計により造られたそうです。公園には、イギリスから輸入して設置されたという庭園施設があちこちに点在していて、水音を聞きながら散策すると、異次元の世界に迷い込んだようです。2012年公開の映画「テルマエ・ロマエ」のロケ地に一部分使われたのも納得でした。そのロケ以来七ツ洞公園は名前が知られるようになったようです。
七ツ洞という名前は、池のほとりに古墳時代の遺跡である「権現山横穴群」があり、この横穴が洞で7つ(5つ現存)あったとされ、それが由来だそうです。
小雨が降ったり止んだりの中、傘をさしながらでしたが、公園を訪れる人が少なかったので、ゆっくりと散策することができました。「秘密の花苑」のイングリッシュローズは見ごたえがありました。香りもすばらしかったです。バラ好きの花友は、「七ツ同公園=秘密の花苑=イングリッシュローズ」と思っていたらしく、ダムや池、フォリーなどの庭園施設の存在に驚いていたようです。たどり着くまでの迷走も忘れて、満足してくれた様子にわたしもうれしくなりました。私自身も七ツ同公園は映画のロケに使われたらしい、バラがきれいな庭があるらしいという事ぐらいしか知らず、今回訪れるにあたって(何しろ運転手を務めなければなりませんから)、少し調べたりもしましたが、実際に訪れてみるとこんなすばらしい場所が近くにあることに今更ながら驚きました。景色が曇って見えたのが、ちょっと残念でした。写真も曇って撮れています。次の機会には、是非晴れた日に、しかも秋バラが咲くころに訪れてみたいと思いました。