まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

「まつこの庭」のクレマチス

 クレマチスは、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、オセアニアに約300種が分布するつる植物です。クレマチスと言うと「ああ、テッセンね。」と言う人がいますが、正しくはテッセンというのは、中国産の原種のクレマチスのことで、園芸品種の交配種の親です。日本原産のクレマチスカザグルマとクサボタン、センニンソウで、やはり園芸種の重要な交配親となっているそうです。テッセンは花弁が6枚、カザグルマは8枚なので、園芸種のクレマチスも花弁の数でどの系統の血を引いているかが分かるようです。花弁が4枚のものもあります。

 クレマチスの野生種や園芸種は、花弁の数、花の大小、花形、咲き方、咲く時期などによっていくつかの系統に分類されています。中には「えっ、これもクレマチスなの?」と思わせるようなものもあります。ヨーロッパでは、バラと組み合わせて植栽されることから、クレマチスはバラのパートナープランツと言われています。

 「まつこの庭」には、約50種類ぐらいのクレマチスがありますが、早いものは3月の終わりごろから咲く中国原産のアーマンディから始まって、初夏と秋に2回咲くもの、3回咲くものなど秋の終わりごろまで咲きます。私の庭では、今の時期が、クレマチスの一番の盛りかもしれません。

 

 「まつこの庭」のクレマチスの女王はジョセフィーヌです。早咲きの大輪系で花径が10~12㎝ぐらいあり、咲き始めは半八重咲きの唐子(からこ)咲きです。咲き進むにつれて中央の花弁が次々と形を変えて、咲き始めと咲き終わりでは花姿を大きく変化させる不思議な花です。花もちもよく、咲き始めてから2週間以上経っています。f:id:myuu-myuu:20180513180611j:plain↑ ジョセフィーヌの2週間前    ↓ 現在

f:id:myuu-myuu:20180513175536j:plain

f:id:myuu-myuu:20180513180224j:plain上のような咲き方を唐子咲きと言いますが、咲き進むと真ん中の花弁が全開し、周りの花弁が落ちて、下のような八重咲きのようになります。

f:id:myuu-myuu:20180513180453j:plain

f:id:myuu-myuu:20180513180318j:plain1株の中で2種類の咲き方がありますが、もう一つの咲き方は上の写真のようですが、咲き進むと、やはり周りの花弁が落ち、下のような写真の花形になります。

f:id:myuu-myuu:20180513180533j:plainジョセフィーヌは、わたしの庭でもう15年ぐらい経っていると思います。通信販売の宿根草の福袋に入っていたものです。咲き始めは色がショッキングピンクで濃い筋が入り、あまり好きではないのですが、咲き進むにつれて優しいピンク色になり、最後はポンポン咲きになるのがかわいらしく好きです。こんなに表情を変えて、長く咲く花はなかなかないと思います。しかも、春だけでなく、2度3度と返り咲きするのも魅力です。

f:id:myuu-myuu:20180513183137j:plain↑ リトルマーメイド(ちょっとオレンジ色がかっています。)   ↓ 名前不明

f:id:myuu-myuu:20180513183350j:plain

f:id:myuu-myuu:20180513183254j:plain↑ 名前不明     ↓ プリンスフィリップ(花径18㎝の大輪です。) 

f:id:myuu-myuu:20180513183506j:plain

f:id:myuu-myuu:20180513183637j:plain↑ ニオベ    ↓ デミーズダブル

f:id:myuu-myuu:20180513183800j:plain

f:id:myuu-myuu:20180513183842j:plain↑ ルージュカージナル   ↓ 太河(紫と緑のバイカラーです)

f:id:myuu-myuu:20180513184011j:plain

f:id:myuu-myuu:20180513184106j:plain↑ 赤富士      ↓ トリーヌ 

f:id:myuu-myuu:20180513184411j:plain

f:id:myuu-myuu:20180513185211j:plain↑ ベル型クレマチス・クリスパ

f:id:myuu-myuu:20180513184548j:plain↑ 満開のサマリンタジョー  ↓ 満開のダッチェス・オブ・エジンバラ(八重咲き)

f:id:myuu-myuu:20180513184653j:plain

f:id:myuu-myuu:20180513184822j:plainバラ・ピエール・ド・ロンサールのパートナープランツとして植えたアンドロメダ(半八重咲き)ですが、バラはまだ咲いていません。バラが咲くころには、散ってしまいそうです。

 

 クレマチスも毎年新しい品種が発表されて、珍しい花や新しい花大好きの私はすぐ欲しくなります。「太河」は今年初めて「まつこの庭」に仲間入りしました。ジョセフィーヌにちょっと似ているなあと思って、買ってみたのですが、この先どんな展開を見せるかとても楽しみです。

 これから遅咲きのクレマチスのシーズンが始まります。バラも盛りを迎えると思うので、一緒に楽しみたいと思います。

初夏の「まつこの庭」(2)

 立夏を過ぎてから、まるで夏のような陽気から早春のような寒さになり、またこたつ生活に逆戻りです。このような陽気を表す言葉として、「春寒料峭(しゅんかんりょうしょう)」という言葉がテレビから流れて来ましたが、私は初めて聞く言葉でした。意味は、「春になって寒さがぶり返し、春風が肌寒く感じられること」だそうで、主に立春以後に使われる言葉だそうです。立夏を過ぎてから使うのはどうなのでしょうか? 梅雨寒という言葉はありますが、それにはまだ早いです。ぴったりの言葉がないということは、先人もこのような陽気を体験したことが無いほど、異常な気象ということなのでしょうか? 夏井いつき先生だったら、何と表現するのでしょうね。

 今回は、2回目の初夏の「まつこの庭」です。肌寒い日が続いているので、またバラの盛りは先送りになりそうです。

f:id:myuu-myuu:20180510105516j:plain↑ 銅葉のスモークツリー  ↓ 赤花のスモークツリー

f:id:myuu-myuu:20180510105826j:plain

f:id:myuu-myuu:20180510105908j:plain↑ ネグントカエデ      ↓ びっしりとつぼみを付けたフクレミカン

f:id:myuu-myuu:20180510110202j:plain実のなる木は豊作が1年おきと言いますが、去年フクレミカンは不作だったので、今年は豊作のようです。今年の冬は寒くて、葉が大部落ちてしまったのですが、つぼみと若葉が一緒に芽生えてきたので、びっくりです。ユズは去年大豊作だったせいか、つぼみがほとんど見えません。

f:id:myuu-myuu:20180510110032j:plain ↑ ギッシリと実を付けたビックリグミ    ↓ キングサリ

f:id:myuu-myuu:20180510110719j:plain

f:id:myuu-myuu:20180510111120j:plain↑ ハニーサックル   ↓ シラン

f:id:myuu-myuu:20180510111226j:plain

f:id:myuu-myuu:20180510111402j:plain↑ ↓ ダッチアイリス

f:id:myuu-myuu:20180510111439j:plain

f:id:myuu-myuu:20180510111553j:plain↑ ニゲラ   ↓ ジギタリス

f:id:myuu-myuu:20180510111703j:plain

f:id:myuu-myuu:20180510111330j:plain↑ 温室の中で咲くパンドレア  耐寒温度が0~5℃なので鉢植えにして温室に入れておいたら根を降ろしてしまい、つる性なので温室中を天井まで這いまわっています。

f:id:myuu-myuu:20180510112031j:plain↑ ↓ 温室の中で咲くセントポーリア

f:id:myuu-myuu:20180510112132j:plain

 今庭中に咲いている雑草が、ユウゲショウアメリカフウロです。

f:id:myuu-myuu:20180510112443j:plain↑ ユウゲショウ(夕化粧) 南アメリカ原産の多年草で明治時代に観賞用として移入されたが、野生化して日本全国に広がっているそうです。オシロイバナと同じように夕方咲くので、ユウゲショウの和名があります。

f:id:myuu-myuu:20180510113426j:plain↑ アメリカフウロ 北アメリカ原産の1年草で、戦後飼料に混じって持ち込まれ、野生化し、全国に広まったと言われています。花は小さく薄紫色をしています。日本原産のゲンノショウコによく似ていますが、花の時期がアメリカフウロの方が早く咲きます。アメリカフウロも花がもう少し大きく目立つ色ならば、雑草扱いされないだろうに・・・・。フウロソウの仲間のゲラニウムはバラのパートナープランツとして重宝されているのですから・・・・。

 雑草と一言で言っても、日本原産のもの帰化植物といろいろあるものなのですね。雑草さえも日本産は外来種に隅に追いやられそうなのですね。

 

 

 

 

「まつこの庭」の早咲きのバラ

 今年はバラの季節が早くやってくると思っていたのですが、思いのほかそれほどではないようです。今、早咲きのバラが咲いています。よその家の庭に比べて気温が少し低いようで、少しバラの開花が遅れているようです。

                     ※ バラの名前の後の( )は産出国

f:id:myuu-myuu:20180507160557j:plain↑ ↓ アイズフォー・ユー(イギリス)

f:id:myuu-myuu:20180507160622j:plainどちらも同じバラですが、咲き進むと中心の目の色が濃くなります。花弁の白地も季節によって、ピンクや紫などに色が変わります。

f:id:myuu-myuu:20180507161429j:plain↑ ジャクリーヌ・デュ・プル(イギリス)

f:id:myuu-myuu:20180507161803j:plain↑ イングリッシュローズ・グラミスキャッスル(イギリス)

f:id:myuu-myuu:20180507162048j:plain↑ オールドローズ・フランシス・デュブリュイ   ↓ オールドローズルイ14世

f:id:myuu-myuu:20180507161946j:plainルイ14世の方が黒みが強いです。

f:id:myuu-myuu:20180507162329j:plain↑ 原種バラ・ハコネサンショウバラ(日本)  ↓ 原種バラ・白ハマナス(日本)

f:id:myuu-myuu:20180507162501j:plain

f:id:myuu-myuu:20180507162550j:plain↑ ピンクグルーテンドルスト(オランダ)ハマナスの交配種です。

f:id:myuu-myuu:20180507162757j:plain↑ ツルバラ・アルティシモ(フランス)  ↓ ツルバラ・珠玉(シュギョク)日本

f:id:myuu-myuu:20180507162945j:plain

f:id:myuu-myuu:20180507163224j:plain↑ 原種バラ・ピンクノイバラ(日本) バラの世界にツル性をもたらしたバラです。

f:id:myuu-myuu:20180507163639j:plain↑ ブルームーンストーン(日本) 実物はもっと優しい感じの紫色です。去年の秋に新発売されたばかりの私の大好きな河本純子さん作出のバラです。花名は、河本さんの甥にあたる大野耕生さんが同名の石から命名したそうです。雑誌の写真を見て一目で気に入り、河本バラ園に直接送ってもらいました。たくさんつぼみが付いている苗が送られてきて、グリーンがかったクリーム色の蕾からピンクがかった紫色の花が見えた時のうれしさといったら・・・・。期待を裏切らないバラでした。

 

 「まつこの庭」がバラの盛りを迎えるのには、あと1週間から10日ぐらいかかりそうです。

 

 

初夏の山野草

 今日5月5日は、子どもの日(国民の祝日)で、またこの日は端午の節句でもあります。端午の節句はもともとは古代中国の菖蒲を用いた邪気払いの行事で、日本へは平安時代に伝わり、田植えの行事と結びつき、武士の時代になると「勝負」や武道を重んじる「尚武」と菖蒲をかけ、男の子の節句として定着していったそうです。昭和23年に5月5日が「子どもの日」として制定されましたが、この日は男の子も女の子も関係なく子どもの健やかな成長を祝う日となりました。

 また今日は、二十四節気の一つ立夏です。例年ゴールデンウイークが終わるころになると、草木の緑が濃くなり、吹く風も心地よく、生き物たちの動きも活発になり、夏の気配を感じるようになるのですが、今年は4月になったとたんに初夏のような陽気が続いています。「まつこの庭」の植物たちも季節を先取りしているようです。

 今回は、「まつこの庭」に咲く山野草の花です。

f:id:myuu-myuu:20180505133713j:plain↑ 地エビネ      ↓ サンズンアヤメ

f:id:myuu-myuu:20180505133846j:plain

f:id:myuu-myuu:20180505134042j:plain↑ クリンソウ・アップルブロッサム   ↓ ミヤコワスレ

f:id:myuu-myuu:20180505134159j:plain

f:id:myuu-myuu:20180505134252j:plain↑ コウリンタンポポ    ↓ クロバナフウロ

f:id:myuu-myuu:20180505134323j:plain

f:id:myuu-myuu:20180505134546j:plain↑ ラナンキュラス・ゴールドコイン  ↓ クリムゾンクローバー

f:id:myuu-myuu:20180505134505j:plain

f:id:myuu-myuu:20180505134919j:plain↑ 白実ワイルドストロベリー  ↓ グレコマ(斑入りの葉)とヘビイチゴの赤い実

f:id:myuu-myuu:20180505135003j:plain

f:id:myuu-myuu:20180505134759j:plain↑ 斑入りミズヒキソウ    ↓斑入りギボウシ・サガエf:id:myuu-myuu:20180505134716j:plain

f:id:myuu-myuu:20180505135348j:plain↑ オキザリス   ↓ ダイコンソウ

f:id:myuu-myuu:20180505135558j:plain

f:id:myuu-myuu:20180505140132j:plain↑ クサノオウ      ↓ ハルジオン

f:id:myuu-myuu:20180505140238j:plain

 今の時期車で走っていると、栗畑や野原、土手などで小さな白やピンクの花をよく見かけます。私の庭にも所々に固まって咲いています。ハルジオンです。

 ハルジオンはキク科の多年草で、北アメリカ原産の植物です。大正時代に観賞用として日本に持ち込まれ、野生化し、帰化植物として定着したそうです。白やピンクの花を5月頃に咲かせます。ハルジョオンと誤って呼ばれることもありますが、6月に咲くよく似たヒメジョオンと混同し、名前まで混同しているようです。ハルジオンは、春に咲くシオン(紫苑)という意味で、牧野富太郎博士が命名しました。ハルジオンは春紫苑と書き、ヒメジョオンは姫女苑と書きます。ヒメジョオンは、やはり北アメリカ原産で、明治の初めに日本へ渡来しているそうです。

 ハルジオンとヒメジョオンは名前だけでなく花そのものもよく混同されますが、ハルジオンは5月頃に咲き、ヒメジョオンは6月頃に咲きます。花色も前者は白やピンクでつぼみが枝垂れますが、後者は白だけでしだれることはありません。一番分かりやすいのは、茎を折ると前者は中空で、後者は白い髄で見たされていることです。同時に咲くことは無いようなので、直接比べることはできないですね。

 ハルジオンもヒメジョオンも貧乏草と呼ばれることがあります。私は子どものころ、傷んだかやぶき屋根に生えているのを見たことが有り、屋根をふき替える余裕のない貧しい家に生えるから貧乏草というのだと自分なりに解釈していました。調べてみるといろいろな説があるようです。強健な植物でどんな荒れ果てた土地でもたくましく育つことからどんな貧乏な家の庭にも生えるという説、手入れが行き届かず、ハルジオンやヒメジョオンに占領された土地は痩せた土地になり、作物が良く育たず貧乏になるという説があるようです。

 なんだか「手抜きしないで、雑草はこまめに抜きなさいよ」と戒められているような気がしてきました。「まつこの庭」の貧乏草は、ヤブガラシかな?これからどんどん暑くなるので、草取りが大変です。

 

 

初夏の「まつこの庭」(1)

 今日は雨風が強く、メイストーム(5月の嵐)というそうです。

 白とブルーの庭だった「まつこの庭」は 、オーニソガラムやシラーカンパニュラータやアジュガが終わり、5月に入り別の表情を見せています。オーニソガラムの白からキャットミントやシャスターディジー、オルヤラが主役の白い庭になりました。

f:id:myuu-myuu:20180503093033j:plain手前がキャットミント、奥がシャスターディジー、その間にコンフリーです。

f:id:myuu-myuu:20180503093355j:plain↑ キャットミント   ↓ シャスターディジー

f:id:myuu-myuu:20180503093711j:plain

f:id:myuu-myuu:20180503093807j:plain↑ コンフリー   ↓ キャットミント(手前)とオルラヤ(奥)

f:id:myuu-myuu:20180503093919j:plain

f:id:myuu-myuu:20180503094103j:plain↑ オルラヤ(バラのパートナープランツとして使われることが多いです。)

 玄関前のビオラとチューリップのプランターもチューリップが終わり、ビオラがまだまだ元気です。10月からすでに7か月もの間咲き続けているご長寿植物(?)です。玄関前の模様替えもあとちょっとの間、待てそうです。

f:id:myuu-myuu:20180503094512j:plain

f:id:myuu-myuu:20180503094614j:plain真ん中の黄緑の葉は、ルプス・サンシャインスプレンダーです。

f:id:myuu-myuu:20180503094651j:plain↑ キンギョソウ(黄色の花)とネメシア(白い花)とビオラ(右側の花)

f:id:myuu-myuu:20180503094918j:plain↑ フクシア中心のキャンパスプランター小さなイスの上の花は左がマーガレットとフクシア、右がミニローズ・モカです。

f:id:myuu-myuu:20180503095838j:plain↑ 満開のナニワイバラ  ↓ 満開のクレマチス・ジョセフィーヌ

f:id:myuu-myuu:20180503100025j:plain

 シラーカンパニュラータやアジュガのブルーの花に代わって、

f:id:myuu-myuu:20180503100228j:plain↑ シラー・ペルビアナ  ↓ ダッチアイリス  などが咲いています。

f:id:myuu-myuu:20180503100502j:plain

 そして庭のあちこちに点在して、オレンジ色の塊を作ったり、白い花に彩りを添えているのが、ナガミヒナゲシです。

f:id:myuu-myuu:20180503100614j:plain

 ナガミヒナゲシは、ケシ科の一年草で、地中海沿岸原産で、ヨーロッパ、南北アメリカオセアニア北アフリカ西アジア、日本などに広く分布しています。花色はオレンジと赤です。私の庭ではピンク色っぽい花も咲きます。和名のナガミヒナゲシは漢字で長実雛芥子(長実雛罌粟)と書くように、果実は細長く、和名はこの実の形から付けられています。1つの実の中に約1500個の種子が入っていると言われ、1株の茎に多いものだと約100個の実を付けるそうですから、約15万粒の種子を持っていることになり、その繁殖力の強さが想像できます。

 日本には、輸入穀物に紛れて入って来たと推測されていて、ナガミヒナゲシが最初に確認されたのは1961年に東京だったそうですが、2007年には全国で繁殖が確認されたそうです。余りにも細かい種なので、自動車のタイヤなどに付着して全国に広がったのではないかという学者もいます。帰化植物として全国に自生していますが、目にするようになったのは、ここ10年ぐらいで、歴史はまだ新しい植物なのですね。

 夏目漱石の小説に「虞美人草」というのがありますが、虞美人草というのはヒナゲシのことだそうです。中国の武将項羽の愛人「虞」が葬られたお墓に咲いた真っ赤な花を「虞美人草」と名付けたという由来があるそうです。(ちなみに漱石の小説の内容は、虞その人の話ではありません。)「コクリコ坂から」という映画がありますが、このコクリコというのは、フランス語でヒナゲシを意味するそうです。

 ナガミヒナゲシは、他のケシと違って麻薬性もなく、まだ危険外来種として特定外来物には指定されていないようですが、繁殖力が強いので、注意が必要と呼びかけている都道府県もあるようです。私の庭では、去年より少なくなったような気がします。

 

 

バラとクレマチスが咲き始めました !!

 例年より少し早くバラとクレマチスが咲き始めました。「まつこの庭」はすっかり春から初夏へと季節が移り変わりました。

 今年の冬はことのほか寒かったせいか、たくさんバラが枯れました。この辺りの土がバラには合わないという人もいて、そのせいかもしれません。

 「まつこの庭」で一番早く咲いたのは、オールドローズのオールドブラッシュです。

f:id:myuu-myuu:20180430182007j:plain中国のバラで、四季咲き性が強いことから、中国では「月季花」とか「長春花」と呼ばれています。四季咲き性の現代バラの作出に大きな役割を果たしたバラとして有名です。日本でも古くから栽培され、古い民家の庭先に何気なく咲いていることがあるそうです。早咲きで、例年ゴールデンウイーク頃に咲きます。

f:id:myuu-myuu:20180430181937j:plain↑ オールドローズ・ソレイユドール(フランス語で黄金の太陽の意)世界で初めて作出された園芸種の黄花のバラで、歴史的に貴重なバラです。病気に弱いのが欠点です。

 今、「まつこの庭」で一番盛りのバラはナニワイバラです。中国原産の原種で、やはり早咲きです。和名のナニワイバラの由来は、江戸時代に大阪の商人によってもたらされたからと言われています。

f:id:myuu-myuu:20180430184444j:plainナニワイバラの交配種にハトヤバラ(ピンクナニワイバラ)があります。

f:id:myuu-myuu:20180430184729j:plain↑ ハトヤバラ

f:id:myuu-myuu:20180430185824j:plain↑ デンティベス(イギリスのバラ) ↓ かおりかざり(日本のバラ)

f:id:myuu-myuu:20180430185749j:plain

f:id:myuu-myuu:20180430184908j:plain↑ ミニバラ・モカ(つぼみはオレンジ色ですが、開花すると黄土色をしていて、時間が経つとピンク色がかってきます。秋の色は本当に茶色でモカという名がぴったりです。色が何とも言えず、大好きなバラです。)

 

 バラのベストパートナープランツと言われるクレマチスも咲き始めました。

f:id:myuu-myuu:20180430185330j:plain↑ レベッカ   ↓ 名前不明

f:id:myuu-myuu:20180430185444j:plain

f:id:myuu-myuu:20180430185520j:plain↑ ↓ ジョセフィーヌ(同じ株なのに咲き方が2種類あります。)

f:id:myuu-myuu:20180430185629j:plain

f:id:myuu-myuu:20180430190103j:plain↑ 雪の粧    ↓ サマリタンジョー

f:id:myuu-myuu:20180430190231j:plain

f:id:myuu-myuu:20180430190309j:plain↑ 篭口(ロウグチ)  ↓ 藤のかほり

f:id:myuu-myuu:20180430190445j:plain

 例年より早くバラの季節に入りました。まだ咲きはじめなので、これからどんどん咲きます。バラのパートナープランツと言われるクレマチスだけでなく、ジギタリスやデルフィニューム、カンパニュラなども咲き始めます。楽しみがいっぱいです。

 バラの花を求めてバラ園に出かける楽しみもあります。今年はどこまで出かけましょうか。考え中です。

福神草の植え替え

 去年の11月に温室に入れて冬越しした福神草を、発泡スチロールの箱や植木鉢から出してみました。去年は5月の連休が終わってから植え替えをしましたが、今年は連日初夏のような天気が続いているので、10日早く植え替えをすることにしました。去年の春は、深さ1メートルの穴から掘りだすのが大変でしたが、温室の中で冬越し出来ることが分かったので、今年は作業が楽のはずでした。

f:id:myuu-myuu:20180428185001j:plain↑ 11月に取り込んだ時の様子   ↓ 4月の様子(茎が枯れてしまいました。)

f:id:myuu-myuu:20180428185153j:plain

f:id:myuu-myuu:20180428185235j:plain↑ 土の中から出した球根の様子(茎のついていたところはくぼんでいますが、腐ってはいません。丸くふくらんだ部分が球根で新しい芽が出てくるところです。

f:id:myuu-myuu:20180428185031j:plain↑ 11月の鉢植えの様子  ↓ 4月の様子(茎は2本になってしまいました。)

f:id:myuu-myuu:20180428185908j:plain

f:id:myuu-myuu:20180428185940j:plain茎の節の所から新しい芽が出て、かなり大きくなっています。これを切り取って土や水に挿しておくと、根が出てきて挿し木苗ができます。去年この方法で福神草をたくさん増やしました。

f:id:myuu-myuu:20180428185052j:plain↑ 11月に取り込んだ子苗の鉢(挿し木で増やしたものです。) 

f:id:myuu-myuu:20180428190218j:plain↑ ↓ 4月の様子(葉が元気なものと枯れてなくなってしまったものとあります。) 

f:id:myuu-myuu:20180428190132j:plain

f:id:myuu-myuu:20180428190605j:plain土の中から出してみたら、小さいけれど腐らずに球根が残っていました。

 小さい球根は、大きくなることを想定してそのまま2回り大きい鉢に植え替えました。10鉢できました。芽が3つぐらいの中ぐらいの大きさの球根も、そのまま2回り大きい鉢に植え替えました。これも10鉢できました。

f:id:myuu-myuu:20180428191409j:plain

 大変なのは、大きい球根です。芽が2つか3つあるように切り分けます。手で割れるものもありましたが、割れないものは鎌を使って切り分けました。大きい球根が入っている発泡スチロールの箱が4箱あったので、自分でもうんざりするほどのたくさんの植え株(球根)が出来ました。

f:id:myuu-myuu:20180428191912j:plain  大きい球根の半分は地植えにするつもりで、あと半分は譲る約束をした人への仮り植えをしようと思います。

 福神草を譲ってもらったおじさんに教えてもらったように、地植えは1株当たり、50㎝四方の地面をよく耕し、スコップ1杯の有機肥料(鶏糞や牛糞など)と1握りの化成肥料をよく混ぜます。平らにした土の上に芽の位置をよく確認して球根を置いて、

f:id:myuu-myuu:20180428192852j:plain

土を山形にかけ、水をたっぷりかけます。

f:id:myuu-myuu:20180428192957j:plain植えつけてから約1か月ぐらいで芽が出て来ます。花が咲くのは、それから更に2カ月ぐらい経ってからで、7月の半ばから終わりごろになると思います。

 穴から出さなくても済むので楽だと思っていましたが、量が去年の比ではないので、とんでもなかったです。というのは去年は穴が1つとプランター1つでしたが、今年は地植えにしたもの4株の発泡スチロール4箱の他に大きなプランター1つと子苗20鉢ぐらいを温室に取り込んでいたのです。今日は、温室から出すのと子苗の球根を植え替えるだけでくたびれてしまい、地植えは2株しかできませんでした。残りは明日です。