「まつこの庭」には、毎年春から秋にかけてたくさんのチョウがやってきます。
「まつこの庭」には、いろいろなチョウの幼虫の食草(幼虫が食べる植物のこと)やチョウの成虫の蜜源植物(成虫が密を吸う植物のこと)が豊富にあるからだと思います。自然のバタフライガーデンになっています。
3月、春1番にやってくるのは、モンシロチョウです。庭一面に咲くムラサキハナナがモンシロチョウの食草であり、蜜源植物だからです。
↑ ペチュニアの蜜を吸うモンシロチョウ ↓ バーベナの蜜を吸うモンシロチョウ
次に3月の終わりごろからやってくるのは、ツマグロヒョウモンです。パンジーやビオラなどスミレ科の植物が食草です。
↑ ナデシコの蜜を吸うツマグロヒョウモン ↓ パンジーの蜜を吸うツマグロヒョウモン
4月の後半になると次々とアゲハの仲間がやってきます。「まつこの庭」には、9種類のアゲハの仲間がやってきて、秋まで楽しませてくれます。ナミアゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハ、ナガサキアゲハ、オナガアゲハ、ジャコウアゲハ、アオスジアゲハです。ナミアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハ、ナガサキアゲハの食草はミカン科の植物で、「まつこの庭」には、ユズやサンショウの木がたくさんあります。ナミアゲハやクロアゲハの幼虫は、デコポンの葉がお気に入りのようで、ちょっと目を離すと丸裸にされてしまいます。
↑ ナミアゲハ(夏型) 春型に比べて黒い線が太く濃いです。
↑ クロアゲハの幼虫(赤いつのがクロアゲハ、オレンジ色がナミアゲハの幼虫)
↑ ペチュニアの蜜を吸うクロアゲハ ↓ ナデシコの蜜を吸うカラスアゲハ
キアゲハはナミアゲハによく似ていますが、食草はミカン科の植物ではなく、セリ科の植物で、セリ、ミツバ、ニンジン、パセリなどです。「まつこの庭」には、野生のミツバが生えています。
↑ バーベナの蜜を吸うキアゲハ ↓ サンショウの木に止まるキアゲハ
↑ ヤブガラシの花の蜜を吸うアオスジアゲハ 食草はクスノキ科の植物で、クスノキ、タブノキ、ヤブニッケイなどです。「まつこの庭」に続く竹林には、クスノキがあります。アオスジアゲハは蜜を吸うストローが短いので、小さな花の蜜を好みます。動きがすばやくなかなか写真に撮れません。貴重な1枚です。
↑ ジュズダマに止まるアカボシゴマダラ このチョウは、中国からやってきた外来種で、関東地方一円に勢力を拡大しているそうです。日本のアカボシゴマダラ(沖縄の方にしか生息していません。)と交雑する恐れがあり、心配されているそうです。去年初めてみて、アサギマダラと間違えてしまいました。
↑ ヨツバヒヨドリの蜜を吸うアサギマダラ(ユリ園で見かけたものです。)
2,3年前までは、「まつこの庭」には7種類のアゲハチョウがやってくると自慢していました。温暖化の影響で西日本にしか生息しなかったようなチョウが関東地方の方まで勢力を拡大するようになって、「まつこの庭」でも見られるようになったのが、ナガサキアゲハです。今年初めて確認できたのが、オナガアゲハです。今まで見たことのない白の細長い斑紋を見ておやっと思ったのです。長い尾状突起が特徴的ですが、今までクロアゲハやモンキアゲハと同一視していたのだと思います。オナガアゲハは日本全国に生息し、食草はコクサギやサンショウなどで、「まつこの庭」にはそれらの植物が豊富です。1年中花の絶えない庭を目指しているので、蜜源となる植物も豊富です。チョウの蜜源として有名なのがブッドレアやフジバカマですが、「まつこの庭」にはフジバカマはありますが、ブッドレアはありません。「まつこの庭」でチョウがよく集まっているのは、バーベナ、フロックス、ペチュニアなどです。
9種類のアゲハチョウを写真に収めるのが私の夢ですが、チョウは動きが素早く写真に撮るのが難しいです。