クリスマスローズが2月に入って咲き始めました。例年より少し開花が遅れているような気がします。鉢植えは軒下やビニールハウスの中に置いてあるので、庭植えよりも早いのですが、今年は庭植えでも咲き始めたものがあります。
クリスマスローズは、キンポウゲ科の宿根草で、花が少ない時期に開花するので、とても人気があります。原種はヨーロッパ全域から地中海沿岸、バルカン半島、黒海沿岸、中国まで広範囲に分布し、約20種に分類されているそうです。
↑ ↓ 原種・ピンクニゲル(ノイガー)
ニゲルの普通種は白で、クリスマスの時期にバラのような花が咲き始める(実際にはクリスマスの後に開花することが多いそうです。)ことからクリスマスローズと呼ばれ、欧米ではクリスマスローズと言うと、ニゲルを指すそうです。
クリスマスローズの花色は、白、赤、ピンク、黄、緑、黒などがあり、咲き方もシングル(一重咲き)、セミダブル(半八重咲き、アネモネ咲きとも言います。)、ダブル(八重咲き)があります。最近はダブルの中でも花弁がもっとたくさんあるものは多花弁咲きと言っています。椿などで言う千重咲きのようなものかと思います。原種はほとんど一重咲きです。
★★★ 原種交配 ★★★
↑ ↓ ピンクフロスト(ニゲル × リビィダス)
↑ ピンクフロストですが、上のに比べて黄色味が強いのは、リビィダスの花はあずき色から緑色まで色幅があるので、あずき色のリビィダスを交配に使うと赤味が強くなり、緑色を使うと黄色味みが強くなるからのようです。
↑ ↓ ウインターベル(ニゲル × フェチダス)
★★★ ダブル ★★★↑ ↓ ピンク(裏)と白(表)のバイカラー、しかもピンクピコティ(縁取り)
↑ 白にピンクのミスト(細かい点模様) ↓ 白のフリル咲き
★★★ セミダブル ★★★
↑ グリーン(ガクが6枚) ↓ 白多花弁(小花弁5重)
クリスマスローズは外側の花弁と思われている部分は本当はガクで5枚が普通です。実際の花弁は退化していて、蕊の元にぽつぽつと残っていて、それをネクタリーと呼んでいます。そのネクタリーの部分が小さな花弁になったものをセミダブルと言っています。小花弁化したものは普通1重か2重ですが、中には3重以上あるものもあり、多花弁セミダブルと言っているようです。
★★★ 多花弁 ★★★
↑ ↓ 白(花弁7重)
↑ ↓ アプリコット(花弁7重)
花弁の重なりが10重以上のものもあり、超多花弁と言っているようです。
↑ ↓ 地植えのクリスマスローズ・シングル
昨夏の酷暑で沢山のクリスマスローズを枯らしました。無事夏を越せたクリスマスローズも息絶え絶えのものもあり、どのぐらい花が見られるか、ちょっと心配です。それでもクリスマスローズは、前年とはまた違った表情を見せてくれるので、楽しみでもあります。