11月になりました。今年もあと2ヶ月で終わろうとしています。新年から始まったコロナ騒動も収束の兆しが見えるどころか、ヨーロッパでは第2波の大きな波が来て、またロックダウンするところもあるそうです。インフルエンザとの同時流行も懸念されています。コロナ、コロナ、で今年1年が終わってしまいそうです。
初夏から晩秋まで「まつこの庭」を彩ってくれる植物の1つがサルビアとその仲間たちです。今盛りを迎えているのがピンクレウカンサとパイナップルセージです。
↑ ↓ ピンクレウカンサ
↑ ↓ パイナップルセージ(葉がパイナップルの香りがします。)
サルビアの仲間は世界で約900種あると言われています。一年草や宿根草、初夏咲き、夏咲き、秋咲き、初夏から晩夏まで咲き続けるものなど様々です。サルビアと言うと、夏学校や公園の庭、道路沿いなどに植栽されている真っ赤なサルビアを思い浮かべると思いますが、それはスプレンデスと言う名の一年草のサルビアです。ブラジル原産で、赤の他にピンク、紫、白などがあります。
私の庭のサルビアはほとんどが宿根草のサルビアですが、地植えで冬越しできるものと寒さに弱くできないものとがあります。できないものは鉢植えにして温室の中で冬越しします。レウカンサとパイナップルセージは寒さにやや弱く私の庭では冬越し出来ません。鉢ごと温室に取り込みます。
ところで、サルビアは2つの名前を持つものが多いですが、たとえばレウカンサはサルビア・レウカンサとメキシカンブッシュセージ、パイナップルセージはサルビア・エレガンスとも言います。私は初めセージと言うとハーブとして利用されるものを指し、サルビアは花を鑑賞するものなのかと思っていましたが、サルビアは学名、セージは英名なのだそうです。従ってサルビアとセージの2つの名を持つことになり、普通はどちらかで呼ばれることが多いようです。
↑ サルビア・レウカンサ(メキシカンブッシュセージ)秋咲きの代表的なサルビアで、レウカンサと言うとこの紫色のものを指します。
↑ メドーセージ(サルビア・ガラニチカ) 初夏から晩夏まで咲き続けます。繁殖力も旺盛で、地植えで楽々冬越し出来ます。
↓ ロシアンセージ(サルビア・ヤンギ) 初夏と秋の2回咲く感じです。
学名で呼ばれるときは、サルビア・レウカンサはレウカンサ、サルビア・エレガンスはエレガンスと言うように、普通サルビアを省略することが多いようです。
↑ チェリーセージ・ホットリップス ↓ チェリーセージ・ミラージュ
チェリーセージも初夏と秋の2回咲く感じがします。
↑ ラベンダーセージ ↓ スプレンデス・あやのピーチ
私はずっとこの花はサルビア研究家の水戸植物園の西川綾子さんが交配したサルビアなのかと思っていました。「西川綾子の花ぐらし」と言う本の中で、西川さんがブラジルから導入した時に、流通名のなかに西川さんの名前を入れて命名したと言うことが書かれていて、西川さんが交配したのではないことが分かりました。このサルビアは背が高くなり、たくさんの優しいピーチ色の花を付けます。普通のスプレンデスは1年で終りですが、あやのピーチは温室の中で冬越しして今年また花を付けたのです。去年新発売になったスーパーサルビアのようです。↑ ↓ スーパーサルビア
温室の中で冬越しして、今年また花を咲かせました。
アキギリやコリウス、シソもサルビアの仲間で、同じような花を咲かせます。↑ ↓ アキギリ
↑ ↓ コリウス
長く葉色を楽しむために花を咲かせないので、残念ながら花の写真がありません。
↑ 赤ジソ ↓ 青ジソ
暦の上ではもうすぐ立冬です。いつ霜が降りても不思議ではありません。外で冬越しできないサルビアは花を切って温室に取り込まなければなりません。晩秋に見ごろを迎えるサルビアほど寒さに弱いのがちょっと皮肉です。