遅れて梅雨入りしたものの、雨らしい雨が降らず、庭の土の乾きが早く、毎日水かけに追われています。雨が降って欲しいです。
今まつこの庭では、ヘメロカリスが花盛りです。
ヘメロカリスはユリ科の植物で、もともとは日本や中国に自生するカンゾウやキスゲをもとにして、100年ほど前にヨーロッパで、第2次世界大戦後はアメリカを中心に品種改良されたものだそうです。ヘメロカリスと言うと一般的には園芸種のヘメロカリスを指すそうです。アメリカのヘメロカリスのカタログを見る機会があったのですが、驚くような色の組み合わせや奇抜な模様の入った花、形や大きさの大胆な変化など、アメリカ人の感覚と日本人の感覚があまりにもかけ離れているのに驚きました。とてもカンゾウやキスゲが元になっているヘメロカリスとは思えませんでした。
↑ ヤブカンゾウ
ヤブカンゾウはヘメロカリスの原種の一つで、古い時代に中国から日本に入って来て、今では日本各地に自生しているようです。私の庭にも昔からあり、増えるたびにあちこちに移植したので、梅雨の時期の庭を明るく彩ってくれています。オレンジ色の細い花弁に濃いオレンジ色のスジ模様が入り、八重咲きです。八重咲きのヘメロカリスに大きな影響を与えているようです。ヤブカンゾウは咲き始めたばかりです。
ヘメロカリスの色はオレンジ色や黄色を中心に赤、赤黒、ピンク、紫、白に近いクリーム色など、形や大きさは大輪、小輪、丸弁、細弁、波状(フリル)弁など、咲き方は一重咲き、八重咲き、2色咲き、フリル咲き、スパイダー咲き(花弁が超細弁)などバラエティーに富んでいます。日本でも盛んに育種が行われているようです。
☆☆☆ 一重咲き ☆☆☆
☆☆☆ 八重咲き ☆☆☆
☆☆☆ 2色咲き ☆☆☆
☆☆☆ フリル咲き ☆☆☆
☆☆☆ スパイダー咲き ☆☆☆
ヘメロカリスはギリシャ語でhemer(1日)callos(美)が語源となり、1日限りの美を意味するそうです。英名のディリリーも、day(1日)lily(ユリ)で、1日花であることが名前の由来になっているそうです。朝花が開くと夕方には閉じてしまいますが、次々に花を咲かせるので、開花期間は比較的長いと言っても良いと思います。2回咲く2季咲きのヘメロカリスもあります。
梅雨明けまで花を楽しませてくれると思います。