今の時期、冬枯れた庭に咲く花はスイセンぐらいですが、温室の中ではランが花を咲かせています。小さい方の温室ではシンビジューム、大きい方の温室ではカトレアなどです。
今回は、カトレアです。「まつこの庭」の温室には、カトレアが一番多く約150鉢ぐらいあります。
一般にカトレアと言っているものには、カトレア属、ブラソボラ属、レリア属などがありますが、これらの族同士は交雑できるので、カトレア属の近縁種、交配種などまとめてカトレアと言っているようです。属や名称の変更などもあり、複雑なので、私もこのブログで同様にカトレアと言っています。
原産地は、メキシコ、ベネズエラ、コロンビア、ブラジルなどの中南米で、特にブラジルがカトレアの種類が多く、国花がカトレアになっているほどです。
カトレアを育てる前は、私にとってカトレアは、「紅白歌合戦の時に歌手が胸につける豪華な花」というイメージがありました。シンビジュームを育てるようになってからも、温度の問題などで一般人には育てられない高嶺の花と思っていました。昭和の終わりごろ、花木センターで咲き終わったカトレアが安く売られているのを見て、挑戦したくなりました。冬の寒い時期は職場の机の上で世話をしました。鉄筋コンクリートの建物は、木造の家と違い、暖房を切っても10℃以下にはならないことに気づいたからです。初めてピンクのカトレアが咲いた時の感動を今でも覚えています。温室を建てたきっかけは、カトレアをたくさん育てたくなったからです。カトレアを育てるようになって、30年ぐらいになります。
↑ 初めて咲かせたカトレア(名前不明)30才になります。ここ3,4年株が弱り、花も咲かず、枯れてしまうかと心配したのですが、今年しばらくぶりに花を咲かせました。
↑ ポカイタージェリナ ↓ パーシバリアナ
↑ ピュアーイエロー ↓ チョンコルニー
↑ アルマキーティップマリー ↓ サンタバーバラ・サンセットショータイム
↑ サクラリトルレジェンド
カトレアを育て始めて30年、初めの頃は「これぞカトレア」と思わせる園芸種の大輪のピンクやラベンダー色のカトレアが美しいと思っていましたが、ラン展やラン園巡りをするうちに、オレンジや黒みがかった赤の花を咲かせるカトレアや小ぶりの小さな花を咲かせる原種のカトレアに心惹かれるようになりました。ランの世界はまだまだ尽きそうにありません。