9月になっていくらか涼しさを感じるようになって、やっとエンゼルトランペットが咲き出しました。黄色のトランペット型の花をいくつもつり下げるようにして、甘い香りを漂わせています。
エンゼルトランペットは、和名をキダチチョウセンアサガオと言い、ナス科の植物で、熱帯花木です。熱帯アメリカ原産で、しかも高地に自生しているので、日本の暑さには弱く、盛夏を迎える前に咲くと、盛夏には花は休みます。気温が下がり涼しくなり始めると2番花が咲きます。我が家では、盛夏前には咲かず、今の時期になってやっと咲き始めました。今年は、今の時期に街中で見かけるので、咲く時期が変わってきているのかもしれませんね。
寒さにはもちろん弱いですが、「まつこの庭」では、外で冬越しします。葉が霜で枯れたら茎を切り取って、土をかぶせておけば、冬を無事越して、春に芽が出てきます。切り取った茎を利用して株を増やすこともできます。芽があることを確認して、30センチメートルぐらいに切って水や土にさして、室内におけば、根が出てきます。それを霜が降りる心配のなくなった5月の連休のころに植えればいいのです。2、3か月で人の背丈よりも大きくなり、たくさんの葉を茂らせ、花を咲かせるのですから、そのエネルギーは凄まじいものがあります。
先日NHKの「趣味の園芸」で、エンゼルトランペットが流行したのは今から20年ほど前だということを言っていたので、もうそんなに経つのかと驚きました。その当時、私も夢中になり、黄色の他にピンクや白などもたくさん植えて、多い時は1株に100輪もの花が咲いたものでした。今は、飽きてしまって手入れもおろそかにしているので、やっと生きているというところで、そんなには咲きません。ごめんなさい。
街を車で走っていると、時々大株のエンゼルトランペットがたくさん花をつけているのを見かけます。大株になるので、庭が狭いと持て余します。また、地下茎に幻覚症状を起こす毒を持っているということなので、あまり庭に定着しなかったのかもしれませんね。
<季節はずれの花や生き物>
↑ 西洋アサガオ・スカーレットオハラ アサガオは、夏の盛りを象徴する花ですが、「まつこの庭」の西洋アサガオは今の時期になってやっと咲き始めます。霜が降りるころまで咲き続けます。
↓ ヨウラクタマアジサイの蕾
↑ ヨウラクタマアジサイ アジサイの多くはは6月ごろに咲きます。このアジサイはもともと咲くのが遅く7月の終わりごろですが、今年は今頃になってやっと咲きました。右上の丸いのがつぼみです。この丸い玉のようなつぼみが大きくなって割れて(写真中央当たりに割れたところが見えます。)花が咲くので、タマアジサイという名があります。
↑ ガーデンシクラメン 花屋さんの店先に咲き終わったガーデンシクラメンが3株寄せ植えになって、100円で売っていたのを買ってきました。1株ずつ植え替えて水をあげていたら、休眠せずに葉をたくさん茂らせ、花を咲かせてしまいました。(花屋さんなどではもうガーデンシクラメンが出回っていますが、咲き終わったものを次の年に咲かせると大体春になってからです。)
↑ トウキョウダルマガエル いつもは7月ごろにやって来るのに、今年は来ないなあと思っていたら、今頃になってやって来ました。いつもより小さいです。普通はこのカエルをトノサマガエルと呼ぶ人が多いようですが、トノサマガエルは関西に生息し、関東地方に生息するのはトウキョウダルマガエルというのが正式名称のようです。
最近「季節はずれだなあ。」「去年はもっと早かったのに。」「いつもより遅いなあ。」と思うことが多くなったように思います。私が季節外れと思っているだけで、本当はその時期に咲いたり、やってきたりするものなのかもしれませんし、温暖化なども影響して生き物の生息する環境が変わって、生き物が活動するのにちょうどいい時期が変わってきているのかもしれませんね。