12月もあと10日余りとなりました。このところ寒暖が一日おきのジグザグ天気ですが、全体的にみると、暖冬のようですね。昨年もずっと暖冬で、年末に寒波がやってきましたが、今年はどうでしょうか?
今回は、クリスマスフラワーと言われるポインセチアです。最近は10月の終わりごろから店頭に並び始めるようになりました。私は毎年小さな鉢植えを買っては枯らし、買っては枯らしを繰り返しています。今年もまた性懲りもなく買いました。
ポインセチアはトウダイグサ科の低木植物で、メキシコなど中南米原産です。寒さに弱く、10℃以上温度がないと枯れてしまいます。アメリカのメキシコ公使であったポインセットがアメリカに伝えた事からこの名があるそうです。日本には明治時代に伝わりました。赤い葉が大酒飲みの赤い顔が特徴の伝説上の動物猩々(ショウジョウ)に例えられ、猩々木(ショウジョウボク)という和名があります。
ポインセチアは短日植物なので、日が短くならないと色が変化しません。ちょうどクリスマスの頃に色付くので、クリスマスフラワーとも呼ばれるのです。10月の終わりごろから出回るポインセチアは短日処理されたものです。最近は園芸種がたくさん出回り、色も赤だけでなく、ピンク、黄色、オレンジ、白など豊富です。
↑ ↓ プリンセチア
サントリーが開発した品種で、プリンセスとポインセチアを合わせてプリンセチアと名付けたそうです。薄いピンクから濃いピンクまで色幅があります。
↑ イエロー ↓ サーモンピンク
↑ ジングルベル ↓ ウインターローズ
葉の先がカールしてバラのように見えることからウインターローズの名があります。
赤やピンクの色付いた部分は花ではなく、苞(ガクのようなもの)です。(葉と言う説もあります。)花は真ん中のつぶつぶした部分です。
ポインセチアは鳥媒花(鳥が花粉を運び受粉する花)で、ハチドリが蜜を吸い、花粉を運びます。ところがポインセチアの花は目立ちません。そこで鳥に自分の存在をアピールするために苞を赤く変化させると言われています。鳥の目は人間と色覚がよく似ていて、赤い色は鳥の目にも鮮やかに映るのだそうです。
ポインセチアの鉢植えは背丈が高くても50㎝ぐらいですが、現地では5,6mになるそうです。私の家の温室では、根を降ろしてしまったポインセチアが天井に届くほど大きく伸びています。ほとんどの人はポインセチアがそんなに大きくなることを知りませんから、赤く色付いたポインセチアを見て必ず「あの赤い花は何?」と聞きます。
12月に入ると赤くなり始め、お正月の頃が一番きれいに赤くなります。そして真ん中のつぶつぶしたものが開花します。ポインセチアは冬中楽しめます。