まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

シクラメン・ピーコック

 シクラメンというと、私ぐらいの世代になると、1970年代にヒットした「真綿色したシクラメンほどすがしいものはない・・・・・」と始まる布施明の「シクラメンのかほり」の歌(小椋 佳作曲)を思い浮かべます。今でこそ香りの有るシクラメンも3番の歌詞に歌われている「うす紫」のシクラメンも当たり前のようになっていますが、その当時は無く、この歌の大流行ががきっかけとなり、シクラメン=赤というイメージが払しょくされ白のシクラメンが売れ、香りの有るシクラメンや紫色のシクラメンの開発につながったそうです。

 毎年新しいタイプのシクラメンが登場し、新しい花・珍しい花大好きの私を楽しませてくれています。今年手に入れたのは、シクラメン・ピーコックです。

 「クジャクのようなシクラメン」と言っていますが、

 花がクジャクの頭の羽飾りのようで、 葉が尾羽の先のようだということなのでしょうか? これまでのシクラメンの中で、花も葉もピーコックほど細いのを見たことがないので、驚きです。

 ピーコックに似ているシクラメンで「かがり火」というものがありますが、

これだってそう頻繁には見られるものではないですが、花弁はピーコックほどの細弁ではないし、葉もまだ普通のシクラメンの葉の形を保っています。

 これはガーデンシクラメンで小型のシクラメンですが、

並べてみると分かるように、

 ピーコック自体も背丈がそれほど大きくなくミニシクラメンです。

 シクラメンは、地中海沿岸の原産のサクラソウ科の球根植物です。地中海沿岸は、冬に雨が多くそれ以外のシーズンは雨が少なく乾燥しているそうで、乾燥に耐えるように球根部分が発達しているのだそうです。球根植物と言われていますが、正しくはジャガイモなどと同じ茎が肥大化した塊茎植物だそうです。シクラメンの花が受粉すると花茎がくるくると巻くので、英語のサイクルが由来の名前だそうです。

 日本には明治時代に渡来したそうです。和名は「豚の饅頭」と「篝火花(かがりびばな)」の2つあります。

 前者は植物学者大久保三郎博士が、ヨーロッパでは豚や猪がシクラメンの球根を掘り出して食べることから「豚のパン」と呼んでいたのを和訳して、「豚の饅頭」と名付けたそうです。

 後者は、植物学者牧野富太郎博士が、シクラメンを初めて見た九条武子さんが「篝火のようですね。」と言った言葉から、豚の饅頭では可哀そうすぎるというので、「篝火花」と名付けたそうです。

 私もシクラメンには「豚の饅頭」はあまりにも可哀そうな気がして、「篝火花」の方が似合っているように思います。

 他にも私の家ではこんなシクラメンが咲いています。

↑ 八重咲きシクラメン・フェアリーピコ(色は紫) ↓ ペチコート(ベル咲き)

 シクラメンの花は普通花弁が反転して上を向きますが、ペチコートはベル咲きと言って、下を向いて咲きます。

↑ 原種シクラメン・コンフューサム   秋咲きの原種シクラメン・ヘデリフォリュウムの仲間で、微かに香りがあります。原種シクラメンは花は皆同じようですが、葉の変異がバラエティーに富んでいて楽しみの多い植物です。

 

 今日は二十四節気の一つ大雪でした。木の葉がすっかり散り終え、本格的な冬になり雪が降る頃です。今朝は今季一番の冷え込みで、私の家の軒下で-2℃でした。12月になってから毎日毎日「今日こそ、皇帝ダリアも終わりかも・・・・・」と案じていたのですが、ついに霜が降りてしまいました。長い時は1カ月ぐらい花を楽しめるのですが、今年は3週間ぐらい楽しめたので上出来です。花が咲いた翌日雪が降ってダメになった年もあるぐらいですから・・・・・。

写真で見るとそれほどのダメージが無いように見えますが、花弁はしだれ、葉は霜にあたり痛んで変色しています。

バラやジンジャー、トウゴマはまだ元気そうですが、白の八重咲き皇帝ダリアは、

やっとつぼみに白い色が見えてきたところだったのですが、咲けないで終わりそうです。

 今年の11月は観測史上記録的な暖かさだったそうですが、12月に入り本格的な寒さがやってきたようです。政府が節電を呼び掛けているようなので、我慢の冬になりそうです。