まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

ユズとフクレミカン

 今朝は私の家の軒下で5℃でした。今季一番の冷え込みです。昨日、今日と日中冬並みの気温で、3日前は日中半袖でも過ごせるほどだったのが、噓のようです。東京で3年ぶりに木枯らし1号が吹いたそうです。突然38年ぶりの大雪に見舞われたところもあるそうです。日本から秋は消え去ってしまったかのようです。夫は「ボクは秋をこんなに楽しんだことはない。」と、言いました。今までは秋は当たり前だったけれど、こんなに秋らしい日が少なくなると、秋らしい日を逆に意識して、「今日は雲一つない青空だ。」「皇帝ダリアが青空に映える。」「白のエンゼルトランペットが清々しく、甘い香りを放っている。」と秋らしい日を感じて楽しいと言います。貴重な秋の楽しみ方が変わりそうですね。春の時もそうでした。いきなり暑くなりましたものね。本当に日本は夏と冬の二季になりそうです。季節の感じ方や楽しみ方が大きく変りそうですね。

 11月半ばになり、私の庭ではユズやフクレミカンが色付き、収穫時を迎えました。

↑ ユズ    ↓ フクレミカン

 今年はユズは不作のようで、10本もあるユズの木にほとんど実が付いていません。ほとんどが古い木なので実付きが悪くても仕方ないのですが、一番若い木には昨年大きな実がたくさん生ったのに、今年はたった1個しか付いていないほどです。2番目に若い木に例年の半分ぐらい実が付いている程度です。フクレミカンは1本しかありませんが、実がぎっしりと付いています。

 ユズはミカン科の常緑小高木で、中国原産です。日本へは奈良・飛鳥時代に伝わったと言われ(平安時代初期という説もあります。)、柑橘類の中では一番耐寒性があるせいか、日本各地へ広まり栽培されているようです。

 ユズの実は径8~9㎝あり、香りが良く、果汁や果皮が昔から料理の風味付けとして使われたり、ジャムや果実酒、香水などに加工されたりしてきました。最近は洋風の料理にも使われるようで、ユズは外国でもyuzuで通じるそうです。また、ストレスを和らげたり、抗菌消炎作用などの効果もあるそうです。

 フクレミカンはユズと同じミカン科の常緑小高木ですが、日本書紀に記述があるように、日本に昔からある在来固有種だそうです。温州ミカンの北限とされる筑波山麓で栽培され、特産品として筑波ミカンの別名もあります。ユズの木は私が嫁いできた時にはすでにありましたが、フクレミカンは今から20年ぐらい前に私が植えたものです。

 フクレミカンは径4~5㎝程度でユズの半分ほどの大きさです。ミカンの名が付いていますが、甘くはなく、さわやかな酸味が特徴で、生食用ではなく、皮を乾燥させた陳皮が七味唐辛子の材料に使われるぐらいで、主に観賞用です。

 フクレミカンは漢字で書くと「福来蜜柑」です。名前の由来は、実が熟すと薄い皮が膨れることから「膨れ蜜柑」と呼ばれ、縁起を担いで「膨れ」に「福来」の字を当てたそうです。今NHKの朝ドラの「ブギウギ」の主人公が福来(ふくらい)ですが、これをふくれと読ませたのですね。

 最近東京農大と茨城大の共同研究グループが、フクレミカンの果皮にダイエットやストレス予防に効果が有るという研究結果を発表したそうです。

 ユズもフクレミカンも柑橘類は食用になるだけでなく、医療効果もあり、大きな力を持っているのですね。