まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

秋の気配 ヒガンバナ

 9月に入りました。まつこの庭では、まだミンミンゼミやツクツクボウシ、ヒグラシなどのセミが時おり鳴いています。子どもの頃、夕方ヒグラシのカナカナという鳴き声を聞くと、「ああ夏休みも終わりだなあ。」と思い、子ども心にも切なくなったものです。最近は6月ごろからヒグラシが鳴き、9月を過ぎても鳴いているので、ヒグラシのイメージが変わりました。

 まだまだ残暑は厳しいようですが、朝夕はいくらか気温が下がってきました。虫の鳴き声も聞こえてくるようになりました。田んぼでは稲刈りが始まりました。石岡のお祭りの頃が稲刈りの最盛期です。まつこの庭ではヒガンバナが咲き始め、秋の気配を感じるようになりました。

 ヒガンバナは漢字で書くと彼岸花の通り、お彼岸の頃に咲く花です。私の庭では、例年お盆を過ぎると咲き始め、9月の始めには満開になります。去年、今年と猛暑のせいか、あるいは雨が少なかったせいか、2週間ぐらい開花が遅れました。8月になるとヒガンバナが出る辺りの草をきれいにして待っているのですが、去年も今年もなかなか顔を見せず、枯れて無くなってしまったのかと心配しました。今年は台風10号が去った後、茎が伸びているのを見つけ、それからすぐに開花となりました。

 ヒガンバナヒガンバナ科の球根植物で、昔中国から渡来し、お彼岸の頃に花が咲くので、彼岸花の名があります。曼殊沙華(マンジュシャゲ)の別名もありますが、サンスクリット語で「赤い華」を意味するそうです。

 ヒガンバナは9月の半ばに茎を伸ばし、花径10~15㎝の花火のような赤い花を咲かせます。花が終わると葉が伸び、そのまま冬を越し、春になると葉が枯れます。花のある時には葉がなく、葉がある時には花がないので、ヒガンバナのことを「葉見ず花見ず(はみずはなみず)」と言うそうです。

 私の庭のヒガンバナは2種類あり、黒っぽい茎と緑色の茎があり、黒っぽい茎の花の方がいくらか早く開花します。20本ぐらい茎が上がって来たので、しばらく花を楽しめそうです。

 彼岸花はよくお墓や田んぼのあぜ道に植えられることが多いですが、それは球根に毒を持っているので、獣除けに植えられたようです。また、球根にはでんぷんが含まれていたので、江戸時代には救荒植物(飢饉の時の非常食)として利用されたそうです。球根を細かくすりつぶし、何度も何度も水にさらして食料としたそうです。昔の人の知恵はすばらしいですね。

 他にも秋を感じる花が咲いています。

↑ シュウカイドウ(秋海棠) ↓ 白花シュウカイドウ

↑ シュウメイギク秋明菊)・ダイアナ  ↓ シュウメイギク

↑ ミズヒキソウ   ↓ 斑入り(葉)ミズヒキソウ白花

 ミズヒキソウの花は小さくて分かりづらいですが、上から見ると赤、下から見ると白なので、この名があります。白花は上から見ても下から見ても白です。

↑ ユーパトリウム(青花フジバカマ)   ↓ カクトラノオ

↑ キバナコスモス    ↓ シオン(紫苑)

↑ キキョウ    ↓ ダリア・彩雲

↑ ジンジャー   ↓ オレンジ花と黄花ジンジャー

↑ ムラサキシキブ紫式部)の実  ↓ ヨウシュヤマゴボウの実

 ヨウシュヤマゴボウは名前の通り「洋種山ごぼう」で、北アメリカ原産のヤマゴボウ科の多年草で日本各地で雑草化しています。アメリカではインクベリーとも言われ、インクの代用品や着色料として用いられたこともあったそうですが、有毒なので今は利用されていないそうです。

 いくらか気温が下がって来たので、秋の庭仕事が始まります。とりあえずは、ジャングル化しているヤブガラシやカナムグラ、カラスウリなどのつる植物を退治しようと思っています。