まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

藤豆(フジマメ)と四角豆(シカクマメ)

 今日は雨です。北海道では初雪だそうです。朝よりどんどん気温が下がっています。 これからは西高東低の冬の気圧配置になり、どんどん冬に向かっていくようです。日本から秋はなくなったのだなあとしみじみ思います。

 今、まつこの庭ではフジマメが真っ盛りです。ツルや葉ばかり茂り、花がなかなか咲かなかったのですが、秋の気配を感じる頃やっと咲き始めました。今の時期は、花と実が同時に楽しめます

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 フジマメは東南アジア原産のマメ科のつる植物です。小さいうちはツルも葉も赤紫色をしていますが、大きくなるとツルは赤紫色のままですが、葉は緑色になります。

 花は秋口に咲き始めますが、花も赤紫色の長い花穂にたくさんの赤紫色の花を付けます。その様子が藤の花のように見えたことから、この名があるようですが、実際は逆さ藤ですね。

 実も鮮やかな赤紫色をしています。

f:id:myuu-myuu:20211017110151j:plainサヤの長さは7~8㎝ぐらいですが、ぎっしりと実を付けています。花は直立していますが、実を付けると垂れ下がります。中の豆は残念ながら赤紫色ではなく黄緑色で、熟すと白っぽくなります。サヤの色は違いますがキヌサヤインゲンによく似ています。実が若いうちはキヌサヤインゲンと同じように食べられるそうです。熟すと固くて食べるのは大変そうですが、ミャンマーでは豆をカレーの具にするそうです。

 フジマメは、平安時代にはすでに渡来しアジマメと呼ばれていたという説と、17世紀ごろ隠元によって中国から伝えられたという説があるそうです。フジマメの別名として石川では味豆(アジマメ)、岐阜では千石豆(センゴクマメ)と言うそうですが、驚いた事に関西ではフジマメをインゲンマメと呼ぶそうです。隠元が伝えたからそう呼ぶのでしょうが、世間でインゲンマメと呼んでいる豆は関西ではサトマメと呼ぶそうです。

 私の庭では2018年から植えるようになりました。春の終わりに園芸センターで名札の無い売れ残りの赤紫色をした苗を見つけ、珍しい花大好きの私はすぐ飛びつき、植えたのがきっかけでした。花が咲いてから名前が分かった次第です。それから毎年種を採って育てて、今年で4回目になりました。今年は花友にも苗を譲ってあげましたが、無事花を咲かせたでしょうか。

 今年はもう一つマメ科の植物を育てました。昨年花友からシカクマメのタネを貰って蒔いたのですが、発芽するのが遅く、花を見ることができませんでした。是非もう一度チャレンジしたいと思っていたところ、今年の春の終わりに売れ残りのシカクマメの苗を見つけました。(本当に私は売れ残りのものをよく買いますよね。)やっぱり売れ残りだけあってなかなか育たず、今年も花を見られないなと思っていたのですが、やはり秋口に1輪、また1輪と咲いたのです。

f:id:myuu-myuu:20211017110032j:plain薄水色の花です。花を見るのは初めてです。フジマメのようにはたくさん咲きませんが、清楚な感じですてきです。花を見ることができただけで満足してしまいました。実を見ることなんて少しも考えていなかったので、実を見つけた時には本当にビックリしてしまいました。

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f:id:myuu-myuu:20211017110213j:plain実を一目見て、名前の由来がすぐに分かりました。確かに実が四角いのです。周りに付いたヒレのようなモノはゴーヤを思わせました。実の断面はひだが付いた四角形なので、この名が付いたそうです。花の大きさに比べて実が大きいのです。左側のものは10㎝ぐらいですが、右側の大きい物は15㎝ぐらいあります。これ以上大きくなるかどうかは分かりません。何しろ初めて育てて、花や実も初めて見るのですから。それにしてもこんなに大きくなるまで、その存在に気付かなかった私も迂闊でした。花が咲けば実が生るのは当たり前なのに。おそらく例年であったら、花を見ただけで終わってしまったでしょうが、今年は10月になってからも夏日が続くほどだったので、実も大きくなれたのでしょう。

 シカクマメはフジマメと同様に東南アジア原産のツル植物です。1960年代に沖縄で栽培が始まったそうです。沖縄では、シカクマメのことをうりずん豆、シカクマーミ、沖縄以外では琉球四角豆とも呼ぶそうです。

 シカクマメはサヤ、花や葉、熟した実、地下根(芋)などすべてが食用になるそうです。サヤはわずかに苦味があるそうです。ゴーヤを連想しましたが、共通点があったのですね。シカクマメが枯れたら根を掘ってみようと思います。

 シカクマメは開花結実する時期が9~10月だったので、沖縄以外では栽培が難しかったそうなのですが、品種改良や温暖化などの影響で沖縄以外でも栽培出来るようになったそうです。シカクマメは食用というより、グリーンカーテン用に売られているようです。おそらくフジマメもグリーンカーテン用だと思います。フジマメやシカクマメの種や苗は近くの園芸店やガーデンセンターなどで見かけたことがないので、まだグリーンカーテンとしては一般化していないのかもしれません。

 花とのお付き合いは長くなりますが、初めての花との出会いはうれしいですね。

 このところ腰痛に悩まされ、これ以上花を増やすのは止めよう、庭仕事を減らそうと考えてはいるのですが、新しい花や珍しい花とのとの出会いがあるとつい育ててみたくなり、なかなか止められそうにないです。