毎日毎日猛暑が続きます。あと1週間、あと1週間と我慢していますが、まだまだ暑さは収まらないようです。一雨欲しい所ですが、その雨さえ降りません。同じ関東でもゲリラ豪雨に遭っている所もあるというのにです。
子どもの頃の夏の花というと、マツバボタン(しかも一重咲き)が思い出されます。最近はあまり見かけなくなりました。園芸店に並ぶのは、マツバボタンに替わってポーチュラカが主流になっているようです。
今回は、マツバボタン(ヒデリソウ)とポーチュラカ(ハナスベリヒユ)です。
私が今年育てたマツバボタンは、通販で買った万重咲きのマツバボタンです。
色は4種類で、オレンジ、ピンク、白、ピンクと白のバイカラーです。
マツバボタンはスベリヒユ科の1年草で、ブラジル原産です。葉は多肉質で松葉のような葉を持つので、この名があります。原種の花は一重で花径約4㎝ぐらいの大きさで、花色は赤、白、オレンジ、黄色、ピンク、バイカラーなどカラフルです。高温と乾燥に強いので、ヒデリソウ(日照草)の別名もあります。子どもの頃、亡き母はヒデリソウと言っていました。ブラジルでは早朝花が開き、11時ごろには花が閉じてしまうので、「11時の花」という別名もあるそうです。最近のマツバボタンは、品種改良が進んで1日中咲いているようです。
マツバボタンは日本へは江戸時代末期に渡来したと言われています。最近は一重咲きのマツバボタンが出回ることはほとんどなく、八重咲きのものかポーチュラカが主流のようです。
ポーチュラカはマツバボタンと同じスベリヒユ科の1年草で、メキシコ原産です。ポーチュラカも多肉質で高温と乾燥に強い植物です。
花は一重咲きのマツバボタンにそっくりですが、葉の形が全く違い、丸い形をしています。花色はマツバボタンの一重咲きと同じで、花径も約4㎝と同じぐらいの大きさで、花色も赤、白、オレンジ、黄色、バイカラーなどです。
ポーチュラカは1980年ごろにドイツから入って来て、1990年の大阪で開催された花博がきっかけとなり、一般に広く普及したそうです。
最近ではポーチュラカにも変わったものが出てきました。
↑ 斑入りポーチュラカ・華ミステリア ↓ ポーチュラカ・ウェルデルマニー
華ミステリアは葉に斑が入ったものなので、ポーチュラカとすぐ分かりますが、ウェルデルマニーはマツバボタンの葉に似た細長い葉にふわふわの毛の様なものをまとっているので、ちょっとポーチュラカとは思えない佇まいです。ポーチュラカと同じような濃いピンクの花が咲きます。
マツバボタンとポーチュラカはスベリヒユ科の植物ですが、スベリヒユは日本では雑草として扱われています。
葉はポーチュラカに似ていますが、花は黄色で花径が約0,5㎝で小さく目立ちません。ポーチュラカの花と比べるとやはり見劣りがし、雑草扱いされても不思議はないです。日本全国の畑や道端に生えていて、茹でて食べることが出来、昔は飢饉の時の食料として利用されたり、傷薬や利尿剤など薬用としても利用されたそうです。ポーチュラカは葉がスベリヒユに似ていて、花が大きくカラフルなので、ハナスベリヒユと言う別名もあります。
私の庭には、マツバボタンの原種の様な草も生えています。
葉はマツバボタンの葉に似ていますが、花色はピンクで違いますがスベリヒユの花のように花径0,5㎝と小さいです。マツバボタンの俗にいう先祖返りでしょうか。マツバボタンに比べるとやはり見劣りがします。ブラジルでポーチュラカが「11時の花」と言われるそうですが、この2つの花は11時には花が閉じてしまいます。
私はマツバボタンもポーチュラカもどちらも大好きです。夏には欠かせない花です。