まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

福神草とヤブミョウガ

 8月も残り1週間弱となりました。連日猛暑が続き、秋の気配すら感じられません。今年は4月から夏日を記録していました。長期予報では9月、10月も例年より気温が高いそうです。日本はこれから夏と冬の二季になると言うのも、現実味を帯びてきたように思います。

 今、まつこの庭では福神草が盛りを迎え、庭のあちこちで白い清涼感のある花を咲かせています。

 福神草はインド東部から東南アジアなどの熱帯に自生するショウガ科の塊根植物です。学名はコスツス・スペキオススと言い、和名は福神草(フクジンソウ)の他に大穂咲き菖蒲(オオホザキアヤメ)の別名もあります。葉は茎にらせん状に付き、クレープペーパーのような白い花は穂状に上へ上へと咲きあがっていきます。1日花で1度に1~3個ぐらいしか花を咲かせませんが、1カ月ぐらい咲き続け、1茎で100個ぐらいの花を咲かせます。

咲き終わった後に赤い苞(ガク)が残ります。咲きガラがまたきれいです。

 この福神草と見た目がそっくりな植物があります。
この写真では上の方の植物は白い花を咲かせていますが、下の方は花が咲いていません。背丈こそ違いますが、葉の形はそっくりです。花が咲くと、

花色は白ですが、形や咲き方など全く違います。

 これはヤブミョウガの花です。ヤブミョウガは関東以西の林などに生えるツユクサ科の多年草で、根が横に這いながら増えていきます。福神草と見た目がそっくりでありながら、全く別の科であることが驚きです。私の庭ではこのヤブミョウガがたくさん増え、福神草とともに白い花を咲かせ、白い庭を作っています。花が終わると青い実を付け、この実も美しいです。

 ところでヤブミョウガはヤブに自生するミョウガということですから、ミョウガにも似ているはずです。

 手前は白い花を付けたヤブミョウガですが、奥の葉が平らに並んでいる植物がミョウガです。ミョウガは野生化していますが、福神草と同じショウガ科の植物で、食用として栽培されている多年草です。ヤブミョウガは葉がミョウガに似ているので、この名があるのですが、葉の形は確かに似ていますが、葉の付き方は全く違い、ヤブミョウガは輪のように葉が付いています。上から見た葉の感じはヤブミョウガミョウガより福神草に似ています。

 ミョウガの花はほとんどの人が「見た事ない。」と言うと思いますが、ミョウガの花はこれです。

 うどんやそうめんを食べる時に薬味として出てくるものが、実はミョウガの花(つぼみ)なのです。このミョウガの花は福神草やヤブミョウガのように茎の頭頂に咲くのではなく、ミョウガの茎の足元に花茎を伸ばして咲くのです。花が咲きあがっていくのは福神草の花の咲き方に似ています。

 福神草とミョウガはショウガ科だと言われますが、そもそもショウガはどんな植物なのでしょうか?普段ショウガと言っているのは、硬い球根なようなもので根ショウガと言っていますが、福神草の塊根にそっくりです。それに対して春先にお店に並ぶ葉ショウガと言うのがありますが、ミョウガの葉にそっくりです。

 ショウガはミョウガと共に2,3世紀ごろに日本に伝わってきたとされていますが、香りの強い方を兄香(せのか)、香りの弱い方を妹香(めのか)と名付け、前者がショウガ、後者がミョウガに転じたそうです。ショウガもめったには無いそうですが、ミョウガに似た花を咲かせることがあるそうです。ミョウガと違うのは、葉茎の足元ではなく、花茎を高く伸ばして咲かせるそうです。一度はショウガの花を見てみたいものです。

 台風9号10号が発生したそうです。例年お盆を過ぎると台風の季節になるのですが、今年は早くから台風が来て被害をもたらしています。今回の台風は被害が無いように願うばかりです。