コロナ感染者の激増により緊急事態宣言下で、開催について賛否両論ありましたが、ほぼ無観客で行われた東京オリンピックが閉幕しました。選手のコロナ感染やフードロスなど色々問題はあったようですが、酷暑の中で選手が技やスポーツマンシップを発揮し、中断という事も無く終了出来てよかったです。障害者はコロナの感染リスクが高いと言うのに、2週間後に開かれるパラリンピックが心配です。
今日は台風から変わった温帯低気圧の影響で、関東地方は高温注意報が出ています。茨城は38℃の予報で、すでに私の家の軒下で36℃になっています。
今回は、私の庭で困るほど繁茂しているカラスウリの花です。カラスウリの赤い実はよく見かけますが、花を見た事のある人は少ないと思います。
カラスウリは日没後の午後7時ごろから花を開き、翌朝には花を閉じてしまいます。カラスウリの花は夜しか見られない貴重品なのです。
午後6時ごろからつぼみが動き始めます。
カラスウリの花弁は白色で主に5弁(4弁や6弁のものもあります。)で、
花弁の縁から無数の白い糸状のものを伸ばし、
1時間ぐらいかけて、花径10㎝ぐらいの大きさのレース状に広がります。暗闇の中でレースを広げる花は妖しく、美しく、幻想的です。自然が作り出す芸術品のようです。
1㎝にも満たないような小さなつぼみから、細い糸のような花弁がこんがらがらないで最後まで広がるのがとても不思議です。
私は開ききった花よりも開ききる寸前の花の方がレース編みのように見えて好きです。
カラスウリは受粉のために夜行性の蛾(主にスズメガ)を引き寄せます。そのために目立つように白いレースのような花を咲かせるのだそうです。
カラスウリはウリ科のつる植物で、日本や中国が原産で、キュウリやスイカ、カボチャなどの仲間です。日本全国に自生していても北海道では自生していないと言われていますが、温暖化に伴い、今はどうなのでしょう。ウリ科の植物は一般的に1株に雄花と雌花が付く雌雄同株ですが、カラスウリは雌雄異株で、雄花の付く雄株のツルと雌花の付く雄株のツルが別々です。
雄花は1カ所に数個の花が付き、
雌花は1カ所に1個付きます。
雄花と雌花の花の形はほとんど同じで見分けがつきませんが、他のウリ科の植物と同じように雌花の元が膨らんでいるので、分かります。小さなつぼみのうちから雌花は元が膨らんでいます。
カラスウリの名前の由来は諸説ありますが、1つ目は鳥は赤い実を好んで食べますが、カラスウリは比較的大きいので、カラスが食べるのだろうと思われた事からだそうです。実際にはカラスは食べないそうです。2つ目は鮮やかな実の色が唐から伝来した朱墨の色に似ている事から唐朱瓜(カラシュウリ)と呼ばれたそうですが、耳で聞くとカラスウリと聞こえるので、カラシュウリ → カラスウリとなったという説です。
私の庭では、カラスウリはヤブガラシやカナムグラと並んで困りもののつる草ですが、妖しいまでに美しいレースの花を見てしまうと、草花木にからんで困っている事を忘れてしまうほどです。