まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

エンゼルトランペット

 ここ2,3日の涼しさが嘘のように今日は真夏日になりました。猛暑日になったところもあり、観測史上最も遅い猛暑日になったようです。小学校の運動会で熱中症になり、緊急搬送されたというニュースもありました。とにかく今年の暑さは異常ですね。

 私の庭では、去年咲かなかったエンゼルトランペットの花が、今年は咲きました。

 エンゼルトランペットは熱帯アメリカの高地原産のナス科の熱帯花木です。下向きに咲くラッパ状の花が天使が奏でるトランペットのように見えることからこの名があるようです。花色は白、黄、オレンジ、ピンクなどがあります。花期は5月から11月となっていますが、熱帯花木とはいえ高原原産なので日本の暑さには弱く、6月ごろ花を咲かせると盛夏の7,8月ごろは花を休みますが、9月のお彼岸を過ぎると涼しくなるのでまた花を咲かせます。ところが最近は初夏には花を咲かせません。その代わり9月の終り頃から花を咲かせ始め、10月、11月と霜が降りるまで花を咲かせるようになりました。猛暑の影響で花の咲く時期が変わってきているのだと思います。今の時期、車で走っているとたくさん花を付けたエンゼルトランペットを見かけるので、私の庭だけの現象ではないと思います。これも異常気象の影響でしょうね。

 エンゼルトランペットは和名をキダチチョウセンアサガオ、学名をブルグマンシアと言います。私がエンゼルトランペットを育て始めた頃はダチュラと言っていましたが、ナス科のダチュラ属から独立してブルグマンシア属となったそうです。

 エンゼルトランペットは熱帯花木なので、もちろん寒さにも弱く、霜が降りると葉も茎も枯れてしまいますが、根が残って戸外で冬越しします。エンゼルトランペットは高さが2mぐらいになり、場所を取るので、私の庭では地植えにしています。

 エンゼルトランペットが流行したのは、日本でガーデニングブームが起きた1990年代の後半です。新しい花大好きの私はそのころ出始めたエンゼルトランペットを庭に植えていましたから、エンゼルトランペットとのお付き合いももう25年以上になると思います。一時は白、ピンク、黄と揃えて1株に100輪ぐらい花を咲かせたこともありました。今は黄の株だけが生き残り、細々と花を咲かせ、昨年はついに花を咲かせませんでした。今年はもうだめかと諦めて、白やピンクの苗をまた植えたのですが、無事黄の株は生き返り花を付けてくれました。また咲いてくれてありがとう。

 エンゼルトランペットはたくさんの花言葉を持っています。「愛嬌」「愛敬」「偽りの魅力」「あなたを酔わせる」「遠くから私を思って」などです。「愛嬌」「愛敬」は愛らしいトランペットの花形から頷けますが、「偽りの魅力」「あなたを酔わせる」「遠くから私を思って」は愛嬌や愛敬からは遠い感じがしますが、実はエンゼルトランペットは株全体に毒を持っているからなのです。かわいらしさの裏に隠された毒、しかも幻覚作用を起こす毒性もあるので、「偽りの魅力」「あなたを酔わせる」となり、私(エンゼルトランペット)に触れると大変なことになりますから「遠くから私を思って」という花言葉になるのですね。エンゼルトランペットが流行した時は、皇帝ダリアのようにあちこちで見られましたが、今は大株になったものをたまに見かけるだけです。すたれたのは大株になる事だけでなく、毒を持っているというのが大きかった様な気がします。

 エンゼルトランペットは茎の先が3方向に分かれるとつぼみを付けるようです。黄の株は霜が降りるまで何回か花を咲かせると思います。白の株にも花芽が見えたので、花を見られると思いますが、ピンクの株は今年は花を見るのは無理かもしれません。