まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

夏のつる植物の花

 今日8月23日は、二十四節気の一つ、処暑(しょしょ)です。「処」とは「止まる」、「留まる」、という意で、暑さが収まることだそうです。8月も後半になると日中は相変わらずの残暑が続きますが、朝夕は暑さが収まり、過ごしやすくなってきます。このころになると台風が発生しやすくなるそうですが、さっそく日本の近くでは2つの台風が発生したそうです。日本からは離れているので、直撃はないようです。

 今、まつこの庭ではつる植物のセンニンソウとボタンヅルの花が真っ盛りです。

↑ センニンソウ     ↓ ボタンヅル

 センニンソウもボタンヅルもキンポウゲ科の木質のつる植物で、日本に自生する原種クレマチスの一つで、8~9月にどちらも白い花を咲かせます。見た目は同じように見えます。遠くから見ても、

↑ センニンソウ    ↓ ボタンヅル

白い花が咲いているというぐらいしか分かりません。どちらかというとセンニンソウの方が花を密に付けている印象はあります。花を近くで見ると、

↑ センニンソウ  ↓ ボタンヅル

 どちらも白い花弁のようなものが4枚ありますが、ガクだそうです。真ん中にめしべがあり、その周りを多数のおしべが取り囲んでいます。ボタンヅルのおしべの方がやや長いようです。決定的に違うのが葉です。センニンソウの葉は丸く、

ボタンヅルは名前の通り、ボタンの葉に似ています。

 私の庭にセンニンソウとボタンヅルの2種類があることが分かったのは、ブログに載せるのに図鑑で調べていたら、センニンソウとボタンヅルが並んでいて、それで気が付いたのです。この2つをすぐ区別できる人は植物学者か、よほど植物好きな人ではないでしょうか。

 私の庭では他にもこんなつる植物が花を咲かせています。

↑ クレマチス・ダークアイ   春の花に比べて小さいです。

 古い洋服ハンガーを利用して、麻ひもを張って、アサガオなどのつる植物をスクリーン仕立てにしています。2つあって、1つ目です。

↑ 西洋アサガオ・スプリットペタル   ↓ スプリットペタルの一重咲き

スプリットペタルは普通八重咲きですが、同じ株に一重咲きが咲くことがあります。

↑ フウセンカズラ   ↓ フウセンカズラの花(白)と実

↑ バタフライピーの白花   ↓ バタフライピーの普通の花

バタフライピーの花が白ばかりだったので、後から普通の青花のバタフライピーの苗を買って、植えました。

白花に種ができました。来年蒔くと何色になるのか、ちょっと楽しみです。白と青と2種類咲くと楽しいですよね。

 2つ目のスクリーン仕立てです。葉ばかり茂って、なかなか花いっぱいになりません。花いっぱいになる前に秋が来てしまいそうです。

↑ ↓ 西洋アサガオスノーフレーク

↑ ↓ 伝統アサガオ団十郎

 日本ではアサガオブームが3回あったそうですが、この団十郎は明治時代に起こった第3次ブームの時の大輪アサガオの一つで、色が茶色の珍しいアサガオです。

 マンデビラもいくつか花を咲かせています。

 マンデビラはブラジルなど熱帯アメリカ原産で、日本ではサマードレスとかサマーパラソルの名で流通しています。冬越しのことを考えて鉢植えにしているせいか、ツルがあまり伸びず、花もあまり咲きません。

 

 コロナ感染者がまた増えているそうですが、10万人当たりの感染者数は西高東低で、上位を九州や四国の県が占め、下位は関東地方が占めているようです。こればかりは下位の方がいいですよね。夫が4回目のワクチン接種をしました。3回はファイザーで副反応はほとんどなかったのですが、4回目はモデルナなので、副反応が心配です。岸田さんが4回目のワクチン接種をしてすぐに感染したので、効果を疑い、4回目を接種しない人が増えるのではないかと懸念されているそうです。










 

ホヤの花 2022-4

 お盆を過ぎてから、日中は暑くても、朝晩はいくらか気温が下がり、しのぎやすくなったように感じます。今日などは曇っているせいか気温が30℃にはならず、過ごしやすいです。しかし、行く夏を惜しむかのように、ミンミンゼミやツクツクホウシの大合唱で、うるさいほどです。

 まつこの庭の温室では、今年4回目のホヤの花の開花シーズンを迎えました。ホヤは1度咲くと、同じ場所に続けて花を付ける性質があり、1,2か月後に花を付ける場合と1年後に付ける場合と花によって違うようです。ホヤは何種類かあるので、冬を除いて年中咲いている印象があります。

↑ ↓ カルノーサ・バリエガータ・リップカラー

 リップカラーはカルノーサの葉に入ったクリーム色の斑がピンクや赤に変わったものを言います。

↑ リップカラーの葉   ↓ 普通のカルノーサ(パーフェクトグリーン)の花

 パーフェクトグリーンの花の色は桜色です(カルノーサの和名は桜蘭)が、リップカラーはよりピンク色が濃いです。パーフェクトグリーンは何株もあるので、しょっちゅう咲いているイメージがあります。

 カルノーサの変種で葉が巻いているものがあり、コンパクタと言います。葉はパーフェクトグリーンと同じように葉の変異があり、外斑、中斑があります。リップカラーのように斑がピンク色になるものもあります。

 コンパクタの花は、パーフェクトグリーンよりも小ぶりで、花弁の縁がフリルがかっています。パーフェクトグリーンもリップカラーも1つの小さな花は1,5㎝ぐらいですが、パーフェクトグリーンは20~40個ぐらいの花がボール状になり、花径8~9㎝ぐらいの球形ですが、コンパクタは10~15個ぐらいの花がボール状になり、花径はパーフェクトグリーンの半分ぐらいの大きさにしかなりません。それでコンパクタと言うのかもしれません。

↑ ↓ コンパクタの花

↑ ↓ コンパクタの花


 今年初めてロツンディフォリオとカウダータが花を付けました。

↑ ロツンディフォリオの花   ↓ ロツンディフォリオの葉

 ロツンディフォリオの花の外側の花弁は後ろ側に反っています。葉がとても変わっていて四角い形をしています。

↑ ↓ カウダータの花

 カウダータは花の形はカルノーサに似ていますが、毛のようなものが生えているのが特徴的です。株がまだ充実していないせいなのか、花はカルノーサのようにはたくさん付けません。葉には毛は生えていませんが、ザラザラしています。

 プビカリクスは今年2回目の開花です。

↑ プビカリクス  ↓ プビカリクス・ロイヤルハワイアンパープル

↑ リモニアカ   ↓ ラクノーサ

 ラクノーサは今年4回目の開花です。花付きがとてもよく、1つの花が5㎜と花は小さく10~20個ほどの花の固まりは5㎝ぐらいですが、一度にたくさんの花を付けます。花の固まりは球形にはならずフラットなので、下から見上げないと花の形がよく分からないのが、ちょっと残念です。

 

 お盆中、高止まり傾向だったコロナ感染者がまた増えてきたようです。心配されていたことが現実となってきたようです。私は月末に4回目のワクチン接種を予定しています。去年の今頃、2回目の接種をしたときは、これで安心と思ったのですが、とんでもない、あと何回ワクチン接種をすれば、コロナは収束するのでしょうね。

 

夏の白い花

 お盆が終わりました。帰省客で賑わう新幹線や空港、車の渋滞など、久しぶりにTVで見るお盆の光景でした。今のところコロナ感染者は高止まりのようですが、帰省先に届けたり、帰省先からお持ち帰りしたコロナのお土産がどうなるか、1週間後が心配です。減少の方向に向けばよいのですが・・・・・。

 今回は、まつこの庭で咲く夏の白い花です。暑い夏に白い花は清涼感を与えてくれます。

 私の庭で今真っ盛りの白い花は、なんといっても福神草です。

 毎日1茎に1~3個の白いクレープペーパーのような花を咲かせます。背が高いわりには花が小さいのが難と言えば灘でしょうか。赤い咲きガラもきれいです。9月いっぱいは毎日花を咲かせると思います。

 私の庭は竹林に囲まれているので、野草のヤブミョウガがあちこちに見られます。雑草と言えば雑草なのですが、雑草とは思わせないようなかわいい花でボリュームもあり、雑草防止(?)に抜かずに自然に任せています。最近は増えすぎたようです。

 ヤブミョウガの白い花が終わると実ができ、秋には青く色付きます。青い実をびっしりと付けたヤブミョウガもきれいです。

 今年珍しい花が咲きました。花が開いた時には、「えっ!?」と思いました。

 白い花のバタフライピーです。青い花の種を蒔いたつもりでした。

 バタフライピーは東南アジア原産のマメ科の植物で、和名はチョウマメです。名前はチョウの形に似ていることから名付けられたようです。普通バタフライピーと言えば、青い花です。花をハーブティーとして飲みますが、青いお茶としてインスタ映えするので、人気があるようです。しかも、青い花のバタフライピーには抗酸化作用を持つポリフェノールの1つのアントシアニンが含まれていて、それがエイジングケア効果を期待できるということで、余計に人気があるようです。 

 これは去年私の庭で咲いたバタフライピーの青い花です。そのバタフライピーに実った種を今年蒔いたところ、白い花が咲いたのです。しかも驚いたことに10株ぐらいあるすべての株が白い花です。1つのサヤに10数個の種が入っていて、1サヤしか蒔かなかったのですが、10株ぐらい株が出来て咲いた花はすべて白でした。去年は購入した苗を植えて青い花が咲いたのですが、おそらく何代か前に白花と交配していて、たまたま私の蒔いた種に白花が出たのでしょう。他のサヤだったら出なかったかもしれません。白花があることは知っていましたが、白花の苗を売っているのはまだ見た事がありませんでした。白い花を初めて見ることができ、幸運です。

 バタフライピーには白い花の他に薄いピンクや薄紫色の花を付けるものや八重咲きなどもあるそうです。

 私の庭では他にもこんな白い花が咲いています。

↑ ↓ カラスウリの花

↑ タイタンビカス・ピーチホワイト  ↓ ハイビスカス

↑ ムクゲ   ↓ サルスベリ

↑ ノリウツギ・ピンキー・ウインキー  ↓ アジサイ・月光

 ピンキー・ウインキーは花色が時間が経つと白からピンクに変わります。少し変わってきています。月光は花は普通のガクアジサイですが、春の新葉は緑なのに、今の時期出てきた新葉は白いです。

↑ フロックス・フジヤマ  ↓ ホウセンカ

 ホウセンカはここ数年こぼれ種から育っています。朱赤とピンク濃淡、白の4色あります。

↑ センニチコウ   ↓ サンパチェンス・スプラッシュホワイト

↑ ダリア   ↓ 大輪コチョウラン

↑ ハツユキカズラ  私の庭では、雑草防止のグラウンドカバーになっていますが、今の時期の新葉の色がとても鮮やかです。

 

 私の住む茨城は今日も熱中症アラートが出ています。さすがにお盆を過ぎたので、いくらか暑さが和らいだような気もします。それでも軒下で36℃を記録しました。いつになったら涼しさを感じられるようになるのでしょうか。

 

真夏の赤い花

 立秋は過ぎましたが、夏真っ盛りです。連日の猛暑には負けないぞと言わんばかりに、真っ赤な花が咲いています。赤い花は存在感、抜群です。

↑ ↓ タイタンビカス・フレア

 タイタンビカスはアメリカフヨウとモミジアオイとの交配種だそうです。アメリカフヨウもモミジアオイアオイ科ハイビスカス属のアメリカ原産の低木状宿根草で、日本で作出されたそうです。花径は20㎝ぐらいあります。私はこの花を初めて見たときに、ハイビスカスの花にそっくりで名前にビカスとあるので、ハイビスカスの交配種かと思いました。ハイビスカスの交配種ではなく、タイタンビカスはタイタン + ビカスで、タイタンは花が大きいのでギリシャ神話の巨神タイタンから、花の様子がハイビスカスそっくりなので、2つの名前を合わせてタイタンビカスと名付けたそうです。

 タイタンビカスは1日花なので、そこがちょっと残念です。 

↑ サルスベリ・ブラックパール・レッド  ↓ サルスベリ・夏祭り

 サルスベリは中国原産で、日本には江戸時代以前に渡来したと言われています。樹皮がめくれると幹がつるつるになりサルもすべるだろうということでこの名があるそうです。また百日紅(ヒャクジッコウ)の別名もありますが、これは花期が7~9月と長いことからだそうです。

 ブラックパールは黑い葉が特徴で、深紅の花とチョコレートのような葉とのコントラストが見事です。花色は他に白やピンクがあります。

 夏祭りは別名ペパーミントレースと言い、赤い花弁の縁が白く彩られていることからそう呼ばれています。夏祭りの法被のようなので夏祭りの名が付いたそうですが、今一つピンときませんね。イチゴのかき氷のようだという人もいますが、その方がピンときます。白い縁取りのあるフリフリした花弁がかわいいですね。

↑ ↓ ハエマンサク

 ハエマンサクは熱帯アフリカ原産のヒガンバナ科の球根植物です。ヒガンバナと同じように花茎だけを伸ばし、先端に真っ赤な花火のような花をボール状に咲かせます。花茎は約30㎝ぐらいですが、花は径20㎝ぐらいの巨大な花です。

細長い花弁が6枚あり、中央におしべが6本あります。花弁とおしべの区別がほとんどつきませんが、おしべの先端に葯が付いているので、区別できます。花が終わるとすぐに葉が出て成長を始めるところはヒガンバナとは違います。

 去年初めて育てて、冬越ししたもの(寒さに弱いとのことで温室で冬越ししました。)が7月の終わりごろに花を咲かせました。

2年目ともなると球根が小さくなり、花も半分ぐらいの大きさでした。

 今年はハエマンサクの花が気に入って、3球新たに植えてみたところ、2球は花が咲いたのですが、あと1球は葉だけでした。

 

 他にも私の庭ではこんな赤い花が咲いています。

↑ フロックス    ↓ ダリア・黒蝶

↑ エキナセア   ↓ ホウセンカ

 ↓ コリウス・レッドヘッド      ↑ コリウスキャンプファイヤー 

 コリウスは花ではなく、葉を楽しむものです。レッドヘッドとキャンプファイヤーは同じような赤ですが、微妙に違っています。左がレッドヘッド、右がキャンプファイヤーです。

 夏に赤い花は余計に暑苦しさを与えるかもしれませんが、濃い赤はかえってきりっとして潔いのかもしれません。花にあまり興味のない夫が、緑の中で咲くタイタンビカスの花を見て、「あれは何の花だ?」と反応したのには驚きました。玄関前の色とりどりのコリウスに来客者が反応するのに、夫は何の反応も示さなかったのに・・・です。

 まだまだ暑い夏が続きそうですが、庭に咲く夏の花に癒されています。

 

夏のラン

 今日8月7日は立秋です。暦の上では秋ということになります。このころから暑さは残暑と言う表現になります。ここ3,4日は少し前の猛暑が嘘のように過ごしやすい日が続き、立秋を思わせます。私の庭ではアブラゼミとミンミンゼミの鳴き声に混じってツクツクホウシが鳴き始めました。例年なら8月の終わりごろから鳴き始めるのですが、今年は少し早いような気がします。月曜日からはまた猛暑になるそうです。今年は残暑が長引きそうです。日差しが和らぎ、吹く風が心地よいと感じられるのは、まだまだ先になりそうです。

 今回は、まつこの庭の温室で7月に咲いた夏のランです。夏咲きのランはもともと少ないのですが、私の温室のランも茎や葉の成長期で、花はほとんどお休み状態です。

☆☆☆ カトレアの仲間 ☆☆☆

↑ カトレア・パープラタ    ↓ カトレア・バレンタイン・インディゴブルー

↑ レリア・テネブロッサ・オーレア 

 テネブロッサはブラジル原産で、普通のテネブロッサは花弁の色が茶色です。これはテネブロッサの変種です。

☆☆☆ コチョウランの仲間 ☆☆☆ 

↑ 大輪コチョウラン    ↓ ミディコチョウラン・パンダ 

↑ ミニコチョウラン・サン・ラ    ↓ ミニコチョウラン

↑ ミニコチョウラン   花弁にとまっている虫はキリギリスの仲間(ツユムシ?)と思われますが、花弁を食害したのはカタツムリだと思います。

☆☆☆ その他のラン ☆☆☆ 

↑ バルボフィラム・ロビー   ジャワ島で発見されたそうですが、タイ、マレーシア、フィリピン、ボルネオ島などに自生するそうです。花の形が胡坐をかいた恵比須様に見えると言われています。  

 ↑ オドントジューム     オドントグロッサムとオンシジュームの交配種です。

 ランがお休みの夏の間、寂しい温室をにぎわしてくれるのは、木立ベゴニアやホヤなどです。

↑ ↓ 木立ベゴニア

↑ ホヤ・コンパクタ  ↓ ホヤ・リップカラー

↑ アンスリウム・スカンディンス・ビオラセウムの実  

 アンスリウムと言うとハート形の花弁が特徴的なこんな花を思い浮かべると思いますが、(普通はビニールのような赤い花)

スカンディンスは実を楽しむ植物です。花は普通のアンスリウムと同じですが、ハート形の苞はなく白い穂状の小さい花で目立ちません。

見逃すことが多く、気が付いた時には紫色の実が生っています。

 

 コロナの感染拡大が止まりません。第7波のピークに達したという人もいるようですが、私の住む茨城は毎日のように最多記録を更新しています。もうすぐお盆、行動制限のない今年は人の流れが昨年、一昨年とは違い、大幅に広がるようです。お盆が終わってからがちょっと心配です。






  

 

 

 

夏の花 3

 連日35℃を超える猛暑日が続き、ここ5日連続で熱中症アラートが出ています。所によってはゲリラ雷雨や線状降水帯による豪雨になっていると言うのに、私の住む所は1週間ほど前にしばらくぶりにまとまった雨が降ったきりほとんど降らないので、草花の水かけが大変です。私の庭は湿り気が多いので、基本的に地植えにしているものには水をかけず、鉢植えのものにしかかけないのですが、今年の暑さと雨不足は異常で、地植えのものにも時々水かけをしなければなりません。毎日夕方2時間ぐらいかけて水かけをしています。夏になる度、鉢植えを減らそうと思うのですが、夏を過ぎると忘れてしまいます。困ったものです。

 この暑さでも夏の花は元気に花を咲かせてくれています。

↑ サルスベリ・ブラックパール・レッド  ↓ カシワバアジサイ

↑ ノリウツギ・ピンキー・ウインキー   ↓ アメリカリョウブ・ピンクスパイダー

↑ ↓ ムクゲ

 夏の花と言うと子どもの頃から親しんできたサルスベリムクゲなどの花木の花が思い浮かびます。

↑ アガパンサス  ↓ ハエマンサク(赤い花)とパイナップルリリー(白い花)

↑ フロックス・キャンディーツイスト  ↓ フロックス・フジヤマ

↑ ↓ オシロイバナ

↑ ペンタス   ↓ 白花カクトラノオ

↑ メドーセージ   ↓ 八重咲きオオハンゴンソウ(花笠菊)

 一重咲きのオオハンゴンソウは北アメリカ原産の多年草で日本全国で野生化して、日本の植物の自然体系を脅かす特定外来生物に指定されているそうです。八重咲きの場合は種ができないので、一重咲きほどは増えないようですが、やはり庭に植えるのはまずいのでしょうね。

↑ ↓ ヒャクニチソウ(ジニア)

↑ デュランタタカラヅカ  ↓ 木立ベゴニア

↑ ルドベキア・タカオ

 8月になると庭のあちこちでルドベキア・タカオが花を咲かせ始めます。宿根すると同時にこぼれ種からも増えるので、庭のあちこちに黄色のかたまりが見られます。1株が株回り、高さともに1mぐらいになり、存在感を示します。

↑ ↓ ヤブミョウガの花

 ヤブミョウガは、花は違いますが、葉がミョウガや福神草の葉にそっくりです。ミョウガや福神草はショウガ科の植物ですが、ヤブミョウガツユクサ科の植物です。葉がミョウガに似ていて、藪に生えることからこの名があります。

↑ ↓ 福神草の花

 8月になってやっとミンミンゼミが鳴き始めました。いつもならうるさいほど鳴くのに、今年は思い出したようにしか鳴かず、しかも静かな鳴き方です。セミの世界も異常気象の影響を受けているのでしょうか?

 

 猛暑の中、コロナ第7波が急拡大し、染者が第6波のピークの2倍を超えました。このままピークアウトするのか、それともまだまだ増加し続けるのか、行動制限のない中お盆休みを前に心配されます。

花の図書館 (7) ボタニカ

 花にかかわる物語、小説、エッセイ、ドキュメントなど私の心に残った本を「花の図書館」として、これまで6回紹介してきました。

 (1) 雑草のくらし  甲斐 伸枝 (絵本)

 (2) 紫の花伝書ー花だいこんを伝えた人々ー  細川 呉港(ドキュメント)

 (3) 先生のお庭番  朝井 まかて(時代小説)

 (4) 夢幻花  東野 圭吾(推理小説

 (5) そらみみ植物園  西島 清順(エッセイ)

 (6) 植物図鑑  有川 浩 (恋愛小説 & 野草料理レシピ)

 しばらく中断していましたが、今回ぜひ紹介したい本に出会いました。

 朝井 まかてさんの「ボタニカ」です。ボタニカは植物という意味です。植物学者として有名な牧野富太郎の生涯をえがいた小説です。

 牧野富太郎については、私のブログで何回も登場したことがありますが、私の知っている牧野富太郎は、

 1862年、4月24日に高知の豪商の家に生まれ、富太郎の誕生日に因んで4月24日が植物学の日に制定されていること、

 小学校を中退後、独学で植物学の研究に打ち込み、94年の生涯において、植物の新種・変種約2500種を発見、命名、分類し、日本植物学の基礎を作ったこと、

 学歴がなかったため、功績が認められず、長い間東大の助手に甘んじ、50歳の時にやっと東大講師になり、理学博士の学位を授けられたのが65歳の時で、死後文化勲章を授与されたとこと、

ぐらいで、名前は知っていても、偉大な功績の陰にあったであろう苦労については全く知りませんでした。豪商の家に生まれたのにどうして小学校中退なの?どうして学歴がないの?という疑問はずっとあったのですが、それについて触れてある資料に出会うことはありませんでした。

 「ボタニカ」を読んで納得できました。富太郎は幕末に生まれたので、まだその頃は小学校はありませんでした。豪商の家に生まれたので、武士の通う藩校で幼い時から学ぶ機会を得ることができ、学制がしかれたころには14歳(かぞえ齢)になっていたのですが、国学、漢学、洋学、英学まで学んでいたので、当時小学校で教えられていたことはすでに知っていることばかりで、退屈で仕方なく、時間の無駄と考えたようで、15歳の時に小学校を中退します。幼い時から花と会話し、植物について何でも知りたいという思い、「学びたいから学ぶ。知りたいから知ろうとする。」という思いを15歳の時から死ぬまで貫き通したとも言えると思います。学ぶ場と学ぶ時間を全く自由にすること(独学)で、自分勝手な人間とみなされ、学歴はなくなり、東大の中で地位を得ることもできなくなるのは当然のことです。学歴も名誉も全く意に介さず、それからは植物学一筋に邁進します。豪商と言われた実家の財産を食いつぶすほど研究のための本や資料を買い、植物学の本を自費出版し、挙句の果てに借金に借金を重ね、夜逃げまでします。

 富太郎の植物学ファーストの生活を支える祖母ナミ、最初の妻なお、二人目の妻すえの苦労は想像を絶します。昔の女の人はこんなにも耐え、尽くすことができるのが当たり前だったのでしょうか? 富太郎の並外れた周囲の人に対するふるまいや金銭感覚の欠如などは、植物学者としての名声とは裏腹に本当に酷いものです。世界的に細菌学者として有名だった野口英世は、実は女の人とお金に汚かったという野口英世の生涯をえがいた渡辺淳一の「遠き落日」と共通点を感じます。表側の名声ばかり取り上げられて、裏側の一人の人間としてはどうだったのかということはあまり取り上げられることはないように思います。表の顔と裏の顔があるから人間はおもしろいのかもしれませんね。「ボタニカ」は植物が好きな私にとっては植物についての新しい知識を得るとともに、牧野富太郎の別な面を知ることができ興味深い本でした。

 私が本屋さんで「ボタニカ」に出会ったのは5月の連休の頃でした。来春の朝ドラが、牧野富太郎の生涯をえがいた「らんまん」に決まったことを知ってからでした。「ボタニカ」を見かけた瞬間、「あっ、これが朝ドラの原作なんだ。」と思ってしまいました。この紹介文を書こうとした時まで、勝手にそう思い込んでいました。改めて調べて、びっくり、原作はないとのこと、NHKオリジナルで長田育恵さん脚本とのことです。「ボタニカ」が出たのは今年の1月だったようです。脚本に間に合うはずがないですよね。

 「らんまん」の中の富太郎やナミ、なお、すえはどのようにえがかれるのか、「ボタニカ」の中の富太郎やナミ、なお、すえとはどのように違うのか、来春の朝ドラ「らんまん」がとても楽しみです。