まつこの庭

私の庭に咲いている花や庭にやってくる鳥や虫たちのことを記録していこうと思います

ツバキの花 1

 ツバキはツバキ科の常緑高木で、日本や中国を中心に温帯から亜熱帯にかけて200種以上の原種があると言われています。日本には、青森以南に自生するヤブツバキ日本海側の雪の多い地方に自生するユキツバキの2種類があります。そしてそれらを元にした1300~1400種の園芸種があるそうです。

 園芸種は大きくヤブツバキ系、ユキツバキ系、肥後ツバキ系、侘助ツバキ系、洋種ツバキ系(日本のツバキが欧米で改良されたり、中国やベトナムなどのツバキと交配されたりしてできた品種)に分けられるそうです。

 私がツバキに興味をもったのは、花友のブログにのっていた唐子咲き椿でした。私にとってのツバキは、子どものころ実家の庭にあった赤い一重咲きのツバキ、今思えばヤブツバキでした。ラン、クリスマスローズ、バラと興味は広がりましたが、ツバキは興味の対象外でした。唐子咲きツバキが欲しいと思い、ツバキのコーナーを見ると、花色も形も咲き方も様々の、しかも黄色や黒のツバキまであるのには、衝撃を受けました。唐子咲きと思って買った「荒獅子」は、

f:id:myuu-myuu:20220111142401j:plain10月から咲きはじめ、しかも唐子咲きではなく、獅子咲きということが分かり、「ツバキは冬に咲く」と思っていたツバキへのイメージが一変しました。新しい花、変わった花、珍しい花大好き人間の私に火がついてしまいました。秋から春先までちょうど花の無い時期に咲く花は、1年中花の絶えない庭を目指していた私には魅力的でした。自分の庭に椿園を作ろうと思い立ったのは、ここ数年のことです。

 今年の冬は、ことのほかまつこの庭は連日ー7~ー9℃を記録するほど厳しく、耐寒がー8℃ぐらいと言うツバキにとっては試練の年のようです。小さなつぼみも、大きく膨らんでいたつぼみも咲かずに落ちてしまうほどです。軒下やビニールハウスなどの中でいくつか花を咲かせています。

f:id:myuu-myuu:20220111143557j:plain↑ 卜半錦(小輪唐子咲き)   ↓ 白唐子咲き

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 唐子咲きはしべが花弁化したものです。唐子が赤や白、黄のものもあります、外側の花弁も赤、白、黄とあり、花弁と唐子が同色ののものが多いですが、花弁が赤で唐子が白のものもあります。f:id:myuu-myuu:20220111145022j:plain↑ 11月に咲いた「夢」  ↓ 1月に咲いた「夢」

f:id:myuu-myuu:20220111145125j:plain花の大きさが秋の花に比べると半分くらいしかありません。

f:id:myuu-myuu:20220111145431j:plain↑ 姫ワビスケ  ↓ 白ワビスケ

f:id:myuu-myuu:20220111145541j:plainワビスケは小輪一重筒咲きで、昔から茶花として親しまれてきました。

f:id:myuu-myuu:20220111145823j:plain↑ 秋の山   ↓ 花明かり

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 秋の山も花明かりも同じような花が咲きましたが、秋の山は本来は白に絞り模様が基本で、花明かりはピンクに絞り模様が基本だそうです。どちらも咲き分け(1本の木にいろいろな色の花が咲く)の種類なので、そのうちの1色なのかもしれません。

f:id:myuu-myuu:20220111151352j:plain↑ 尾張5色椿(赤や白、白に絞り模様など5色に咲き分けます。)

 八重散り椿(八重咲きで咲き分け椿)とセットで買ったのですが、尾張5色椿はつぼみが1つで、咲いたら白地に赤いすじが入っていました。株が大きくなると咲き分けるそうです。八重散り椿はつぼみをたくさんもっていますが、まだ咲いてはいません。

f:id:myuu-myuu:20220111151433j:plain↑ 錦の秋(ピンク地に赤の点のような絞り・吹っ掛け絞り模様)   ↓ 黄調

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 黄調は黄色のツバキで、中国のツバキ・金花茶との交配でできたツバキです。金花茶は耐寒が0℃なので、この交配種はほとんどが耐寒性が低いので、戸外で越冬できません。

 江戸時代の園芸文化の先駆けとなったのが、ツバキだそうです。2代将軍秀忠がツバキを好み、各地の諸大名に珍しいツバキを献上させ集めたことから、武家だけでなく町人から庶民にまでブームが広がったそうです。室町から安土桃山時代にかけての文化の中心だった京都では、茶の湯に代表される「わび、さび」が尊ばれて、ワビスケツバキのような一重咲きの花が好まれたそうですが、江戸のツバキは豪華な花が好まれたそうです。